「D.自己批判と創作の葛藤」
僕は言いたいことがあるのである。
専門知識は崇高であるからにして!
値段が高いのは理解したのである。
(その、もう少し……手心というか…)
「正直に言うと、ちょっと届かないんです。
でも本当はお願いしたいと思ってます。」
(このジレンマは一生終わらない遊戯となんだろうなと。
もうちょっち、門徒が入りやすく、門扉を低く設定して欲しいのだ)
───────オハナシを始めよう。
<自己批判と創作の葛藤について>
自己批判と創作の葛藤というと
私にとっては隣人というかそこら辺いる番犬レベルなんだけども。
「敵」じゃないし、「味方」と言い切るには噛んでくる。
でも確実に“そこに居る”――番犬。
番犬だから、
――出入り口にいるし。
通る度に彼等は危険信号を吐き出す。
「敵」じゃないし、「味方」
これらに反応して、
危険を知らせているのだ。
************
そして彼の後ろに
彼女が居るのだ。
それは私の中にあるんだけども。
最近コイツは猫みたいなやつだと思っている。
彼が啼く前に、
彼女は尻尾で脚を絡ませて、
行かせないようにするのだ。
猫は凄く構って欲しい雰囲気を醸し出している、
でも触れようとすると逃げるのだ。
多分、逃げることで導いていく、
その素養があるのではと思っている。
************
彼等は光として表現できる、
「短波」と「長波」そう言った関係性がある。
彼等は相互理解しつつ、
反発している。
意識できれば強いが、
彼等は無心の時に存在していると私は感じる。
――――論理的に説明が不能である。
実際にやるのなら、
「その時の状態を正鵠にメモするしかない」ということになる。
然し乍ら、彼/彼女は直観の中で見える波長であるから、
読み解く対象ではない。
ただ観測される波であり、
我々はそれを“意味にする”のではなく、
“形にすることに意味がある。
**************
「此処からは私の経験則から話を進める。」
――直観(波)と、創作(形)の接続方法について。
先に断っておくが、
この作品『こちユル』は、
明確な設計図から生まれたものではない。
始まりは、ただの「思い付き」だった。
ジャンルも決めていない。
物語の着地点も存在しない。
ただ、何かが“ファンタジー”だった。
それが、こちらに伝わってきた。
理由も、構造も持たないままに。
ただそれだけだった。
サブ連載でも触れた通り、
当初の私は「何を書くか」すら持っていなかった。
それでも書き始めたのは、
言語化される前の感覚――
いわば“波”だけは、確かに存在していたからだ。
実際、タイトルを決める過程においても、
題材という“形”はまだ発生していなかった。
あるのは、未分化のままの“ファンタジー”――
それだけだった。
取りあえず、それで始めてみよう。
その意思で、私は始まりを告げた。
【それは嘲笑に似ていた。鐘の音――であった。
………………始まりを告げるには、不吉すぎる響きだった。
だが奇妙なことに、
――――私はそれを“初めて”とは思えなかった】
******
スラスラとストーリーを進めていった。
だが、二十六話を越えた頃――
それまで確かにあった“流れ”が、
唐突に途切れた。
物語が、息をしなくなった。
いわゆるネタ切れ。
だが正確には、
“波が来なくなった”だけの話だった。
スラスラと流れゆく、
波為る者は、行きては帰り、
形を換えて、また現れる。
――そういうものだった。
それなのに。
その全てが、無惨にも途絶えたのである。
*********
【番外編:じゃあどうしたのか?】
ネタが尽きた。
内面すら掘れなくなった。
――つまり、何も書けなくなった。
その状態から、どう復帰したのか。
此処からは、実体験に基づいた対処法を記す。
ネタが尽きたとき、私は“波”を待たない。
代わりに、“形”から逆算して物語を再起動させる。
その手段は、以下の通りである。
① 伏線からストーリーを進ませる
既に置いてある要素を“回収前提”で動かす。
意味を後付けしてでもいい。
点を線にすることで、流れを再生成する。
② 全話の終了ラインからストーリーをねじ込ませる
「最終的にどう終わるか」だけを仮決めし、
そこに至るための展開を逆算して差し込む。
終点を仮固定すると、途中は強引でも繋がる。
③ 新しいキャラクターを登場させる
既存の構造が動かないなら、外部から攪乱する。
新キャラは“役割”で入れる。
関係性を強制的に発生させる装置として使う。
④ メタ構文から横入りで進ませる
語り手・構造・視点を一時的にズラす。
地の文や語りの階層を利用して、物語に介入する。
本編が止まったなら、外側から押す。
⑤ 敢えて、伏線をつくるアフターストーリーを作る
本編の“後”を書くことで、新たな意味を先に発生させる。
その意味を回収する形で、本編へ逆流させる。
未来から現在を規定する。
⑥ 世界観描写から入る
物語ではなく、“場”を先に書く。
空気、光、音、温度、構造――
意味を持たない描写でもいい。
まず世界を動かす。
キャラクターも、ストーリーも後回しで構わない。
場が立ち上がると、そこに“居る理由”が発生する。
その結果として、人物が動き出し、物語が再開する。
⑦ キャラクターの心理描写から入る
出来事ではなく、“感情”を先に書く。
何が起きたかは決めなくていい。
ただ、「どう感じているか」だけを固定する。
違和感、恐れ、期待、苛立ち――
理由の無い感情でも構わない。
感情は原因を要求する。
その要求に応じる形で、状況や出来事が後から立ち上がる。
⑥ 世界観描写から入る
⑦ キャラクターの心理描写から入る
この二つは、恐らく最も感覚的で、
理解しづらい部分だと思う。
そこで、ここでは――
いわゆる“なろう系”の構図を用いて説明する。
<“なろう系”の構図>
これは、いわゆる“なろう系”の構図として、
私自身が独自に確立した手法であるため、
他サイトでそのまま転用できるかは分からない。
私が書けなくなった場合、
前書きと後書き――つまり「ストーリーの入り口」と「出口」――に意識を置き、
物語全体の構造を“イン/アウト”で整理していた。
つまり、ネタが切れた状態でも、
イン(前書き)からキャラクターや世界を立たせ、
アウト(後書き)から逆算して展開を組むことを繰り返せば、
ストーリー構成は順序通りに進まなくとも、
自然に物語は動き出すのではないか――
そう画策したのだ。
まず、前書きと後書きを先に書く。
そうすることで、物語の骨格――
麻雀で言う「頭」が整うのだ。
後は本文である「役」を決めるだけだ。
上手くやるコツは、
「……」と「───」である。
これを使うと、ボヤっとした状態のままでも、
物語を進ませられるのだ。
では、ちょっと。
やり方を実例してみよう。
なろう系の作者図面で説明したい。
画面構成はこのようになる。
(イメージで理解して?)
