2章第8話 ザ・フォックス・レットゴーオブ・ヒズ・テイル
「時空の干渉?」
「簡単に言えば、6xxx年のxxxの未来を誰かが変えてる途中ってことよ。」
「未来が…?」
「おそらく、狐神の裏切り者…アスクとミナミの仕業。」
「でも、何のために!?」
「世界を増やすか、あるいは減らすため、ね。」
「?」
その時、ちょうどサポーターがワープホールの作成を完成させた。
「お待たせしました。ワープホールの作成が完了いたしました。」
――――――――――――――
6xxx年 xxx
クロはワープホールから出てくると、リシテンに不思議そうに尋ねた。
「ねぇ、僕らってさ」
「ん?どうしたの?」
「僕らは本来クライトに殺されちゃった人をクライトを倒すことで蘇らせちゃうでしょ、?それって未来を変えるってことにならないのかな?」
「クライトはそもそも人間界に降りてはいけない存在…私たちは、クライトによってめちゃくちゃにされた未来や過去を、色んな時間をもともとの歴史に戻そうとしているだけ、何も問題はないわ。」
「そっか…」
「とりあえず、現場まで向かいましょう。」
―――――――――――――
「今日もクライトがうじゃうじゃいるね〜。」
「まぁ、マリス・クライトがいないだけマシだと思いましょう。」
「そうだね!サクッといっちゃおう!」
レイドカリバー ON バッジセット バッジセット
セット! フローズン グリーン
「マジート 洗脳!」
まずは洗脳で動きを止め、フローズンの力でクライト達を一気にドカンだ。
ドカーン!!!
「ふぅー。今日はこれで終わり…じゃないよね。レイドバッジを回収しなきゃ。」
刹那に、キャンキャン耳に響くような声がした。
「キャハ☆バッジならここにいるわよ!」
「っ!アスクさんとミナミさん…!」
ミナミが何か能力を発動しようとしている。
「フラッシュ コンセクトワイヤー」
その瞬間、ミナミの隣に鎖で身動きが取れない状態にされている20代くらいのサラリーマンが出現した。
「その人は!?」
「こいつは私達の罠にまんまと引っかかったバカな人間☆」
「そんなっ、その鎖解いてあげてよ!」
「いいわ。でも条件がある。」
「条件、?」
「Sランク帯の狐神…No.1984 コードネーム リシテンを私達に渡しなさい。」
「えっ!?リシテンさんを!?」
クロは一瞬、リシテンと目を合わせる。
でも、リシテンさんはすぐに目をそらした。
「いいわ。その条件、乗ってあげる。」
「ちょ、リシテンさん!」
「大丈夫、私が持ってるアナザーレイドバッジは全てあなたに預けとくから。」
そう言って、リシテンはクロのポケットの中にアナザーレイドバッジを入れた。
そして、彼らのところまで歩いていく。
「ふーん、そんなことしちゃうんだ。つまんないな〜、ね、アスク!」
「そうだね。まぁ、リシテンは確かに預かったんだ。この男を解放しよう。」
アスクが指をパチンと鳴らすと、自然に鎖が男を離していった。が、その鎖は今度はリシテンの方に巻きついていった。
「うっ、」
「リシテンさん!」
男が倒れる。気を失っているんだろう。
寸前でキャッチしたクロは男のポケットを探った。
だが、おかしい。
「ねぇ、ないんだけど…」
「なに?」
「サーチマジックレイドバッジがないよ!?」
するとアスクは笑う。
「そりゃ、アナザーレイドバッジ20種が全てクロ君の手元にあるんだ。十分な交換条件を満たさない限り、このバッジは渡せない。」
そう言って、彼らは闇の中へと消えていった。
「リ、リシテンさん…」
突然、どこからかうめき声が聞こえてきた。
「う、うぅ。」
「今の声は!?」
クロはハッと我に返った。
男の人を放置したままだったのだ。
10分後
「駄目だ、何をやってもこの人起きないよ!」
リシテンさんもいない状況でどうすれば…
そうだ!ソフィアさんに連絡しよう!
