第六十話 金貨一枚から始まる
黒蛇商会との一件から、三か月が過ぎた
「そこ、止めるな! 次の荷車が入れねぇだろ!」
朝の川沿いにギドの声が響く
怒鳴られた若い運び屋が慌てて手綱を引くと、荷車が石畳の上をゆっくり動き、その横を大きな木箱を抱えた人夫が通り抜けた
以前なら舟が一艘着くだけで荷場の半分が埋まり、荷を降ろしている間は次の舟が川の上で待っていた
今は違う
川から上がった荷は桟橋の上へ置かれたままにはならず、荷札を確認した人夫が行き先ごとに分け、すぐに荷車へ渡していく
荷車も一箇所に留まらない
荷を受け取れば次の車両が入れるよう奥の道から抜け、その間に空いた場所へ別の荷車が入る
最初からそう作られていたように人と荷が動いているが、三か月前には桟橋そのものが壊れかけていた場所だった
「レイン!」
倉庫の中からミナが顔を出す
「はい?」
「これ赤でいいのか?」
差し出された荷札を見る
薬師街へ送る乾燥薬草だったが、指定時刻は明日の昼になっている
「白です」
「でも薬だぞ?」
「今日中に必要なんですか」
「知らない」
「確認してください」
「お前がやれよ」
「私はこっちを確認しています」
レインが持ち上げた帳簿を見て、ミナが嫌そうな顔をする
「最近ずっとそれ持ってない?」
「仕事が増えたので」
「最初の頃なんて帳簿一冊だったじゃん」
「今は五冊あります」
「増えすぎだろ」
「だから間違えないように見てるんです」
ミナは何か言いたそうだったが、結局荷札を持って薬草を運んできた商人のところへ戻っていった
その後ろを一人の運び屋が通る
荷車の横には黒い蛇の印が残っていた
以前なら、それだけで周囲の人間が警戒していた
今は違う
「西へ行くなら、その箱も持っていけるか?」
独立運び屋が声を掛ける
黒蛇商会の御者が荷台を見る
「重さは?」
「金具だ、箱一つ」
「追加料金払うなら載せる」
「銀貨一枚とか言うなよ」
「そんなに取るか」
二人がその場で値段を決め、荷札を書き直している
黒蛇商会は残った
ただし以前と同じではない
管理局との取り決めで、圧力を掛けて結ばせた契約は一つずつ見直され、取引を断った相手へ別の場所から圧力を掛けることも禁じられた
その影響で最初の一か月は黒蛇商会から離れる運び屋も多く、修繕所の中にも、もう黒蛇から金を借りないと決めた店があった
当然、扱う荷は減った
それでも、大きな倉庫を持ち、多くの荷車を動かし、長年付き合ってきた商人がいるという強みまで消えたわけではない
今では黒蛇商会の荷車が川沿いの共同荷場へ入り、反対に王都運送組合が受けた荷を黒蛇商会の荷車へ渡すこともある
安ければ仕事を取られる
遅ければ次は別の運び屋へ流れる
以前より厳しくなったと言う者もいるが、仕事を失ったからといって次の道まで塞がれることはなくなった
「おい、レイン!」
今度は川から声が飛んできた
バルドだった
「何ですか!」
「三番の舟、今日一便減らすぞ!」
「どうしてですか!」
「底擦った、板が浮いてやがる!」
レインは帳簿を閉じる
「荷は!?」
「もう降ろした!」
「修理は?」
「昼までに終わりゃ御の字だ!」
周囲の人間が一斉にこちらを見る
三か月経っても問題がなくなったわけではない
むしろ運ぶ量が増えた分、一箇所の遅れが以前より大きく響くこともある
「三番の荷、どこへ行く予定でした?」
若い船頭が荷札を持って走ってくる
「修繕所が二箱、市場が四箱、薬師街が一箱!」
「薬師街は?」
「夕方まで!」
「一番の舟へ移してください、修繕所は――」
「東なら俺が持っていけるぞ」
声を上げたのは黒蛇商会の御者だった
さっき独立運び屋と話していた男が、自分の荷車を指す
「このあと東の倉庫へ行く、修繕所なら途中だ」
