表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グリミー《ある運送会社の物語》  作者: ナイトワーカーズ
第二章 ナイトワーカーズ
36/92

裏工作 草加部の思惑。

草加部は構内一周して掃き掃除を終わらせた。せまい構内とはいえ20分くらいはかかる。


“カロリーは消費できただろうか。”


クルクル白髪頭でボサッとした、グリミー大森がそろそろ来る。


この時間は幾分か涼しい感じがする。


2:23分 2回目の“横持ち便”が到着した。

グリミー大森 床屋に行った?ボサッとしてない。

グリミー沢木 紳士風で正論に聞こえるが正論ではありません。

グリミー能見 構内禁煙。吸殻は灰皿に捨てましょう。


4:13分 北日本便が到着。


グリミー村上 休みだった。


6:25分 関東便が到着。今日はグリミー伊藤ではなく、グリミー7号こと榊だった。


グリミー   俺らが何か悪いことしてる?

カケル    絶対におめえを許さねえ。


6:42分 上越便が到着。今日は沢寺さんではなく、仲下さんだった。


※関東便と上越便は各便を二人が交代で行ない、片方が出発した時、もう片方は戻りのシフトになっていて毎日荷物を運搬できるように回している。


無事にとは言えないが、いつもの如く終わった。

それなりに情報のリストもメモしている。

仁田さんも頑張ってくれた。次回は(月)のシフトに入っている。


そういえば、グリミーに、

「カケルなんか、いないならいない方がいい。いないならいないでやるよ。」と、悪口の後に言われた。記録に残しておく。


ーーー

そして、7月6日(金)19:39分


今日は大沢君が出勤だ。二人でいつもの流れで作業をこなしていた。器用に台車で区画を作りパレット物の整理をしていた。

明日は土曜日で配達ドライバーの休みが多いのと、配達先も休む所があるので、朝の積み込み量がいつもより少ない。ということは、空台車が出ない。出ないから夜中のうちに調整したり空けたりする必要がある。パレット物も多く入ってくる。


所長の村上が事務所から出てきた。

「お疲れ様です。」

「お疲れ様です。」

「今日の引き継ぎは特にないです。明日と明後日は休みますから、お願いします。」

「はい、わかりました。じゃあ、日曜と月曜は私が休みになっていますので、机の上にパレット組み換えの件の書面を置いときますのでお願いします。」

「はい、わかりました。」


大沢君はパレット物の整理をしてくれていた。


「どういう反応になるか。」

村上がイタズラをするようにニヤついた。


草加部はある意味ホッとした。

“大丈夫そうだ。無法地帯と分かってきただけはある。他の所長連中は断ってるのに。”


「やらないと決めたら徹底しますから。」と草加部は言った。


「あっ、そういえばカケルさんて辞めるんですか。」

危なく忘れるところだ。


「ん~、一応引き留めてるのですが、意思は固いようです。」

「理由は、東藤さんですか?」


「そうみたいですね。事務所にいる時は見てないから分からない部分もありますけど、相当目の敵にされてるようです。死ねとか殺すとか。カケルさんも、いつのまにか消えるように帰りますからね~、その後は事務所に、あのやろ~黙って帰りやがったって、怒鳴り込むんですよ。」


「どっちもどっちですね。それで、実は今日、東藤さんから、カケルは、いないならいないでやると言ってきたんですよ。

カケルさんは人間的にも問題がありますし、本人の意思ですし、チャンスではありませんか?」


「チャンス?シフトは回りますか?」


「改革のチャンスです。東藤さんがいないならいないでやると言ってますし、実際、いても大した仕事してませんよね。仕分けしないで配達の段取りしてますし。

逆に、作業員も減るし、役割分担を明確にする目的で、まずはパレットの組み換えは担当者がやること、みたいに言いやすくなるのではありませんか。」


「シフトがな~、日中の作業員がゼロも出てきますよ。」


「シフトがな~って言っても本人の意思ですし、構内作業員がいないとどうなるか、各ドライバーに見せるチャンスだと思いませんか。

東藤さんのハラスメントによってカケルさんは辞める。東藤さんのせいにできますよ。」


「話しは分かるけどな~、ちょっと考えさせてもらっていいですか?」


「はい。では、決断しましたら火曜日の朝礼でカケルさんの退社のことも言って下さい。それと募集もお願いします。」


「募集はかけますけど、カケルさんは有給が残ってないから、今月の20日付けの話しですよ。」

「20日? あっという間じゃないですか?」

「ちょっと考えてみますから。」

「わかりました。」


二人の話しは終わり、村上は事務所のいらない電気を消してあがった。


大沢君はパレット物の整理が終わったようだ。

「大沢君、一服しよう。」

「はい、わかりました。」


ーつづくー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