カシャッ
「とりあえず、この人の様子を写真に収めたからこれをメールでと、」
あとはソフィアさんからの連絡が来るのを待つだけなんだけど…
「あれっ?この感じ、どこかで見たことある気がする…」
そうだ。忘れもしない、僕が狐神になる前に海斗と璃がクライトになったあの時と同じだ!
でも、やけにクライト化が遅いな?
「とにかく、この人のクライト化を止めないと…」
僕の能力は…多分今は関係ないよね。
となると今頼りになるのはリシテンさんから預かったアナザーレイドバッジだけ。
何があるんだろう?
「えーと、アナザースリープマジックレイドバッジ、アナザースモールマジックレイドバッジ…」
あとは混乱、チェーン、サンダー、イレイス…
「っ、!これは!」
クロが取り出したのはアナザーストップレイドバッジ
あらゆる物事をストップすることができるAランクのメイハさんの能力。ただし、ランダムで"何か"を動かしてしまうデメリットがある。
「みたいなことを前にメイハさんから教わったんだよね…これを使えばこの人のクライト化が止まるけど、運が悪かったら火山を噴火させたりとか大地震を起こしちゃうとかそういうこともありうるんだよね…。」
いや、なにを迷っているのだろうか。
僕はもう、誰1人犠牲者を出さないって決めたんだから!
クロは一度深呼吸をする。
大丈夫、自分ならできる!
目を開く、
今だっ!
"レイドガン ON バッジセット バッジセット
セット! ストップ マジック アナザー"
「ちゃんと、止まって!」
"レイドストップショット!"
発射された攻撃が男に当たった瞬間、クライト化が上半身クライトの状態で止まった。
「ふ〜、危なかった!」
そうだ!何が動き出したんだ!?
クロはあたりを見回しても何も変化がない。
「何が変わったのかな?」
とりあえず、男は天界の病院に転送しておいた。
これでひと段落ついたと思ったが…
――――――――――――――
「ねぇ、私をこんなところに連れてきてどうするつもり?」
「え〜、そんなの決まってんじゃーん☆」
ミナミがそう言った瞬間、奥からアスク…いや、サクがやってきた。
「君には僕らの仲間になってもらいたい。」
「、どういうこと―」
リシテンがそう聞く前にミナミが口を開いた。
「ちょっと!?話が違うじゃない!」
「え、?」
リシテンは突然のことに驚きを隠せないでいた。
「なんでこいつなんかを仲間に!?」
「僕の新しいアシストが欲しいと思ってね。」
「どういうことよ!?」
「…僕らはマスター神によって強引に創られた存在。マスター神に服従するのは僕と君、どちらも同じことだ。でも目的が違うんだ。僕と君では。」
「は…意味わかんないよ、」
「君にはもう、君の目的を果たせる材料は全て揃った。あとはもう自力で探せ。あぁ、そうそう。リシテン、君からも言ってあげてくれ。シロ君が眠っている場所のヒントを。」
「そ、それは…」
その瞬間、リシテンの脳に直接声が響く。
"メライトの復活を望む者、君もそうだろう?僕の計画に協力してくれよ。"
その言葉を聞いた瞬間、リシテンは戸惑いながらもミナミに答える。
「人々が眠る時、狐は起きて。狐が寝る時、人々は起きる。人が存在する時には狐は存在できないの。」
「ちょっと、もっとわかりやすく説明―!」
そして刹那にミナミの足元の床が消えて、彼女は地獄へと落ちていった。
「これでやっと静かになったね。」
「ねぇ、さっきの話は―」
「まあまあ、そう焦らずに。」
「っ、」
「僕と君の目的は重なりあった。それはまるでオリオンとサソリが和解したかのように…」




