第2話 記憶、光のごとく。Ⅰ
目を開けるとそこは、知らない天井…………なんてことはなく、先ほどまでいた研究所そのものだった。
……みんなは……?
辺りを見渡すと、光にまだ目をやられているのか瞬きをしている仲間の姿があった。ほっとしたのもつかの間、今どういう状況なのか、一番近くにいた星那に、声をかけようと動いたとたん……
「え? え? なにこれ⁉ 光? 動いてる⁉ なんかこっち来たし⁉」
何か光っているものが急に飛んできた。もう目が見えるようになったのか、自分以外のみんなも光にびっくりしているようだ。そんなことをしていたら、さっきの光が目の前に来て……さらにまばゆく光った。
「うわっ! まぶちぃ⁉ 目が痛い……やめてよ、何かわかんない光!」
「光に話しかけるなんて……華夏の頭は壊れたのか……? お兄ちゃん、悲しいよ……」
……華瑠にい⁉ そんな事言わないでよっ! 確かにさっきの光のせいか、目がチカチカするし、頭もくらくらしてきたけど。ほんとに何なの?あの光。……そんな事を考えていたら頭の痛みがひどくなってきた。……あれ?なんか体に力も入らなくなってきてる気が…………??
するとすぐに体の力が抜けて『バタッ』と倒れた。
「「「華夏⁉」」」
「ごめんみんな。やらかしたかも。多分だけど、さっきの光に魔力全部取られた。体に力が入んない……」
「そんな事ってあるのか⁉ たかが光ごときに?? 魔力を?? ……って、そんなこといいからお前はいったんしゃべるな! 手当するから……」
『星那はやっぱり、なんだかんだ言って優しいパートナーだな』と思いつつ、言われた通り喋るのをやめ、体重を星那の腕の中に預けた。するとすぐに手当てをしてくれ、私はされるがままに手当を受ける。しかし、頭痛がさっきよりもひどくなってきたため、目を閉じようとした瞬間……
「わらわを『たかが光ごとき』などと抜かしおって……貴様、何者じゃ!!」
……え? 誰? なんか王族とかが使ってそうな話し方だな……。
「貴様……って、オレの事か? そんな事言うお前も誰だ? 先に名乗りやがれ。……それに、大事なパートナーをこんな状態にしたやつに優しくなんてできねぇだろ」
「うっ。確かに……。それはすまんかった」
「なんか素直な光だな」
「わらわをただの光と一緒にするでない! ……まあ、それはいいとして、確かに、名前を聞いたからには先に名乗らねば失礼に値するの。我が名は『ルミ』。見ての通り、かわいらしい、光の精霊じゃ!!」
……かわいらしい……?かわいらしい……。確かにかわいいけど行動がかわいくない!!というか、自分の事を自分でかわいいっていうか?普通。この精霊、絶対ただものじゃないぞ??
みんなも同じような事を考えていたらしく、変なものを見るような目でルミを見ていた。……なんかルミがちょっとだけかわいそうになってきた気がする。
「そうか、ルミっていうのか。オレは碧 星那……って、ルミ⁉ ルミってあの、ルメンの文明が栄えてた時代の光の神か⁉ 確か、星の外からの攻撃でほとんど力をなくしたって数少ない資料に書いてあったが……」
「そのとーり! なのじゃ! 今は精霊の依り代をニュクス――夜の神が作ってくれての。今はこのように精霊として存在しているのじゃが……きれいにその文明の時の記憶がほとんどパーなのじゃ」
……その話、本当ですか?? でもその文明のころの記憶だけがない……って……。なんだ。せっかくほとんどわかっていない文明について聞きだすチャンス!!って思ったのに、これじゃ聞けないじゃん。……というか、私の着眼点そこ??? 時代云々関係なく、元だったとしてもこの光、神様じゃん! ヤバッ。
「というか、ルミ……様?」
「よいよい。様などつけなくても、呼び捨てでよいし、敬語もいらぬ。これもさっきの詫びの一つとでも思うておれ」
「じゃあ、お言葉に甘えて…………」
ようやく口が回るようになったため、ルミが出てきて自分の正体を明かした時から気になっていたことを聞いてみた。
「ルミは、どうしてここに? さっきシステムがしゃべったこととも関係がある?」
皆もはっとしたような顔をした後、真剣な顔をして彼女を――ルミを見る。
「そうじゃの。話せることは本当に少ないが、わらわが分かる事を話してやろう。なぜわらわがここにいるのか、このシステムとは何なのか。わらわとお主――華夏との関係について」
そういうと、ルミはぽつり、ぽつりと話し始めた。それは本当に少しの内容だったが、彼女が神として生き、忘れなかったルメンの時代の記憶は私たちの想像をはるかに超える出来事だった――。
お待たせしましたっ。第2話です!第3話は今製作途中なので気長にお待ちください~(*_ _)ペコリ