「載りますか」
「二箱ならな」
「お願いします」
「料金は?」
「いつもの中継料金で」
「安い」
「なら他の人に頼みます」
「冗談だ、載せろ」
二人の人夫がすぐに箱を持ち上げる
「市場の四箱は?」
レインが聞くと、ギドが帳簿を見ながら近付いてきた
「急ぎじゃねぇ、一便遅らせろ、受取先にはもう聞いた」
「ならお願いします」
舟が一艘使えなくなったというのに、荷場全体が止まることはなかった
以前ならレインが一つずつ行き先を考え、自分で誰かを探しに走っていた
今ではギドが荷車を確認し、ミナが受取先へ走り、バルドが舟を組み替え、運び屋たちも空いた荷台を見つければ自分たちで声を掛ける
レインが知らないところで決まる荷さえ増えていた
最初は少し不安だった
自分が見ていなければ何かを間違えるのではないかと思っていたが、全部を自分で確認していたら、今の量など到底動かせない
「レイン」
ギドが横へ来る
「はい」
「さっきから入口にいる奴、知り合いか?」
「入口?」
一人の少年が倉庫の外から中を覗いていた
十五か十六くらいだろうか
商人には見えず、着ている服も少しくたびれている
レインと目が合うと、逃げるか迷うように半歩下がった
「どうしました?」
声を掛けると、少年はしばらく迷ってから倉庫へ入ってきた
「あの……ここ、運び屋ですよね」
「そうです」
「仕事って、ありますか」
「荷を頼みたいんですか?」
「違います」
少年は首を横へ振る
「働きたいんです」
レインは少し驚いた
「荷車は?」
「ないです」
「馬は?」
「持ってません」
「運び屋の経験は?」
「ないです」
後ろでミナが笑いを堪えている
少年の顔が赤くなった
「やっぱ無理ですよね」
「いえ」
レインは少年が持っている小さな鞄を見る
「何が出来ますか」
「荷物なら持てます、字も少し読めます」
「計算は?」
「……少し」
「今、間がありましたね」
「出来ます!」
「じゃあこれ」
レインは近くに置かれていた白い荷札を一枚渡した
「そこにある箱と同じ番号を探してください」
「え?」
「見つけたら行き先を確認して、ギドさんに渡してください」
少年は荷札とレインを交互に見る
「それ、仕事ですか」
「今は」
「金は?」
「働いた分は払います」
「本当に?」
「ただし分からないことを勝手に決めないでください、荷は一度間違えると戻す方が大変です」
少年は何度も頷き、白い荷札を握って倉庫の奥へ走っていった
その背中を見送っていると、ミナが横へ来る
「自分みたいなの拾ったな」
「全然違います」
「荷車なし、馬なし、経験なし」
「私はもう少し考えていました」
「本当か?」
「たぶん」
「そこ、たぶんなんだ」
笑っていると、外から一台の立派な馬車が入ってきた
荷物を運ぶ馬車ではなく、扉には見覚えのない紋章が付いている
周囲の運び屋たちも何事かと見る中、身なりの整った男が降りてきた
「王都運送組合のレイン殿は?」
「私です」
「少しお時間をいただきたい」
差し出された紹介状には、王都から遥か南西にある三つの都市の名が記されていた
レインは中身を読み、途中で一度手を止める
「どうした?」
ミナが覗き込もうとする
「待ってください」
「見せろよ」
「今読んでます」
「一緒に読めば早いだろ」
「近いです」
押し合いながら最後まで読む
依頼の内容は、今まで受けてきたものとは規模が違った
一つの荷を一度だけ運ぶ仕事ではなく、三つの都市を結び、定期的に物資を運ぶための経路そのものを作ってほしいという依頼だった
北側の都市からは金属製品を運び、南西からは穀物と保存食が来る
もう一つの都市では薬草や加工品を積み、空になった荷車にも帰りの荷を持たせる
片道だけ荷を運ぶのではなく、三つの都市と王都の間で荷を循環させたいらしい
