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影と光はかけくらべ
ときおり風がふく
つよく意地悪なほど
音楽もなく
オーケストラもない
そんな大地の上を
自由きままにひとり
出歩くきもち
はるか彼方を
黄金の汗が
ほとばしる
どんな闇でも
辛くないのは
おなじ世界のなか
さまよう影
行き交う
言葉なくても
軽快な足取りと
口元から漏れてくる
とびきりのメロディ
こころは智慧と交換
目に映らない景色
浮かび上がる奇跡
ひとつとして
一度として
一瞬たりとも
輝きなくすこと知らなくて
ひとの影こそ
わが光
ひとの影こそ
わが友
ひとの輪こそ
わが夢
ひとの和こそ
わが家
夢中になって
嵐を見に行く
砂漠にみえる
そこなしの渦へ
遠足気分で
滑り台すべるように
飛びこんでいく
えんりょはいらない
スリルは眼のまえ
遠ざかるのは
希望なくしたからじゃない
臆病風を絶望をのせいに
楽なほうへ
にげだした魔物のいいわけ
わが足音こそ
たれかの道標
たれかの道こそ
わが未来よ
いまに希望なくとも
明日も闇につつまれてても
ひとの影こそ
われがもとめた
光と音の
かけくらべ




