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魔法がない世界

ご覧いただきありがとうございます!

このような物語の文を書くのは初めてで、大変読みづらいと思いますが、暖かい目で見てくれると幸いです。どうぞよろしくお願いします。

・・んぎゃ

・・・おんぎゃぁ!おんぎゃあ!

俺はその産声を聞いて意識が戻った。


(ここはどこだ!?仲間は?)


しかし目を開けようとしても開けられない。

一体どうしたのだろうか。魔物に目をつぶされたか?

様々な考えが脳内を駆け巡る中、突然温もりに包まれた。

微かに聞こえたのは聞き覚えのない言語のようなものだった。俺は何が何だかわからずもがいていると何かにしがみつくことができた。


(よし、冷静になれ、今の状況を判断するんだ)


息をする。そして吐く。頭の中を着々と整理していく。そして状況がようやく理解できた。しかし自分が今わかったものはとても残酷なものだった。最初の産声は自分から発せられたものだったと。そして自分が今ただの赤ん坊で、しがみついているのは人間だと言うことを!


--------------


俺が生まれてから1ヶ月がたった。

1ヶ月とは言ってももう目を開けられるようになったし色々な事がわかってきた。

わかった事を整理すると、まず俺は転生したらしい。転生とは言っても生前の時に数多くの国家がやっていた転移等ではなく全く新しい命として生まれている。そしてどうやらここは異世界のようだ。


(本でしか見たことがなかったが本当に実在するとは!)


そして今俺を抱えているのは俺の母である。隣にいるのは父。言語は未だわからないがそのうちわかるようになるだろう。

けれども、ここまで理解がい追いつかない量の情報量があるのにも関わらず自分でも驚くほど冷静になれている。


(あいつらは生きているだろうか・・・)


しかし、やはり毎回のようにほんの少し前一緒にいたかのような俺の仲間たちのことを思ってしまう。もし死んでいたら俺と同じ世界に転生して欲しいが。いや生きているはずだ。そうに違いない・・


--------------


それでも山ほどの考えること、わからない事がある。まず、ここの世界は魔法が使えないのだ。元の世界では赤ん坊でもわかるような魔力がほとんど感じられない。しかも転生というものは基本前世の記憶が残らないはずなのだが俺は不思議と記憶がある。他にも疑問点が多々あるのだが一旦今日はいいだろう。あと赤ん坊の体はよく眠たくなるし無意識に泣いてしまう事がある。親には迷惑をかけるな。ああ、まただ。瞼が重くなる・・・


--------------


目を覚ます。周りを見渡すが何もない。辺一面、野原が広がっていた。


(ここは何処だ、、?)


すると何処からともなく目の前に女性が立っていた。訳がわからん。けれど不思議と絶対に俺の転生について知っている。そんな気がした。


「お前は誰だ?お前が俺のことを転生させたのか?なんの目的だ?」


俺は声を出す。しかし何故か違和感がある。なんだ。考えを巡らせる。そこである疑問が立った。


(今俺は赤ん坊なのになぜ言葉が喋れる?)


普通赤ん坊の時はこんな正確に発音する事ができないのだ。そっと首を下に屈み自分の体を見てみると無い。無いのだ。俺は実体が無い魂のような物になっていた。すると目の前の女は口を開いた。


「こんにちは。私の名前はツクヨミ。一応ここの世界の女神と呼ばれています。まぁ、色々聞きたい事はあると思いますが、落ち着いて聞いてください。えーと、もちろんあなたが予想している通りあなたは転生しました。しかし、あなたは前世の記憶を持ちながら生まれ変わってしまったのです。それはこちらの不手際なのですが、もう生物として世界に存在しているモノにはこちら側から干渉する事が禁止されています。」


女神だと?以前の世界では多くの神がおり、人によって信じている神が違っていたのだ。俺は神など信じていなかったが、本当に実在するのか?そもそも、こいつは本物の神なのか?情報量で頭がパンクしそうになる。落ち着け。


「それで何の要だ、、、?」


俺は首を傾げる。(もっとも首など無いのだが)


「実はそこで、あなたには一つ頼みがあるのです。それは必ずこの世界の人間達にあなたが別の世界から転生したということを隠して欲しいのです。理由としては、複雑なんですが、まあ簡単に言うと、あなたの正体がバレてしまったら世界の構造に不都合が起きてしまいます。私があなたの夢に出てきたのはそれを伝えたかったからなのです。理解していただけましたか?」


