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魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
28/273

霧中 1

「……ハハハハハッ!! ここまでの大差とは笑いが止まらないな!」

 2人の男女が片膝をつく。この2人を知るからこそさらに滑稽だ。

「両勢力の右腕がこれじゃ、今の勇者と魔王はそこまで落ちたってことか? こりゃ『色々』楽しめそうだな」

「……ゲスが」

 両者ともゆっくりと立ち上がるが、見たまま瀕死だ。


 とはいえ、既に100は超える数を消された。今も2人を包囲するほどの量はあるが、これで息が上がってなかったら勝機は薄かっただろう。まあ無くならないが。


「……ったく、こりゃどー言う手品だ?」

「つべこべ言わず、働け脳筋」

「へっ、だったらオメーは寝てろ。俺がかたす」

「ふっ、ありえんな。お前が寝て死ね」

 再び突っ込んだ2人は的確に一体ずつ消す。だいぶ減ったオークに悩み、一つの命令を行使した。

「『集まれ、ロードに食われろ』」

 下っ端は上位種『オークロード』に集まり、ロードは一体掴んでは捕食し始めた。一体食べるごとに大きく、強化されていくのを2人は阻止しようとするが、他のオークが阻んで出来ていない。

 三体捕食した後、ロードは『キング』に昇華し、突き進む道のオークを片っ端から捕食しさらに大きくなりながら2人に突っ込んでいく。

「んなろがアァァァァァア!!」

 しかし斧の腹でギンキは動きを止めた。

「ハハッ、これはすごい! オークキングと互角の筋力とは、人間で測っていいくらいだ!」

「はっ、この程度……ルシファー!」

「ヤアアァァァァ!!」

 動きを止めたキングに一閃、首が落ちたキングは力を落とし、はじき返され斧で割られた。

「……一体にその体たらく、まだ二体もいるぞ?」

 次々と押し寄せるオークに、それでも2人は奮闘し続ける。

 だが、限界を迎えたのかルシファーは剣をはじかれ、体制を崩したところを棍棒で殴り飛ばされた。

「ぐぁっ!?」

「ルシファー!?」

 飛ばされた方向に視線を向けるが、かなり濃くなってきた霧で姿はほぼ見えない。駆けつけようとするが、阻まれる。

「ルシファー! 無事かー!!」

 …返事はなかった。

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