「これ……」
レインは地図を広げた
距離だけでも今まで作ってきた定期便より遥かに長い
途中には大きな川があり、山を避ければ街道はさらに遠回りになる
宿場を調べ、荷車が壊れた時に修理出来る場所を探し、馬を休ませる場所も確保しなければならない
荷を一晩置くなら倉庫まで必要になる
「レイン」
ミナが呼ぶ
「はい」
「顔」
「何ですか」
「また始まってる」
「何がですか」
「金使う時の顔」
「まだ使ってません」
「これから使うだろ」
否定しようとして、レインはやめた
使う
間違いなく使う
新しい中継場所を探し、人を雇い、必要なら倉庫も借りる
場合によっては新しい荷車もいる
川を使える区間があるなら、現地の船頭とも話さなければならない
「契約条件を聞いても?」
レインが尋ねると、使者の男は頷いた
「もちろんです」
「期間は?」
「まず一年を考えております」
「運ぶ量は毎回同じですか」
「季節によって変わります、詳細はこちらに」
「遅延した場合は?」
「原因によって協議します、ただし一定以上の遅れについては減額を」
レインは次々に確認していった
ミナは途中でギドを呼びに行き、やがてバルドまで地図の周囲へ集まってくる
「この川、どこまで舟が入る?」
レインが尋ねる
「上流は無理だ」
バルドが地図を見る
「だがここまでなら荷舟が入れるはずだ、昔は木材を流してた」
「そこから街道へ渡せますか」
「荷場が残ってりゃな」
「残ってなかったら?」
「作る気か?」
「必要なら」
「ほら!」
ミナがレインを指差す
「もう金使うこと考えてる!」
「まだ必要ならと言っただけです」
「絶対作る奴の言い方だった」
依頼人の男が困ったように四人を見る
「引き受けていただけるのでしょうか」
レインは地図から顔を上げた
「一つ確認させてください」
「何でしょう」
「契約金はいくらですか」
男は持ってきた書類の最後を開いた
「経路の構築、最初の運行準備、各地との調整費を含め、前金として金貨一枚を用意しております」
誰も喋らなかった
最初に動いたのはミナだった
「今、何て?」
「金貨一枚です」
「……金貨?」
「はい」
ミナがレインを見る
ギドも見る
バルドまで見る
「レイン」
「聞こえてます」
「金貨一枚だぞ」
「聞こえています」
「分かってる?」
「小金貨百枚です」
「そうじゃなくて!」
ミナの声が荷場へ響き、何人かの運び屋が振り返った
レインも驚いていないわけではなかった
銀貨一枚を握って仕事を探していた頃なら、金貨一枚など自分とは関係のない金だった
小金貨一枚ですら遠かった
それが今は、仕事を始めるための金として目の前へ差し出されている
けれど金額への驚きより先に、地図の上でどこへ中継地点を置くかを考えている自分がいた
「前金は全部使っても?」
依頼人が目を丸くする
「契約を履行していただけるのであれば、使途はこちらから指定いたしません」
「おい」
ギドが低い声を出す
「はい?」
「お前、もう使う気だろ」
「必要経費です」
「まだ受けてもねぇぞ」
「だから確認してるんです」
「ミナ」
「分かってる」
二人が左右からレインを見る
「何ですか」
「一人で決めるな」
「まだ決めてません」
「じゃあ相談」
ミナが地図を指す
「これ、本当に出来るの?」
レインはもう一度地図を見る
出来るとは即答出来なかった
距離が長く、知らない道も多い
途中の都市がこちらの思い通りに協力してくれる保証もなく、金貨一枚あれば何でも出来るわけでもない
むしろ金額が大きい分、失敗した時に巻き込む人間も増える
「私たちだけでは無理です」
依頼人の表情が曇る
だがレインは地図から目を離さなかった
「だから、途中の運び屋を使います」
一つ目の都市を指す
