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境界の探偵たち   作者:


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調査-7

不敵に笑う玲に、朱音も紫藤の目をまっすぐ見て、「お願いします、紫藤先生。」と頭を下げる。

そんな朱音に紫藤はソファから身を乗り出して肩に手を添える。


「顔を上げて、周防君。もちろん、僕もどうして春日井君があんなことになってしまったのか知りたいです。是非協力させてください。」

「ありがとう、ございます。」

「それに、僕個人としても気になってはいたから、実はあの日からおかしな点や周防君が犯人じゃない証拠はないかなって調べていたんだ。」


照れくさそうに話す紫藤に朱音は勢いよく顔を上げると驚いた顔をした。


「あまり情報も、証拠らしい証拠もまだ見つかっていないから、周防君には黙っていたんだ。申し訳ない。」

「そんな!!そんなこと....!!」

「僕の調べた限り、周防君の学生証以外に、物的証拠といえるものは見つかっていない。あくまでも状況証拠と、周防君が妖怪であるという点が主軸になって、犯人扱いされているように思えます。」


一度言葉を切って、紫藤は指を組んだ。


「形代君はあの日、春日井君と会う約束をしていたのに、急に用事ができたとかで遅くなったと言っていました。ただ、それも特にアリバイとしては成立しない。信憑性に欠けるんです。」

「でも、三澄さんは黒藤さんと一緒に講義を受けていたんですよね。」

「そう、間違いなく講義に出席していたと複数の目撃証言があります。周防君が聞いた口論するような声の相手は男性でしたか?」


紫藤の問いかけに朱音は当日のことを思い出そうと考え込む。

階下から聞こえてきた声は、今思うと片方は春日井のものだった。

詳しい内容までは聞こえなかったが、声を荒げて相手を責め立てている様子だった。

朱音の胸ぐらを掴んできた時の声と同じだった。

そして、とぎれとぎれ聞こえてきた怒声に「この野郎」という言葉も聞こえてきたことを思いだす。


「春日井さんが声を荒げていたのは覚えているんですけど、相手の声までは......はっきりとは。ただ、とぎれとぎれ聞こえてきた春日井さんの声に”この野郎”と相手に言っていたので、恐らくは相手は男じゃないかと。」

「僕としては、形代さんが少し気になりますね。春日井さんと形代さんは大学からのご友人なんですか?」

「僕が知っていることは、春日井君と形代君、黒藤さんが高校と部活が三人一緒だったらしいってことかな。バスケ部で、黒藤さんはマネージャーをしていたと聞いているよ。大学で三澄さんとも仲良くなって、春日井君と三澄さんがお付き合いを始めたと。春日井君はとても明るくて、お調子者な性格ですね。色々な人に囲まれているところもよく見ます。形代君自身は、穏やかでどちらかというと表に積極的に出るのではなく、サポートに徹するタイプですね。」

「成程、ありがとうございます。できれば形代さんにもお話を聞きたい所ですね。春日井さんの交友関係や周防さん以外で揉め事がなかったのか。」




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