表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/75

開かれた扉

 しかし当たらない、全然絣もしないなんてさぁ……ありえなくない。


「よ、ほ、あらよっと、わ! なんてね。

 そんなヘナチョコパンチ当たる分けないじゃないですか」絶妙なタイミングで避けるな。


「レイラ! いい加減にしなさい。

 もう子供じゃないんだから、そんな些細なことで目くじら立てないの」


「お母さん、だって……」


「だってじゃありません。

 そんなことして遊んでないで、皆におにぎり、作りなさい」まだいるの?。


「え? いや、だって……。

 テーブルの上に二十個、おにぎりあるじゃんか」


「足りないから言ってるの。

 ツベコベいわないで早く作りなさい。

 ルルリナは、こっちに来て食べなさい」


「はーい」なんで、お母さんには素直従うのよ。


「作ればいいんでしょ、作れば」なにさ、私への扱い酷くない…。


 流台に向かった『ピ……ピピピ』ん? なんの音?! まさか、まさかね、うわ、なんてタイミングで炊き上がるんですか、お母さん知ってて言ったんだ……。


 手早くおにぎりを作るて、ユカさんに渡して、私は勇也(ゆうや)さんの所に向かった、ちょっと確かめたい事があったからだ。


 流しのカウンター席に座っている勇也(ゆうや)さんの隣に立った瞬間。


 ◆◇◆◇◆


『はい、時間よ止まれ』


 聞き覚えがあるぞこの声は……にしても、突然出てくるんじゃないよ。


『は~い、レイラさん、レイラレスカさ~ん、聞いてますか?』皆固まって止まっているけど、私だけ動けるのはさぁ、嫌予感しかしませんよ。


「聞こえてますけど、どちら様ですか?」


『神で~ございます』ほら、きたよ、私って神に好かれる体質なのか……。


「で! 今度はナニよ」はぁ、もうさぁ溜め息しか出ないよ、どうせロクな事にさぁならないんだから……。


『そんな、あからさまに嫌そうにしなくてもいいじゃないですか』声しか聞こえないに、側に居る感覚がさぁむっちゃやなんだよ、違和感ありありで気持ち悪いっての。


「え、だって、どうせ……くだらないことでしょ」


『でも、その無関係の作者(ゆうや)さんに話聞いたところで進展しませんよ』


「……」それを確かめようとしてたんだってぇの。


『図星だったみたいですね、その黙るはやめた方がいいよ、分かりやすくて助かるけどね』


「悪うございました」考えてる事が読めるのか?。


『……まぁいいでしょう。

 この本に書かれている人達を集めてください』


 淡い光を帯びた本が空中から現れて、私の手の上で実体化した、いかにも魔導書って感じだけど。


「この人達を集めたら、何か良い事でもあるの?」


『書いて有る人物を全員集める事が出来たら元の世界に帰れるかもしれませんよ』


「本当に帰れるの?」


『取り敢えず、集めてください』怪しいな…。


「分かったはよ、集めればいいんでしょ。

 それとさぁ、ルルリナを元に戻してくれない、気持ち悪くて仕方無いんだけど」


『御承諾有り難う御座います。

 じゃ三つの世界に散らばりし者達を頑張って集めて下さい。

 ルルリナは神の力は無くしたままで、元に戻してあげますよ』


「ちょっと、三つの世界って、聞いてないんだけど」


『あれ? 言いませんでしたっけ』


「言ってない!」


『もう、承認頂いたので却下は出来ません。

 それと此処じゃちょっと不便なので最初の場所(ところ)に戻します。

 じゃ宜しくお願いしますね』は?! ちょっとまて、また勝手に決めるんじゃない。


「まって……」もう遅れだった、淡い閃光に一瞬で包まれていった。


 ふざけんな、ふざけんじゃない、私をなんだと思ってんのさ……。


 光の中で一つ判明したのは、私達は正野勇也さんの書いている小説の人物では無いって事だけか……三つの世界ってなんだろう、ムッチャ不安なんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