「城下町の市場調査-巡礼編Ⅰ-躰道する基軸-」(Pr.Ⅲ)
鐘の音が、遠くで誰かの記憶を震わせる。
市井のざわめきが消えた教室で、ただ静寂だけが残った。
長い時間を越えて、言葉が再び繋がった――ヴァルとの対話。
けれどそれは、忘却の水面に石を投げるような行為だった。
『残響』が広がり、御婦人が現れる。
「ドレスコードの御用意を――」
それは、残響の罪に捧げられた最初の行為。
「市井調査発表会」が終わり、合同授業が終了を迎えると、
私たちは昼食も取らずに机に突っ伏していた。
張り詰めた緊張と疲労が限界に達していたのだ。
――遠くで聞こえる鐘の音が、正午の時を静かに告げてる。
――私の額は机の冷たい木目に触れ、ほんの少しだけ体中が熱っぽかった。
やけに汗ばみ、身体はまるで凍った泥道のように重く、動く気力を奪われていく。
「ナーレ……まだ生きてる?」
フィーネの声が、机に突っ伏した私の耳元で小さく響く。
彼女もまた、隣の椅子でぐったりと肩を落とし、髪の毛が乱れたまま顔に張り付いている。
いつもは弾けるような笑顔が、今は疲れに霞んでいる。
「うーん……かろうじて、ね」
私は顔を上げず、机に頬を押し付けたまま呟く。
声がかすかに震え、吐息が白く宙に舞う。
教室の窓から差し込む光が、霜のように冷たく、でもどこか優しく私たちを包む。
アヴェーラは毛織のマントを肩に引き寄せ、静かに目を閉じている。彼女の長い睫毛が、窓の光を受けてかすかに揺れる。
「本当に……よく頑張りましたわね、私たち」
彼女の声は穏やかだが、疲労の色が隠せない。手に握られたハンカチには、市場で嗅いだハーブの香りがまだ微かに残っているようだった。
私はゆっくりと顔を上げた、全てが一瞬で走馬灯に様に駆け巡り、霧散したように合同教室の中は静けさを宿している。
「次の試練って……巡礼、だよね」
私は呟きながら、窓の外を見る。散ってい雪の粒子の向こうに、学び舎の丘を越えた先の道がぼんやりと浮かんでいる。アウローラ神聖国の冬は厳しく、巡礼の道は凍てつく石畳と霜に覆われた森達が薄ら寒く佇んでいた。
フィーネが突然、机からガバッと身を起こす。
「巡礼! そうだった! ネル先生、準備しろって言ってたよね! うわ、でも……私、足がもうガクガクで動けないよー!」
彼女は大げさに両手を広げ、椅子の背もたれにぐったりともたれる。
「フィーネ、声が大きいですわ……」
アヴェーラが目を開け、苦笑しながら彼女をたしなめる。
けれど、その目には小さな笑みが宿っている。「でも、確かに。準備は急がないと。巡礼の旅は、市場調査とは比べものにならない試練ですものね」
私は頷き、胸の奥でざわめく予感を抑える。巡礼――それは、アウローラ神聖国の神聖な儀式であり、私たちの学びの集大成ともいえる旅だ。市場の喧騒や蒸留の温もりを超え、冬の厳しさと向き合うことになる。
「道具と心、両方の準備、ね……」
私は呟きながら、机の上をそっと手に触れる。冷たいの表面に指を這わせると、微かに漂ってくる。
まるで、昨夜の蒸留の夜がまだ手に残っているようだ。
「ナーレ、あの蒸留器どうするの? 持っていく?」
フィーネが突然身を起こし、銅製連続単式蒸留器――を取り出してきた。
大きいので、自宅に置いて来て正解だった。
彼女の目は疲れていながらも、いたずらっぽく光っている。
「うーん――でも大きいんだよねアレ」
私はずしりと重い感触を頭の中で想像して顔をしかめる。
冬季の銅の表面は冷たく、朝の霜のような光沢を帯びていくに違いなかった。
市場調査の夜、蒸留器の火が赤く揺らめいていた記憶が、指先に蘇る。
「ヴァルに相談してみたらどうですの?」
アヴェーラが目を細め、穏やかに提案する。
彼女はマントの裾を整えながら、私の手元の蒸留器
をじっと見つめる。
その視線には、意趣的に意識したような、静かな期待が込められている。
「ついでにさっきのことも 聞いてくれよな?」
フィーネが身を乗り出し、私の肩を軽く叩く。
彼女の声には、朝の凍った石畳で私が滑りかけた瞬間のことを思い出したような、からかうような響きがある。
「あのさ、ナーレが宙に浮いたみたいな瞬間! ヴァルが何かしたでしょ? 絶対何かあるって!」
「あぁ――アレね?」
私は一瞬忘れかけていた。それくらいに私の意識がぼんやりとしている。
フィーネとアヴェーラが一斉に私に視線を向ける。
(――うん、確かに……ヴァル、説明してくれるよね?)私は心の中で小さく呼びかける。
≪ああ、あの宙に浮いた瞬間のことか? 私のちょっとした手助けだ。凍った石畳でナーレが転ぶなんて、見てられなかった。だから――つまり重力を司る神に頼み込んだって訳だ≫
ヴァルの声はいつもの軽い調子で響くが、「重力を司る神」という言葉に、胸の奥で何かざわめくような感覚が走る。
「重力を……司る神?」
私は思わず口に出して呟く。フィーネとアヴェーラが一斉に私に視線を向ける。フィーネの目は好奇心でキラキラと輝き、アヴェーラは眉を軽く上げて、興味深そうに私を見つめる。
「ナーレ、今なんて言った? 重力の神!? ヴァル、めっちゃカッコいいこと言ってるじゃん!」
フィーネが興奮気味に声を上げ、机をバンと叩く。彼女の吐息が白く舞い、教室の冷たい空気に溶ける。
「ヴァル……その『重力を司る神』とは何ですの? 少し、詳しくお話ししていただけません?」
アヴェーラが静かに、だが真剣な口調で尋ねる。彼女の手はハンカチを握りしめ、まるでヴァルの答えを待ちきれないように見える。
≪だから、伝えるべきではないのだ、ナーレを助けるのに、ちょっとした力を使ったって仲間内でゴニョニョしただけにすぎぬ≫
ヴァルの声は、まるでいたずらを隠す子どものように軽やかに響き、核心をぼかすその口調に、私は思わず吹き出しそうになる。
「ゴニョニョって……何それ、ヴァル? またいつもの誤魔化し?」
私は笑いながら口に出し、フィーネとアヴェーラが同時にくすくすと笑う。
「ゴニョニョ!? ヴァル、めっちゃ怪しいよ! 絶対何か隠してるって!」
フィーネが目を輝かせ、机に身を乗り出して私の肩を揺さぶる。彼女の笑い声が、教室の冷たい空気を少しだけ温める。
「ふふ、ヴァルらしい誤魔化し方ですわね。でも、『仲間内』とは誰のことでしょう? 巡礼の道で、ちゃんと教えてくださいね」
アヴェーラが微笑みながら、いたずらっぽく言葉を続ける。彼女のハンカチを握る手が、ほんの少し緩む。
私の頭上でヴァルの呆れた溜息がただ一つだけ聞えた気がした。
そして、ただ一つこう言ったのだ。
≪もう、君達の御前に立つ準備は出来ている⋟――と
その言葉に、私の心臓が一瞬、強く脈打った、
教室の空気が、まるで霜が降りるように一瞬静まり、窓の外の霧がさらに濃く感じられる。
「私達の御前に……立つ?」
私は呟き、思わず力んだ。
「ヴァル、今なんて!? え、立つって!? 出てくるの!? ヴァル、姿見せる気!?」
フィーネが興奮して立ち上がり、机に両手をバンと叩く。彼女の声が教室に響き、隣の生徒たちがチラリと振り返る。
「フィーネ、声が大きいですわ……! でも、ヴァル、その『御前に立つ』とはどういう意味ですの? 巡礼の道で、本当に姿を見せてくださるのですか?」
アヴェーラの声は穏やかだが、目には抑えきれない好奇心が宿っている。
彼女はマントの裾を握り、まるでヴァルの答えを待ちきれないように身を乗り出す。
私の頭上でヴァルの呆れた溜息が改めてただ二つ増えた気がした。
≪ナーレには依然、私と会話がしたいと言っていただろう? その条件が今、達成されたのだ、正確にはもう――達成していたのだがな?≫
「条件……達成?」