「・・・まあ何となくはわかった。」


「おぉ!良かった。では私の頼みにも了承してくれたって事ですよね。ありがとうございます。もし断られたらどうしようかと思ってたところでした。」


女神は息を吐いて心底安心したように言った。俺はまだ頼みを聞くと言ったわけではないが・・・どちらにせよ俺も正体は明かさずに暮らそうと思っていた。もう面倒事が嫌で静かに暮らしたい。女神を見る。そこで俺は女神が何か持っていることに気づいた。


「それは何だ?」


すると女神は慌てて手を後ろに組み持っていたモノを後ろに隠した。


「えーと、これはあなたとは関係のないモノです。」


不器用に誤魔化していたが、俺もさらさら興味は無い。まあ、いいだろう。俺はそのことについて深く聞くことはやめた。すると女神が気まずそうに、


「あのー、お礼とは言ってはなんですが何か一つなんでも質問に答えてあげますが、どうでしょう。」


何!?それは有難い事だ。聞きたい事なら山ほどある。しかし慎重に選ぼうと思った矢先、俺は咄嗟に質問してしまっていた。


「仲間は・・俺の仲間は無事なのか・・・?」


あぁ、やってしまった。まただ。こうやって冷静にもなれずすぐに行動に移してしまう。そのせいで俺は・・いや、この事に悩むのはやめよう。だがしかしこの質問も俺にとっては非常に重要なものでもある。

俺が答えを待っていると、女神は淡々と言った。


「残念ながら、あなたのお仲間3人は既に死亡しています。」


目の前が真っ暗になる。心の底では分かっていたのだ。あの状況で助かるわけがないと。しかし、それでも、ほんの奇跡が起こってまだ生きていると、ずっと自分に言い聞かせてきた。現実を突きつけれ呆然とする。そんな俺を女神が心配そうに見つめる。


「大丈夫ですかー?」


そんな気の抜けたような声で聞いてくる。俺のショックには興味が全く無いようだ。まあ、いいだろう。元々覚悟はしていた。ん?待てよ。そしたら、


「それじゃあ、あいつらも転生しているのか?」


「質問は一つだけと言ったのですが?」


女神は呆れたように言う。


「まあいいですよ。サービスですからね。絶対にバレないようにして下さい。」


「あぁ、そこは必ず守る。ありがとう。」


「へぇ、感謝出来たんですね。」


「はぁ?何を言ってやがる。」


「いえ何でもないですよ。ちょっと待って下さい。んーと。」


女神は閉じていた眼を見開く。


「転生していますね。しかもあなたと同じ世界。こんな被る事は無いのですが、とても珍しいですね。」


眼を閉じる。それは良かった。何とも言えないが、兎に角こうして生きているのならいいだろう。


「では用事も済んだようなのでここでお別れです。」


「おい!ちょっと待てよ!」


まだ聞きたい事が沢山ある。女神は質問は一つまでと言っていたが、この調子だと他にも聞けると思ったのに。すると突然目の前が暗転した。ずっと暗闇が続いていたが、しばらくすると暗闇に目がなれた。そこは家の天井だった。


(戻ったのか?)


周りには柵があり出る事ができない。どうやら、この世界では赤ん坊を牢屋の中で寝させるらしい。俺にはする意味がわからないがな。それにしても魔法が使えないのは、不便である。


(こんな柵なんて燃やせたのに、こんなんでは非力すぎる。ここでは魔法が無いが体術等はあるのだろうか?もしあったらやりたいものだ。)


女神からわかった事は俺が記憶を持つ転生者だという事、仲間は死んだが同じ世界に転生している事だけか。ん?待てよ。もしかして、あいつらにまた会えるかもしれないってことか?そうと決まったらひとまず仲間に会ってみたいものだ。色々謝りたいこともある。おっと、時間が来たようだ。


「うええーん!んぎゃああ!ぅええーーん!」


泣いてしまった。自制がつかないな。赤ん坊だと、どうも決まった時間に泣いてしまう事が多々ある。どうしたものか。と行っているうちに母が来た。毎晩起こされて大変そうだな。くまが出来ている。すまんな、母さん。止める事は出来ないのだよ。

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