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魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
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夜戦と、女子会 4

「わたし、昭和の生まれなんです」

カナコは少し恥ずかしそうに言う。

「生前のわたし、体が弱かったんです。長く生きられなくって、七歳の誕生日の前日、真夜中に......」

彼女は俯き、重い空気にカスミとあたしも拾った箸をおいて下を向く。

カナコがイディオでもかなり希少な僧侶だったことは知っていた。幼少から知る仲だからなんとなくだったけど、彼女が自分の過去を話すタイプの子でないと知ってたし、あえて聞こうとも思っていなかったから。

「......このこと、ユウマさんとユウカさんは知ってます。本当はもっと早く、マオさんにも聞いてもらおうとは思ってましたが...」

言えなかったのだろう、物理的に。確かに幼少に仲良かったけど、それも数年。それから世界は大きく変わり、対立する状況になったのだし、それから終わった後も今日まで、カナコとはこうして会う機会がなかったから。


そう、あの戦いが始まって時から、あたしは今日まで『あの日』を無意識に遠ざけた。その時だけ、ユウマのいない二年間を知らない。ユウカがどんな思いだったかを知らない。ユウマが何を見て『破王』と名乗ったのかを、知らない。


「......ねえ」

不意にカスミが顔を上げる。

「...ユウマがどんな奴かまだ、いまいちわからないの。彼がこの世界で害になるか、そうでないかを」

交互に見るカスミは真剣に、

「だから、まずあなたたちが見てきたユウマの、異世界のお話を聞かせてほしいの。二人を知る意味でも、ね?」

「......そうだね。ぼ―――」



ドゴン!



その時、突然の地響きが襲った。

しばらく揺れ、それが今何を告げているのかを理解する。

「......行かなくちゃ」

「マオさん!」

立ち上がろうとするとカナコが手首をつかむ。

「...離して」

「マオさん、わたしが見てきますからここにいてください!」

「離せッ!!」

ビクッと肩を震わすカナコの手を払い玄関に向かう。

「ま、待ってください麻央さん!」

「カナコ、カスミを守って」

「マオさん!」


そう、あんなに一緒に修業したのに、一緒に高めあった日々だけでしか一緒に入れなかった。


鍛えたものは今まで、すべて『ユウマを倒す』ことにしか使っていない。自分に決めたはずなのに。『ユウマを守るために使う』と、決めたはずなのに。


そして、いつも気づいたのは手遅れになってから。


だから、今度は絶対、『ユウマを守る』ために!


扉に手をかけようとし、反対の手をグイっとひかれた。

「......カスミ、離して」

「冗談よしてよ?」

振り返ると、クローゼットから取り出した迷彩柄の服を手に立っていた。

「...ほんと、馬鹿よね男子って」

彼女はニカッと笑った。

「どうせユウマが何かに巻き込まれてるって、隠そうとしてることってわかってるんでしょ? 情報渡すから、自衛隊の私に協力しなさい」

カスミはあたしの手を引いて扉をあけ放つ。

「頼りにしてるわよ『魔王様』!」

「......そっちこそ。日本の自衛官!」

彼女にひかれるまま、彼のもとへと急いだ。

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