旅の始まり?中編
激痛に耐えながら、なぜ? 蹴られたのか、考えてはみたんだけど、心当りがない、ただ少し立ち上がっただけなのに?! なんでなの?。
私の心に殺意が一瞬、ほんの一瞬、心の片隅に沸いた時……。
とある場所で、慌ただしく蠢く闇の者達、一人の悪魔が声を挙げる。
「不死の王の復活だ!」闇の帝王の一人が復活を遂げ、これを境に戦乱の世へと誘わんするべくか、漆黒王の孫と悪魔の孫達が次々と産み落とされていくのだった。
闇の帝国が慌ただし動き始めていく……。
「さぁ、いまこそ、新たな領土を!」そう叫ぶ悪魔達だが、それはとても困難を極めてしまうことなのは、ここに居る誰もが思うことだった、それは野生化した魔物が強すぎる。
魔物や魔獣は各国の悩みの種、一体、一体が凶暴かつ討伐に要する時間もさることながら万の兵士が必要。
他国に万の兵士で攻めれば、確実に自国を魔物達や魔獣達の襲撃に合い壊滅的な打撃を受けてしまうのが、ここアクアでの常識となっている、それは何故かと言うと。
魔獣や魔物は縄張りを持ち、それを守りながら、日々の生活を行っているわけなのだが、各国々の領土が縄張りだと判断されている。
それを破る者には制裁を、魔獣や魔物は徒党を組んで攻めてくる、それについての詳しい資料は存在しないが、本能で行動しているのではないのかと、各国の見解で出た答えである。
逆に悪魔や魔族達、それに、エルフ、ダークエルフ、ヒューマン、ミューズ達は連携を取れない、各地に分断され距離が千キロは離れているし、各国々の間には村が存在しない、いや、できないと言った方が早い。
作ろうとすると魔族や魔物、コボルドやベアウルフなどの襲撃されてしまうから、作りたくてもできないのが現状のが、ここアクアでの常識なのだ。
悪魔達が叫んだ事は、不可能であり現実的ではないことは、重々承知だが叫んで何が悪い!? 言うのは只だ!。
だが、希望はある、女神、あの肖像がに画かれている、女神、レイラレスカ様さえ、手に入れば、領土拡大の希望があるから……孫達の出産はレイラレスカ様が、降臨した前兆と言われている、そして各国を繋ぐ商人達の噂話は、波紋を国々にもたらすのだった……。
「ルルリナ? なにいきなりお堅い話し、してんのさ?」
「へ?!」へ?! じゃない、人の横でブツくさしてさぁ、煩いっての、それに蹴られたことの方が、頭にきてるんだから、わかってんの、ルルリナさん!。
「人の頭に蹴りを入れといてさぁ。
マジ! ムカつくんですけど!」
「あ、ごめんなさい」は? いやいや、素直に謝られると気持ち悪いんですけど。
「槍でも降るんじゃないの?」
「レイラさんや、人が素直に謝ってんのに、なんですか! その態度は!。
この、ビッチ女神」あの、ビッチって、ビッチ女神って、いや話がそれてる気がするんだけど、ここは我慢だ、我慢するんだ。
「……あの。
ご、ごめんなさいね、素直に謝ってくれたのに変な態度、とっちゃって……」
「はぁ?! そんな謝られ方したって、全然嬉しくないんですよ。
おわかりなんですか!」駄目だ、完全に臍を曲げちゃいましたよ。
「ルルリナ様、それぐらいで許して差し上げては、如何なものでしょう?」
「コロラさん! 。
甘やかすとろくな事になりませんよ」お、許してくれる流れじゃないの、これって……。
「あの、私はどうしたら……」あ、放置してごめんなさい、優奈さん、ムッチャオロオロしてるよ、本当にごめん。