私は呟き、思わず握る手に力を入れる。冷たい素肌に、ライ麦の香りが微かに漂い、まるでヴァルの言葉を閉じ込めるように心を落ち着かせる。過去の記憶――いつかヴァルに「直接話したい」と願った日のことが、頭の片隅でかすかに蘇る。
「ナーレ! 何!? ヴァルと会話って!? え、条件って何!? めっちゃ気になるんだけど!」
フィーネが興奮して立ち上がり、机に両手をバンと叩く。
彼女の声が教室に響き、隣の生徒たちがチラリと振り返る。
「ナーレ、ヴァルと以前、何か約束を交わしたのですか? 『条件が達成された』とは、どういう意味ですの?」
アヴェーラの声は穏やかだが、目には抑えきれない好奇心が宿っている。
彼女はマントの裾から手を離して、いつもの癖をやり始めた。
私は記憶を辿りながら何とか絞り切って二人を手招きして席をくっつける様に招いた。
なんとか、仲間内で内緒話を始める。
「ちょっと! 声が大きいって――確か、ヴァルを降ろすのに信奉信が『十人』以上必要って――」
(あっ――その瞬間、私はエルドの村を思い出した。
皆がヴァルを“神”として信仰し始めていたあの光景。あの時のざわめきも、祈りの熱も、私は確かに見ていた――いや、感じていたのだ)
≪君が、いつ気づいてくれるのか……
いつ、私に声をかけてくれるのか。
その時を、私はずっと待っていたんだ≫
その声は、頭上から降りてくるはずなのに、
まるで胸の奥に直接触れられたようだった。
(え……そ、そうだったの……?!)
思わず声が震え、私は手にを握る手に力が入りすぎて、手がキュッと白くなるのを感じた。
(な、なんで……言ってくれなかったのよ、ヴァル!)
怒り半分、驚き半分、でも胸の奥には小さな安堵が湧く。
(もう……本当に、意地悪なんだから……!)
私は目を伏せながらも、少し笑みをこぼした。
「とりあえず……やっと――『会話』が出来るんだ♪ 長かったなぁ……」
「ちょ、ナーレ 早く!どういうことか説明して!」
フィーネが事あることに小突き始めた。
「えっと――? 今まではヴァル、私を介してしか意思疎通できなかったけど……」
私は少し照れくさそうに、けれどどこか誇らしげに言葉を紡ぐ。
驚きと期待が混じっていて、まるで新しいおもちゃを手に入れた子供のようなキラキラした感情だった。
「どうも、これからは直接やり取りできるってことみたい……!」
「な、なんだって……!?」
聞き耳を立てていたフィーネが、思わず身を乗り出して叫びそうになったのをギリギリで留める。
「ナーレ、すごいじゃねか! 直接……ヴァルと話せるってのか!? マジで!? それって、めっちゃ画期的じゃないか?」
「ふふ……なるほど、そういうことですのね。やっとご尊顔が拝めるって訳ですの?」そんなフィーネの熱気を、優雅な笑みを浮かべて見つめるアヴェーラがいた。
「ヴァルと直接対話できるなんて、ただ事ではありませんわね。この変化が何を意味するのか……少し、考えてしまいますわ」
アヴェーラの声は穏やかだが、その裏には冷静に状況を分析する思考が垣間見える。
彼女は一歩引いてナーレとフィーネを見つめ、まるでこれからの展開を静かに見守る策士のような雰囲気を漂わせていた。
「ねぇ? ルィー先生よ? 後ろにいらっしゃる方は誰でしょうか?」
教室の後ろの方から、ひそひそと好奇心に満ちた声が上がった。
生徒の一人が、合同教室の扉から廊下を覗き込みながら、隣の友人に小声で話しかけている。
私たちはヴァルとの話題でざわついていたが、教室の空気が一瞬静まり、その静けさに皆の注意が向かうと、自然と視線は廊下の方向へと向けられた。
「あれって家政婦さんだよね? フリフリな衣装だし? あっ――ネル先生とめっちゃ真剣に話し合ってる!」
別の生徒が、目をキラキラさせながら何人かは廊下に出っていった。
その声に、教室全体が「家政婦!?」一気にざわつき始めた。まるで「異種間」の交流と思えるくらい。
それ程にこの学園内部は外部と絶っている境界なんだと改めて理解した。
教室がざわめく中、各々の世界で――
それぞれが違う反応を見せる三つの視点。
そして、三人――まさに三者三葉だった。
家政婦が、わざわざ単独で突貫してくる――そんな御婦人……。
あれ程にガヤガヤしていた観衆たちが徐々に熱量を下げ始めた。
ネル先生の全身が教室のドアにある窓越しに分割されて現れた。その情景が私たちの目に飛び込んで来る。
ネル先生は少し前進して……。
家政婦らしき人物の陰がチリリと覗き、
チラチラとその顔が明滅を繰り返す。
教室中の視線が、自然とその小さな動きに吸い寄せられる。
(――!?)
私たちはその意味合いを――遅効毒の様に全身を駆け巡った。
――教室の左側の扉がすーっと音もなく開き、ネル先生に伴われて、その「御婦人」が姿を現した。
「アヴェーラお嬢様――御当主様がお待ちです。」
「あら、そう? えぇ――此処に」
アヴェーラは静かな空気の中で、ちらりとエスリンさんに舌を出す。
「アヴェーラお嬢様、はしたないですわ」
エスリンさんは穏やかに、しかしどこか注意深く呟いた。
「ふふ、乙女の嗜みなのよ、エスリン。分かるかしら?」アヴェーラはにやりと微笑み、軽やかに挑発する。
「はい、十二分に」
エスリンさんは短く肯定し、その口元にわずかな笑みを浮かべた。
私が見る限り、エスリンさんの顔はアヴェーラに向いていたが、その冷淡な眸がどちらかとえば―――私に意識をしているように思えた。
「それにしても――私が見る限り、とても嗜みとは思えません」軽く眉を上げ、観察するような声が教室の空気をそっと揺らす。
「ナーレ様、どうやらご迷惑をおかけして申し訳ありません」
エスリンさんは丁寧に頭を下げ、その表情には真摯さと敬意が込められていた。
「エスリンさん、ごめんなさい! あの……つい心配をおかけしてしまって……」
私は少し焦りながらも、言葉に誠意を込める。
「滅相もございません。アヴェーラお嬢様のご意思であれば、ナーレ様には一片の非もございません」
エスリンは丁寧に頭を下げ、その目には穏やかな敬意が光っていた。
「いえ! 私も一緒に責任を取ります……」
私は胸の奥でちょっとした緊張を感じつつも、言葉に力を込める。
「殊勝なお心です、ナーレ様。さすが、アヴェーラお嬢様のご友人でいらっしゃいます」
エスリンは再び深々とお辞儀をし、その清廉な所作が教室の空気をさらに引き締めた。
「ナーレ様、こちらへお進みください。……アヴェーラお嬢様、『ドレスコード』はくれぐれもお気をつけくださいませ。あの方は、細部までご覧になります」
「よく知っております、お父様が何を仰るか分かりますわ。ご心配なく」
「畏まりました。それでは、乙女の嗜みで乗り越えて下さいませ、アヴェーラお嬢様」
私達はエスリンさんに伴われ、静かに教室とフィーネに別れを告げた。
二人のやり取りの間に、フィーネは口を挟まなかったが、その表情はすでに状況を理解していた。
フィーネの諦めにも似た悟った顔と、何を言っても無駄だとでも言うような何とも言えないハンドサインだけが頭に残る。
フィーネは両の拳を固く握り、必死に無言で「頑張れ」と身振りで示していた。
「ナーレ、貴方も『ドレスコード』が必要ですわ」
アヴェーラが振り返りもせず、背中越しに私に促してきた。その声には、一切の迷いがなかった
「そんな大仰な服装なんて、今から準備する時間なんてないんじゃない?」
私は二人に伴われながら、アヴェーラの背中越しにそう返した。
「それに私はヴァルに教えて貰ったの。『機智で以て受け流してみせよう』。あの時のこの意図について、やっと理解できた気がするの」
「不躾でしたわ――『ドレスコード』は準備済みでしたのね?」
「うん、『十二分に乙女の嗜み』はしたつもり」
(もう! 物理的な『ドレスコード』じゃなくて、『心のドレスコード』が準備できたって話なんだから!!)
