プロローグ ( )「 」( )に『 』たもの
少しだけ昔の、とある世界での話をしたいと思う。
『少年』は四歳で、一つの町の一部の人口とともに『異世界』に『召喚』された。しかしそこで召喚された者たちを待っていたのは『魔物』と呼ばれる者の大群、両親は少年を抱いて見晴らしの良すぎる草原から入り組んだ森へかける。そこで『勇者の女性』と出会い、成り行きで『魔王の城』まで同行する。しかしそこに待っていた『魔王』は彼女にとって最愛の人で、『人質を取られた勇者』と『立場として苦しみながら矛先を向ける魔王』だった。
運命は残酷だ。よく母は「人にはそれぞれの役割が存在する」と話していた記憶がある。なら、『残酷な運命のいたずらを割って入ること』が両親の運命だったのか、そして『もとより勝つ気もなく、すでに余命が近づく村娘』が勇者だったのも彼女の『役割』だったのだろうか、その日、魔王と勇者によって少年は家族を失う。そして勇者も最後の力で最愛の人を殺さなかったのを安堵し、両親に感謝し少年に懺悔しながら他界した。残された魔王は少年を城で育て、少したったのち、魔王と勇者の双子の一人、『魔王の力』を宿す少女を『人間界』から救出した。
時は流れ、少年は『魔王の後継者』に好かれ、『勇者を継ぐ少女』と出会い、『一生の師匠』から『魔法』を習い――『魔王を継いだ少女』を止めるため『勇者一行』と行動を共にし、背けた闇の部分と向き合い、『真の黒幕』を知り――少年は孤独に、魔王を、勇者を、この世界全てを敵にした……。




