第一章 :恵みの光と乾いた大地
初めまして、インドから来ました作者のマシューです。この壮大なファンタジーの世界を楽しんでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!
リディア王国――そこは活気あふれる村々や壮麗な王宮、賑わう市場、そしてどこまでも広がる広大な森林を擁する、美しく偉大な国であった。王国の中心には、報告所や多くの書記官、陳情者が行き交う官庁街が佇んでいる。
しかし今、この平穏に見える領域の裏では、本物の霊的な戦いが激しく吹き荒れていた。信仰深き人々は、その深く熱い祈りを『生ける神』へと捧げ続けている。
そんなリディア王国は今、国の存亡を揺るがす深刻な環境災害に直面し、大きな苦難の最中にあった。
この果てしない旅路の主役となるのは、聡明で愛らしい幼き少女、レイチェル・グローリー。そして、村の平穏を守る熱血漢の衛兵兼探偵、ヨシヤ・レヴィである。のちにレイチェルはその小さな手で、王国の危機を救う数々の素晴らしい発明を成し遂げ、経済的にもヨシヤを支えていくことになるのだが……今のところ、王国に迫る災いは激しさを増すばかりだった。
村全体が、容赦のない深刻な水不足に苦しんでいた。水を失った大地では作物を育てることすら叶わず、地元の農夫たちは完全に絶望の淵に立たされている。渇きと飢え、そして疲労によって村人たちは酷く衰弱していった。多くの者がまともに歩くことすらできなくなり、埃っぽい道端で行き倒れるように倒れ込んでいく。
救いを求め、苦しむ村人たちの大群が王国の報告所へと殺到した。建物の中は完全に大混乱に陥っていた。押し寄せる苦情の山、パニック状態で対応に追われる役人たち。まさに阿鼻叫喚の地獄絵図である。
その時、怒号が飛び交う群衆を掻き分けて、一人の老人が前に躍り出た。その声は、絶望と痛切な願いで激しく震えている。老人の腕の中には、ぐったりとした小さな少女の体がしっかりと抱えられていた。
「救ってくれ! 頼む、私の孫娘を救ってくれ!」
老人は残されたすべての力を振り絞って叫んだ。
「この子は意識を失っているんだ! お願いだ、ほんの一杯でいい、水を恵んでくれ! 数時間も必死に耐えていたが、この子はあまりにもか弱い……どうか、助けてやってくれ!」
老人は目に涙を浮かべ、誰かが自分の苦痛に気づいてくれることを乞うように叫び続けた。しかし悲しいかな、堂内を包む騒音と混沌はあまりにも大きく、過労困憊の役人たちの耳にその必死の叫びが届くことはなかった。
一方その頃、騒がしい街路の遥か上方では、王国の最高評議会が厳かに開かれていた。評議会の広間は、各地の領地から大臣たちが持ち寄った山のような苦情リストで埋め尽くされている。
国王の側近である三、四人の顧問たちが玉座の前に立ち、村々で悪化していく危機を険しい表情で報告していた。
リディア王国の絶対君主、エリア・ジョセフ・リディア国王は、威厳に満ちた佇まいで玉座に腰掛け、宮廷を見渡していた。国王は顧問たちに向かって、底をつきかけた食料供給、干上がった水路、そして崩壊寸前の村の経済を立て直すための解決策を提示するよう命じる。
顧問たちは互いに顔を見合わせた。すでに打つ手はすべて尽き、限界を迎えている。彼らは重い足取りで前へ進み出ると、溢れんばかりの不安を抱えながら、エリア・ジョセフ・リディア国王に冷酷な現実を告げた。
「我が王よ、王国の財政はすでに限界を迎えております」彼らは焦燥を滲ませながら認めた。「民に食べさせるための食料すら、もう用意できません。人口は衰弱し、農業は完全に停止、我が国に届く食料は減る一方です。我が主よ、今やこの王宮の壁の内でさえ、深刻な食料不足に陥っているのです! 陛下、我々はいったいどうすればよいのでしょうか?」
顧問たちの重苦しい言葉が広間に響き渡り、すべてが絶望に染まったかのように思われた。しかし、その過酷な報告を聞いても、エリア国王の瞳から希望が消えることは一瞬たりともなかった。
それどころか、国王の唇には勇敢で温かみのある微笑みが浮かんだ。国王は絶対的な確信を胸に部下たちを見つめ、神聖なる権威をもって語りかけた。
「我が部下たちよ、案ずることはない」国王は力強く言った。「人間の目には完全に不可能に見えるかもしれない。だが、宇宙の王にとって不可能なことなど何一つないのだ! かつていと高き神が、わずかなパンと魚で数千人の民を満たされたように、神は必ず我らに必要なものを備えてくださる」
国王の鼓舞する言葉に勇気を得た王室の伝令官たちは、すぐさま馬に跨ると村々へと駆け出した。彼らの声は領土の隅々にまで響き渡り、国王の抱負を公に告げ知らせる。
「民の者よ、聞くが良い!」伝令官は声を張り上げた。「エリア国王は、我が国の危機は必ずや解決されると宣言された! かつて選ばれし王子の時代に、不毛の岩から奇跡の水が湧き出たように。そして、いと高き神がわずかなパンと魚を増やし、荒野を彷徨う民を支えられたように――神は必ずや我らを養い、このリディアに恵みを与えてくださる!」
村の広場には、老若男女問わず多くの人々が集まり、その言葉に耳を傾けていた。国王の宣言が心に染み渡るにつれ、彼らは魂が洗われるような深い啓示を受け、活力を取り戻していった。人々の内に、奇跡的な霊の力が突如として湧き上がったのだ。
衰弱していた群衆の多くが、胸を突くような歓喜に満たされ、目には嬉し涙が浮かんだ。主が必ずや自分たちすべてを救ってくださるという希望が、彼らの心を完全に満たしていた。
その感動的なメッセージが村の片隅に届いたまさにその時、意識を失った孫娘を抱きしめていた老人の心に、突如として神聖な力が満ち溢れた。
一条の希望に突き動かされ、彼は埃っぽい道のその場に真っ直ぐに膝を突いた。心奥の恐怖を抑え込み、老人は目を閉じると、孫娘の激しい渇きが癒やされることを願い、いと高き神に向かって全力で祈りを捧げた。
「慈悲深き我が主よ、とこしえの父よ……」彼は魂の底から祈った。「どうかこの子を救ってください。酷く喉を渇かせております。どうかこの子に力を与え、この恐ろしい衰弱から癒やしてください。いと高き神の御名によって、アメン」
ゆっくりと目を開けると、老人の妻がそっと傍らに寄り添った。二人は優しく少女を抱き上げると、ゆっくりと我が家に向かって歩き始めた。
二人が小道を歩いていると、近くのベンチで休息をとっていた一人の青年がその姿に目を留めた。少女が乾いた唇でかすかに眠っている姿を見た瞬間、青年の保護本能が即座に火を噴いた。
その青年は、温かみのある黒いコートを身に纏い、その右ポケットには民から『真理と命の道』として知られる聖書をしっかりと忍ばせていた。端正で色白い顔立ちに、探偵を思わせる独特の帽子を被り、左手には携帯用の衛兵ランプを携えている。――彼こそが、ヨシヤ・レヴィであった!
ヨシヤは素早く家族の元へと歩み寄った。少女の小さな肩をそっと支えて介抱しながら、コートの内側に手を伸ばし、革製の水袋を取り出す。そして慣れた手付きで、彼女の干からびた口元へと、新鮮で冷たい水を慎重に注ぎ込んだ。
その命の水は、まるで魔法のような劇的な効果を発揮した。少女はゴクゴクと水を飲み干し、ものの数秒で完全に意識を取り戻し、活力をみなぎらせたのだ!
少女はゆっくりと、眠そうな目を擦りながら見上げた。彼女が最初に目にしたのは、自分を覗き込む若い探偵の優しい顔だった。愛らしい顔いっぱいに、弾けるような眩しい笑顔が広がる。
安堵した青年は、彼女の熱を確かめようと、そっと額に手のひらを当てた。しかし、その手が触れた瞬間、レイチェルは突如として前方へ飛び出し、ヨシヤの首にものすごい勢いで抱きついたのだ!
「おっと――おい!?」
ヨシヤは目を丸くし、困惑しながら彼女をそっと引き剥がそうとした。しかし、彼がどれだけ抵抗しようとも、後ろに下がって距離を置こうとも、小さな少女はまるで接着剤のように彼の黒いコートにしがみつき、頑なに離れようとしなかった。
感極まった老人は、埃っぽい地面に激しく膝を突き、目に涙を浮かべながらヨシヤに感謝を述べた。「ありがとう! 孫娘を救ってくれて、本当にありがとう!」
ヨシヤは胸にしがみつく幼女をなんとかあやしながら、慌てて老人を宥めた。「滅相もない、おじいさん、どうか立ち上がってください! あなたは私よりずっと年上だ。私に感謝する必要はありません。本当に救ってくださったのは、いと高き神なのですから」
老人は立ち上がり、深い敬意の念を込めて彼を見つめた。「親切なお方、あなたのお名前は?」
「ヨシヤ・レヴィと言います」彼は控えめに頷いて答えた。「この村を巡回している衛兵兼探偵です」
老人の顔が、合点がいったようにパッと輝いた。「おお、あんたが! 村中が噂している高名な御方か! いつも村人に寄り添い、一軒一軒の家を回って皆の様子を気遣ってくれているという、あの……!」
それを聞き、ヨシヤは照れくさそうに探偵帽を脱ぐと、礼儀正しく一礼した。「私はただ、自分の義務を果たしているだけにすぎません。それより……この子の名前は?」
「レイチェル・グローリーというのです」老人は温かく微笑んだ。「眠っている時は、本当に愛くるしい子でしてね」
老人は、ヨシヤにぜひ家へ立ち寄って休憩し、家族全員に会っていってほしいと強く勧めた。ヨシヤは快くそれを受け入れ、彼らと共に家へと向かった。
家の中で、ヨシヤは家族全員と温かく挨拶を交わした。しかしその後、レイチェルによって完全に「人間アスレチック」扱いされ、室内は愉快で賑やかな大混乱に包まれることになる。
楽しい時間は過ぎ、ヨシヤが夜間の巡回に出発するために立ち上がった時、彼は裾を引っ張られる懐かしい感覚を覚えた。
見下ろすと、小さなレイチェルがその小さな手で、彼の黒いコートの端をぎゅっと握りしめていた。彼女はヨシヤを見上げ、自分も一緒に村の巡回に行きたいのだと、無言の、しかし絶対的な意思を示している。
ヨシヤは強情な小さな少女を見つめ、完全に呆気に取られながらも、胸の奥から湧き上がる温もりを隠すことができなかった。
そしてまさにこの瞬間、孤高の衛兵探偵と、少し風変わりな小さな少女の間の、決して千切れることのない強固な絆が、正式に結ばれたのである。
第1話をお読みいただきありがとうございました!インド人作者として、これからもっと面白い物語を届けていきます。もし気に入っていただけたら、ブックマークや評価で応援よろしくお願いします!