「ここからここまで運べる人を探して、川を使えるなら舟へ渡す、そこから先は別の荷車へ渡せばいい」
「またそれか」
ギドが笑う
「はい」
「結局変わらねぇな」
「全部自分たちで運んだら、荷車も人も足りませんから」
バルドが腕を組む
「川は俺が見てやる、ただし王都の川とは勝手が違うぞ」
「お願いします」
「まだ受けてねぇって言ってんだろ」
ギドがレインの頭を軽く叩き、ミナが笑う
依頼人までつられて笑っていた
「では」
男が改めて尋ねる
「お引き受けいただけますか」
レインは仲間を見る
ミナが肩をすくめる
「どうせやるんだろ」
「嫌なら断りますよ」
「嫌とは言ってない」
ギドは地図を覗き込んだまま答える
「三都市か、今までより面倒そうだな」
「やめます?」
「誰がそんなこと言った」
バルドも川筋を指で追っている
「ここの流れは一度見に行かねぇとな」
レインはもう一度契約書を見る
「引き受けます」
依頼人が契約書を差し出し、条件を一つずつ確認して互いに署名する
最後に魔方陣へ手を置くと淡い光が机の上へ広がり、文字の上をなぞるように走った光が消えると、男は鞄の中から小さな箱を取り出した
蓋が開く
中に入っていたのは、一枚の金貨だった
レインはすぐには手を伸ばさなかった
「触らないの?」
ミナが聞く
「触りますよ」
「緊張してる?」
「少し」
「私も触っていい?」
「駄目です」
「何でだよ!」
「落としたら困ります」
「落とさねぇよ!」
いつもの声が聞こえる中で、レインは金貨を手に取った
指先へ伝わってくる硬さも、掌に乗る重さも、思っていたほど特別なものではない
その感触に触れた時、逆に思い出したのは、ずっと小さな銀貨だった
まだミナもいなかった頃、自分の手にあったのは銀貨一枚だけだった
何を買うにも足りず、失敗すれば次の仕事を探す金さえなくなるような一枚を何度も確かめながら、運べる荷を探して街を歩いた
あの時は、その銀貨を減らさないことばかり考えていた
それでも結局、使わなければ何も増えなかった
荷を運ぶために使い、人へ払うために使い、荷車へ変わり、馬へ変わり、倉庫へ変わり、舟を動かす金にもなった
使うたびに手元から消えたはずの金が、気付けば道として残っていた
「レイン?」
ミナの声で顔を上げる
「何?」
「いや、珍しく黙ってるから」
「考えていました」
「何を?」
レインは掌の金貨を見た
「これを、どう使おうかと」
一瞬の沈黙のあと、ミナが額を押さえた
「やっぱりそれかぁ……」
「他に何を考えるんですか」
「もっとこう、ついに金貨だ、とかないの?」
「ありますよ」
「じゃあ喜べよ」
「喜んでます」
「顔に出てない!」
ギドが笑い、バルドまで肩を揺らす
レインも少し遅れて笑った
金貨は箱へ戻した
大事にしまっておくためではない
明日から使うためだった
「まず何する?」
ミナが聞く
「現地を見ます」
「どこから?」
「最初の中継候補です」
「いつ?」
「明日」
「早くない?」
「契約しましたから」
「今日は?」
「必要な人を集めます」
「やっぱり休まないんだな」
「休む理由がありますか」
「金貨一枚入ったんだから祝おうぜ!」
「使うお金ですよ」
「全部使う気!?」
ミナの声が倉庫いっぱいに響いた
その向こうから、別の声が重なる
「ありました!」
さっきの少年だった
両手で白い荷札を持ち、倉庫の奥から走ってくる
「同じ番号、ありました!」
「行き先は?」
「東の工房です!」
「時間は?」
少年が固まった
「あ……」
慌てて荷札を見る
「昼……昼までです!」
「ならギドさんへ渡してください」
「はい!」
今度は転ばないよう少し速度を落として走っていく
その姿を見ながら、ミナが笑った
「やっぱ似てるよ」