【なろう系の作者図面】
<本文>
<本文>
******************
<前書き>
<前書き>
******************
<後書き>
<後書き>
******************
基本この構図だと思う,
実際に、前書きから書いてみる。
私の手法だから適当に見ててくれ。
<前書き>
――「さあ、探してごらんなさい」。
アヴェーラの無言の催促によって。
私達は静かな書棚の前に導かれた。
「……さて、どこから手をつけるかな」
フィーネの言葉を皮切りに。
私達は本棚の隙間に視線を走らせ、
秘密への扉に歩を歩ませる。
――――――『これから、冒険が始まる』。
<前書き>
これが前書きである。
後書きは非常に難しい。
先に書いた方が良いと伝えたが、ここは柔軟に考えてよい。
結局のところ、魔法は「……」と「───」に宿っているのだ。
<後書き>
…………私達は真実を帯びた、扉へと誘われた。
『いざ! 勝鬨──。
その顎が勝ち名乗り挙げるべく、咆哮せよ!』
……………………いざ! 冒険へ──!
いざ!往かん──!!
<後書き>
後書きはこれで十分問題ない。
簡単に言えば、パワーがあるかどうかが鍵である。
一番難しいのは本文だろう。
こればかりは、手段が決まっているわけではない。
静謐に進めてもよい。
激情で進めてもよい。
出入りはなるべく「……」と「───」で行うこと。
そして、可能な限りキャラクターの心情か、
背景描写を通じて出入りすることだ。
決め手となるスタートラインは、なるべく前話の終わりから始める。
そのうえで、前書きを意識しつつ、
後書きへのスイッチも忘れないこと。
******************
******************
<前書き>
――「さあ、探してごらんなさい」。
アヴェーラの無言の催促によって。
私達は静かな書棚の前に導かれた。
「……さて、どこから手をつけるかな」
フィーネの言葉を皮切りに。
私達は本棚の隙間に視線を走らせ、
秘密への扉に歩を歩ませる。
――――――『これから、冒険が始まる』。
<前書き>
<本文>
――――――これから、冒険が始まる。
私達は不安と期待で一杯になりながらも、
このリブロスム・ネーミオンの内部を調査することにした。
中略:
「これで、扉が拓くのね!」
アヴェーラが珍しくはしゃいで喜んだ。
ギィィ――――。
古めかしい音が
艶めかし音と共に諳んじた。
それは咆哮というには―――
謡うというべき現象だったに違いない。
私達の真実を帯びた「扉」に出迎えられた。
―――それが調べにもよく似た。
歓待であった……。
<本文>
<後書き>
…………とうとう、私達は真実を帯びた、扉へと誘われた。
『いざ! 勝鬨──。
その顎が勝ち名乗り挙げるべく、咆哮せよ!』
……………………いざ! 冒険へ──!
いざ!往かん──!!
<後書き>
────これが全体である。
少し後書きを「柔軟にしろ」と言う意味が理解したと思います。
≪⑦キャラクターの心理描写から入る≫
投稿完了後に漏れてしまったが、本文中でも大事な手法の一つ。
キャラクターの心理描写から入る場合は、テクニックが必要である。
■ルール
⑥の世界観描写から入る場合と同様に、
必ず「心理描写から出る」ことを意識する。
心理描写を起点に物語を動かし、行動・状況・会話などに自然に繋げる。
上手くするコツは、
主人公の心理描写↔キャラクターの心理描写を意識する事。
このバトンタッチができればスムーズに心理描写でイン・アウトできる。
しかし、これだとストーリーが進まない。
────そうですね?
ですから、
⑥の世界観描写から入る場合を理解する必要があったのです。
≪⑦キャラクターの心理描写から入る≫というのは応用なのです。
⑥と⑦がサンドイッチになる。
────イメージできます?
つまり、内と外をサンドイッチにすることで。
物語を推進させようというのが⑥と⑦の真実です。
────基本コレがあれば、
憑依型と儀式型は止まらなくなると思う。
拙い、追加分でした、
お目汚しですね。
取り合ず、
────これで対/終としましょう。
「D.自己批判と創作の葛藤」
【番外編:じゃあどうしたのか?】についてはいかがだったでしょうか。
【番外編:じゃあどうしたのか?】の手法は
上手く使って下さい。
これは私だけの手法ではないと思う。
「……」と「───」が無くても出来ると思う。
色々と術を磨いて欲しいと思うし。
これを使っても構いません。
取りあえず、
詰まったときに使えるテンプレートとして。
頭の隅っこに置いてくれれば幸いです。
次回は「5.習慣化・継続の問題」をオハナシします。




