~アトランティスの守護神~
~アトランティスの守護神~
アトランティス中央塔の北にその祠はあった。
玄武・亀羅の祠。
かつて……遥か昔……神話の時代に異里洲、逆御洲、烈祇園と覇権を争ったとされる幻獣である。
アトランティスが一万年以上前に結界によって隠されてからは、悠久の時を生き、神獣へと至った。
逆御洲は一個体ではない。幾体もの逆御洲が結界外を巡回している。
「今日も結界に裂け目は無いな。」
異里洲は幻術術式を組み結界を展開している。
「ワタシの術式は今日も綺麗だわね。」
烈祇園は魔素をエネルギーに変え結界へと送っている。
そう、三幻獣が玄武と共にアトランティスの結界を維持しているのだ。
玄武・亀羅は……
「我、今日も暇。」
じっと勾玉を見つめ続けている。
「かつて、地上にいた頃は……神話の時代か……これで人間達と交信して話をしていたものじゃった。」
その時。
勾玉がゆっくりと点滅しだす。
「ガメラさーん!ガメラさーん!聞こえますかーーー?」
「ん?誰じゃ我を呼ぶのは?」
「あー俺、幸って言います!この度アトランティスに永住することになりましたーーー!」
「結界を貼っているのがーー!ガメラさんだと本で読みました!いつもありがとうございます。」
祠の前に一人の青年が立っていた。
ここへ人間がやってくるのは何千年ぶりだろうか。
玄武は過去に想いを馳せる。
あぁ、巫女がいたな。我と心を通わせた巫女が。確か……「朝霧の巫女」と呼ばれておった。
「ガメラさーん!ガメラさーん!今日はお伝えしたいことがもう1つあります!」
「ん?なんじゃ。」
「あのーガメラさんの神話?なんかー現代で映画化されてるみたいです。違ってたらごめんなさい。」
「映画化?じゃと?」
「その話。ゆっくり聞こうではないか(笑)」
永遠とも思える時の流れの中。
少しの退屈しのぎになるかもしれん。
玄武は、中国神話や陰陽五行思想に登場する四神の一柱で、北方を守護する神獣とされています。 本作では、アトランティスの守護神として独自の解釈を加えています。