「誰にですか」
「お前に」
「似てません」
「じゃあ何でそんな顔してんの」
レインは答えなかった
少年が持っているのは銀貨一枚ですらない
白い荷札一枚だけだった
それでも、その一枚を持って走っている
あの荷札が東の工房へ届けば、箱が一つ動く
箱の中身を使って何かが作られれば、それをまた誰かが運ぶ
仕事が続けば、少年も明日またここへ来るかもしれない
「レイン」
ギドが地図を叩く
「ぼーっとしてねぇで、こっち見ろ」
「はい」
「この街道だがな、途中で二つに分かれてる、どっち使う」
「まだ決めません」
「珍しいな」
「見てから決めます」
バルドが鼻で笑う
「少しは賢くなったじゃねぇか」
「最初からそうしてます」
「嘘つけ」
ミナまで即答する
三人の声を聞きながら、レインは新しい地図を机いっぱいに広げた
今まで使ってきた王都周辺の地図より、ずっと大きい
知らない街の名があり、まだ歩いたことのない街道があり、その途中を横切る川には、船着場があるのかどうかさえ書かれていない
白い部分が多かった
以前なら、それを不安に思ったかもしれない
今は違う
分からない場所なら行けばいい
道があるなら使えばいい
なければ、別の道を探せばいい
「で、最初はどこ?」
ミナが机へ身を乗り出す
レインは一つ目の中継候補へ指を置いた
「ここです」
「遠い?」
「かなり」
「馬車?」
「途中までは」
「途中から?」
「まだ分かりません」
「金貨一枚の仕事なのに?」
「金貨一枚の仕事だからですよ」
ミナは意味が分からないという顔をした
レインはそれ以上説明しなかった
倉庫の外では、今日最後の舟が桟橋へ近付いていた
船頭が投げた縄を岸の人夫が受け取り、杭へ回す
水面が大きく揺れ、その波が岸へ当たって戻っていく
黒蛇商会の荷車が東へ向けて出ていき、入れ替わるように空の荷車が荷場へ入る
遠くでは車輪を直している槌の音がして、その合間を縫うように馬の蹄が石畳を叩いていた
誰かが明日の荷札を読み上げる
別の誰かが返事をする
それを聞きながら、ギドは地図の端へ宿場の位置を書き込み、バルドは川筋を指でなぞり、ミナはいつの間にか持ってきた椅子へ座って、まだ飯に行かないのかと文句を言っている
レインは机の端に置かれた小さな箱へ目を向けた
中には金貨が一枚入っている
銀貨一枚しかなかった頃より、ずっと大きな金だった
けれど、あの頃と同じだった
これは終わった仕事の報酬ではない
これから荷を動かすための、最初の一枚だった
「レイン」
ミナがもう一度呼ぶ
「何ですか」
「飯」
「分かりました」
「本当に?」
「食べながら話しましょう」
「やっぱり仕事する気じゃん!」
笑い声が上がる
レインも地図を畳もうとして、途中で手を止めた
明日使うなら、このままでもいい
広げたままの地図の上には、まだ何も書き込まれていない道が長く伸びていた
その脇には金貨の入った箱があり、反対側には少年が置いていった白い荷札が一枚残っている
レインはその荷札を拾い、明日の分へ重ねた
外では最後の荷車が出ていく
車輪の音は少しずつ遠ざかったが、静かになる前に川から次の舟を繋ぐ縄の音が聞こえ、倉庫の奥では誰かが明日の荷を数え始めていた
今日の仕事が終われば、明日の荷が待っている
その先にはまだ知らない街があり、まだ繋がっていない道がある
レインは仲間たちに呼ばれて机を離れたが、地図だけは広げたままにしておいた
完結しましたぁ!!長らく読んでいただいた方々本当にありがとうございます
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます!
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