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グリミー《ある運送会社の物語》  作者: ナイトワーカーズ
第二章 ナイトワーカーズ
35/92

人影?

構内をウォーキングしていると、所々、荷物が崩れて落ちていることに気付く。直しながらウォーキングした。


湿()()だよな。ただ歩くのも時には役に立つ。”


24:12分

北日本便も順調に終わり、白髪でリーゼントの中沢さんが、「どうもね。」と言って出発した。次は2:15分から2:30分に来るクルクル白髪頭でボサッとしたグリミー大森だ。


「仁田さん休憩しましょうか。」

「はい。」


二人は休憩室に向かった。

仁田は自分の席に着いた。草加部は、集約店にどれくらい荷物が溜まっているかのデータを確認するためにパソコンの前に座った。


スクリーンセーバーを解除するためにマウスを動かす。データシステムのアイコンをダブルクリックした。


システムが開き店所コードを入力し、エンターキーを押す。


“いつもくらいだ。”


「仁田さん、いつもくらいです。」


荷物のトータルの量は変わらなくても、交通事情や全国の客先で荷物を出す量が毎日変わるので、集約される時間帯に偏りが出てしまうから、心の準備としてチェックしている。


“そういえばカケルさん辞めるって話しだったよな。”


草加部はタバコが吸いたくなり喫煙所へ向かった。仁田は大好きなゲームに夢中のようだ。


タバコに火を着け、駐車場の辺りまで歩き空を見ながら吸う。雲はかかっているようだが南西に楕円形の月がうっすら見えた。

隣のデザート工場の空調のファンの音だけが聞こえていた。


休憩室に戻る。


仁田はゲームに夢中。

草加部は席に座った。


「聞いた?カケルさん辞めるらしいけど。」


少し間が空き、

「はい、聞いたとかではないですけど噂では。」

「知ってたんだ。俺は全然知らなかったよ。」


仁田は言うか迷ってる感じで、

「いつもLINEなのかメールなのか分かんないですけど、やってるじゃないですか。電話が来たりとか。」


「うん。」

「こないだ、日勤の時に聞いちゃったんですよ。」

「んっ?」

仁田は言いづらい感じで、

「ん~~」


草加部は、無言のまま仁田が話し始めるのを待った。


「なんというか、その時に聞いたまま言いますよ。電話口で、どもりながら、もう少し時間頂けませんか。その後、はい、はいとか、あ~とか言いながら相手の話しを聞いていて、その後に、あ~はい、じゃあATMからでいいですか。って話してたんですよ。」


「ん~~なっなに、それって、借金とかってこと?取り立てとか?」

「そうなのかな~と思ってたんですけど。違いますかね。」

「いや、そうとも受け止められる。じゃあ、これまでのは高校生の娘じゃなくて、それってこと?」

「まあ、ありえますよね。」


そこで会話は終わった。


“なんか、考えさせられてしまう。”


草加部は寝てしまった。


20分くらいで起きる。


“ん~~~、カケルは殺意まで感じたやつだ。不幸になるのはやぶさかじゃない。”


仁田は寝ていた。


草加部はタバコを吸いに出た。

薄い雲がかかった楕円形の月を見ながら深く吸い込んだ。駐車場の隅にある電灯のオレンジ色の灯りが、いつもより明るく感じた。


“これって使えるよな。まずは辞めるのが本当なのかの確認しよう。”


と思い、とりあえず構内が汚かったので掃除することにした。


休憩室の入口にある掃除の道具入れから、ホウキとちり取りを取り出し掃除を始めた。


目の前のホームから順番にやり始め、次は通路挟んで向かい側のホーム、次は斜め向かいのホームとやって行き、次は荷降ろしのホームをやろうと見たら、営業所の入口に人影。昨日の? 消えた?


よく見えなかった。


“もしかして借金取りか?カケルが夜間にいるとでもホラを吹いたか。”


とりあえず、掃除を始めた。


ーつづくー

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