解説「易断の本筮法を筮を用いずに再現したい(Excel版)」
# 解説「易断の本筮法を筮を用いずに再現したい(Excel版)」
Excel で、本格的な本筮法という易の占いができます。
なお、必要な数式は、本編に示しています。
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## 本筮法
本筮法は、一卦につき十八変(十八回)――一爻につき三変が必要ですから、あまり使われていません。
ふつうの占いであれば、中筮法(六変)で事足りるからです。
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## 『易経』
『易経』は、下記の資料を参考にしています。
- 丸山松幸訳『中国の思想7 易経』(徳間書店、一九九六年初版、二〇〇三年第三版第五刷)
- 高田眞治、後藤基巳訳『易経(上・下)』(岩波書店、一九九六年初版、二〇〇四年四十八刷)
最初は戸惑うでしょうから、初心者には徳間版をオススメします。
本格的に学ぶなら、岩波のほうも必要になるでしょう。
本編中に確率論が出てきますが、易には統計学や、論理学も必要です。ぜひ学習してください。
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## 易の神秘性はない
最初に断っておきますが、占いには、初心者が憧れるような神秘的な事象はありません。
単純な比喩で表現するなら、人生の天気予報のようなものだと考えてください。
雨を予測するとします。
空が曇っている。湿度計が高い。こうした状況なら傘を用意します。
『易経』はどんな時に雨が降りやすいか、傘を忘れたらどうなるか、を書いています。
けっこう親切です。
かつて、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングは欧州に『易経』を紹介するときに、この古書を「友人」と称しました。
それだけ読者によりそう本だということです。
けっこう厳しい警告が書かれていますが、回数でいうとそれほど多くありません。
占断の辞について簡単に説明しておく。数字は本文中に出てくる回数。
吉――幸いがある(一二四)。
凶――禍がある(四六)。
悔――後悔するようなことになる(二九)。
吝――人の非難を受けて行きづまる(一九)。
咎なし――欠点はあっても咎めを受けるようなことはない(八五)。
――丸山松幸訳『中国の思想7 易経』(徳間書店、一九九六年初版、二〇〇三年第三版第五刷)P37
まあ、「あんまり良くないことをしない限り大丈夫」という印象です。
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## 注意点
気をつけなければならない点も書かれています。
1.占うべき問題については、占う前に十分な考察を加えておかねばならない。
2.同じことを二度占ってはならない。
3.不正な事柄を占ってはならない。
――丸山松幸訳『中国の思想7 易経』(徳間書店、一九九六年初版、二〇〇三年第三版第五刷)P32
### 1. 占い前に十分な考察をする
占いなんて最後の最後、どうしようもなく決断できない時に使うものです。調べれば分かることを占っても、騙されるだけです。
インターネットで調べるとしても、専門家の意見を聞くほうが先決です。
天体の動きを知るには、占星術師(星占いの人)に聞くより、天文学者に聞くでしょう?
天文学の学位を持った占星術師もいるかもしれませんが、学問としては分岐しています。
今どきの人は、医師の意見のほうが、反ワクチン推進派よりも信憑性が高いと知っています。
#### 1-1. 似非話を信じたい人
騙されるのは、愚か者ではなく、似非話を信じたい人です。
ただ、非科学的言説を信じたい人には、高学歴の人も多いのです。
1995年(平成7年)3月20日の地下鉄サリン事件は、オウム真理教による化学テロ事件です。
オウム真理教には、破防法(破壊活動防止法)が適用されませんでしたが、団体規制法(無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律)によって、現在も公安調査庁が後継団体の動向を監視しています。
なお、破防法の調査対象団体の第一が日本共産党(共産党)、第二が在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)です。
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### 2. 占いは一度きり
良くない卦が出たとしても、それが事実です。
手相が良くないからと言って、手を傷をつけて、強引に違う手相にしますか?
鏡を傷つけても、何も変わりません。
cf.
オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』
なお、何度も占う話として「敵は本能寺にあり」で有名な明智光秀も有名です。
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### 3. 悪事を占わない
四知――後漢の楊震は、賄賂を贈られましたが「天知り、地知り、我知り、子(相手)知る」と答えて、受け取りませんでした。
まあ、悪事はいずれ露見します。
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## 易は道具にすぎない
易は、雨が降りそうなら、傘を用意する手だてでしかありません。
世の中には、地震や台風でも人を助ける人たちがいます。
警察官や消防士、自衛隊の人たちが「今日の卦は良くないから」と休むでしょうか?
そうした人たちを邪魔するような使い方は厳に慎むべきです。
広い視野を持ち、慎重に考え、身近なところから行動していきましょう。