エスリンさんに伴われながら、
私はふと――廊下の窓の外に目をやる。
先ほどまで降っていた雪は、今はもう止んでいた。
仄かな日差しに当てられ、
日光の届くところでは雪がちらほらと溶け、
それでもまだ雪は残っていた。
私は校舎を出て視線を上げると、
馬車は校門から少し離れた場所に留め置かれていた。
薄く積もった純白の雪の厚化粧が、輪郭をより鮮明に浮かび上がらせ、
その白さはひときわ際立って見えた。
私は三者三葉のように『ドレスコード』を整えて、
エスリンさんは馬車へと歩を進めて、私達を『エスコート』してくれる。
アヴェーラと私は馬車に乗り込む。
するとエスリンは一呼吸を置いて――「ご武運を――」と、そっと言葉を投げかけて馬車の扉を閉めた。
私たちは馬車の座席に腰を下ろした。
静かに、静かに……馬車が揺れ始める。
言葉を交わさず、ただ互いを見つめ合う。
馬車の車輪――石畳を刻むリズムが、心の奥で静かに反響する。
その揺れは、まるで長すぎるモノローグの序章を、一歩ずつ踏み進めるかのようだった。
長すぎる――弁明の序曲を奏でるかのように、
私たちを誘った――。
遠くで鐘が鳴り、雪が舞う中で彼女たちの小さな一歩は重くも美しい。
言葉が届き、残響が揺れる――それは過去の小さな行いの証であり、未来への祈りでもあり、
最初の行為なのです。
この物語が、読者の心の中で小さな余韻を生み、次章への期待をそっと膨らませてくれれば幸いです。
冬の巡礼、まだ見ぬ景色と出会いに、耳を澄ませてください。
【作者の心情】
思い付きで場面を転換しましたが、その根底には「全てのキャラクターを救う」という意図があります。特に、アヴェーラの両親を救うことが目的です。
そのため、エスリンに登場してもらいました。エスリンがアヴェーラを探さないなんてありえません。
だからこそ、アヴェーラとエスリンの主従関係を前面に描くことにしました。
アヴェーラとエスリンの主従関係を前面に描くため、
彼女たちは常に抽象的な言葉でやり取りしています。
ネル先生はすでに事態を理解しており、だからこそ彼女たちの行動を止めるつもりもありません。
さて、これからいつものパターンに入ります。
今回は「謝罪シーン」ですが、相手はアヴェーラの父親です。
これでようやく、アヴェーラの両親を説明する世界線を描くことができます。
一日家政婦体験をさせたいと言っていたのも、
すべてこのためだったと言っても過言ではありません。
数多くの要素を深掘りするため、弁明の序曲――「モノローグ」が、この世界の八割を占める長さになっています。
どうぞ、立ち寄って時間を忘れるひとときをお楽しみください。




