表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『俺だけドロップ率∞のバグスキル持ちだった ~底辺探索者のダンジョン配信が、いつの間にか世界最強チャンネルになっていた~』  作者: やまご


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/99

第75話 決まらないという選択

“拒絶”は、完全だった。


目の前に広がるそれは、壁というよりも**“結果そのもの”**だった。

そこに到達する未来は存在せず、触れるという過程すら最初から排除されている。


――届かない、と決まっている。


「……最終防御」


“それ”の声が響く。


「対象:干渉個体。排除ではなく、収束を選択」


空間が静かに収束していく。

世界が一点へと畳まれ、すべてが“ひとつの答え”へとまとめられる。


逃げ場はない。


抵抗する意味も、最初から定義されていない。



だが。



「……それ、つまらないですね」



俺は、そう言った。



その瞬間。



わずかに。



“それ”が止まる。



「……評価不能」



当然だ。



“決まっている世界”にとって、選択そのものが異物だからだ。



俺は一歩踏み出す。


足場はない。


だが――



「ここに立つ」



宣言と同時に、足場が成立する。



バキッ、と遅れて世界が追いつく。



「……自己定義、拡張」



“それ”が呟く。



だが、止まらない。



俺はもう一歩踏み出す。



「俺はここにいる」




世界が揺れる。




決まっていたはずの“結果”に、ノイズが混ざる。




アリアが隣に並ぶ。



「……一人でやらないで」



その声は、静かだが強い。



俺は頷く。



「はい」




手を握る。




その瞬間。




何かが“繋がる”。




断片だった記憶。



感覚。



すべてが。




一本の線になる。




――世界を繋いだ

――存在を戻した

――外側に触れた




「……ああ」




思い出す。



全部じゃない。




だが。




“核”は戻った。




「……これか」




理解する。




俺の力は。




“干渉”じゃない。




“選択”だ。





“それ”が言う。




「……変化確認」




「干渉から逸脱」




「危険度:最大」





空間がさらに圧縮される。




世界が一点へと収束する。




終わりへ向かう。




だが。




俺は笑う。




「……いいですね」





アリアが呆れる。




「ほんとに」




だが。




手は離さない。





「アリア」




「ええ」





同時に踏み込む。




存在干渉。




いや。




“存在選択”。





「ここは終わらない」




宣言。




世界が揺れる。




“それ”の収束が、わずかに止まる。




「……不整合」





俺はさらに押し込む。




「まだ決まってない」





アリアが続く。




「私たちは消えない」





二人の意志が重なる。




その瞬間。




収束が“止まる”。




完全に。




「……停止」




“それ”が初めて。




動揺する。





俺は踏み込む。




あと一歩。




届く。




そのとき。




“それ”が最後の手を打つ。




「……強制確定」




世界が一瞬で固まる。




完全に。




すべてが決まる。




動けない。




終わる。




だが。




その中で。




一つだけ。




動くものがある。




“選択”。




俺は、目を閉じる。




そして。




決める。




「……それでも」




目を開く。




「俺は選ぶ」




その瞬間。




世界が“弾ける”。




完全固定が崩壊する。




“それ”の定義が、壊れる。




「……!」




初めて。




“それ”が明確に揺らぐ。





俺は踏み込む。




今度こそ。




手を伸ばす。




“中心”。




触れる。




「終わりです」




その瞬間。




アリアが動く。




ザンッ!!!!!!!!!!




完全直撃。





“それ”が崩れる。




だが――




まだ、消えない。





「……あと一歩」




俺が呟く。





“それ”が言う。




「……理解」




「お前は」




「“決まらない存在”だ」





俺は笑う。




「どうも」





だが。




まだ終わらない。





最後の一撃が必要だ。





最終決戦。




クライマックスへ。





第75話 完


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