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グリミー《ある運送会社の物語》  作者: ナイトワーカーズ
第二章 ナイトワーカーズ
30/92

秘密会議

7月6日(水)19:48分

梅雨の真っ只中で湿度が高い。虫も明かりに集まってくる。クワガタ虫は毎日見る。草加部は見つけると潰されないように外に出す。


今村所長が赴任して3ヶ月が過ぎた頃、改善を正式に進めようと話しがあった。


夜間作業員しかいないこの時間帯は秘密会議に持ってこいだった。


①グリミーこと東藤については、話しには聞いていたが想像以上で、今村が現場を知ろうと、仕分け作業で荷物を持ったら、「触るんじゃねえ!おかしくなる。」と騒ぐわ、忙しい時間帯になると、パソコン見てねえで仕事しろと事務所に怒鳴り込むわ、カケルが欠勤すると辺りかまわず怒りをぶちまけるわで大変でシフトもグリミーの都合に合わせなければならない。カケルはズル休みの常習犯でシフトが狂わせられる。


という話しから始まり、


②配達ドライバーの沢木(5号)、高津(チンピラの残党)、

③大型ドライバーの伊藤(6号)

についてはかなり手を焼いてるとのこと。


④嵯峨(1号)、村上(2号)、能見(3号)、大森(4号)については所長に対しては猫をかぶっているらしい。


今村所長が余談で話してくれた。

「社長があいつだけは気を付けろと言っていた意味が分かった。」

あいつとはグリミーのことだ。今の時代、逆に会社が訴えられるから、社長も手に負えなかったのだろう。


草加部は、

「分かりました。かなりの力仕事になりますよ。」と返事をした。無意識に顔が左に傾き、左肩も上がり後ろに回る。顔も左後ろに傾いた。


「うん。」所長が頷く。


草加部は続けた。

「とりあえずお願いがあります。」

「なんですか。」

「職種毎の業務内容を契約書で確認して頂けないですか。そもそもは、きちんと役割分担は明確だったはずだと思ってるんです。それがいつからかおかしくなってきただけなんじゃないかと。」


今村は遠くを見るような目をした。考えてるのだろう。少しして、

「なるほど、わかりました。」


草加部は続ける。

「契約書の内容からの大義名分が欲しいんです。」

「うん。わかりました。」

「それと、基本的な確認なのですが、パレットの組み換えは作業員の仕事ですか、それとも配達ドライバーの仕事ですか。」

「基本、明確に配達ドライバーの仕事です。組み換えは配達の段取りですから。」

「押しつけられて、夜間にやれる時はやってるんですよ。」

「夜中に何やってんの。もうやらなくていいですから。だっておかしいでしょう。どんな状態かの確認がされないまま押しつけるってどういうことだ。」

「突然やらないとなると、朝イチに配達に行く担当者が困ると思いますから、事前にアナウンスできませんか。」

「じゃあ朝礼で話しましょう。」

「その日に休みの人もいますから、伝え切れなくなりますので、私が書面を準備します。今日は水曜ですから、来週の火曜日の朝礼に間に合うようにしましょう。」


ここの営業所では毎週火曜に朝礼をしていた。人数も多いし、シフト制で休みも交替なのでなかなか周知が難しい。


「わかりました。よろしくお願いします。」

「はい、月曜日の朝には机に挙げておきます。」

「うん、じゃあ今日はこれであがります。」

「はい、お疲れさまです。あと、他のことも考えておきます。一つ一つ行きましょう。」

「そうですね。よろしくお願いします。じゃあ、あがります。」


今村はそう言い、事務所に戻り、いらない電気を消してあがった。


草加部は大沢君に、

「一人でやらせてしまって悪かった。」と、言いながら業務に戻った。

「パレットの整理やればいいかな。」

「はい、そうですね。お願いします。」


草加部は荷札で日付を確認し、フォーク作業を初めた。自分の揺れてるお腹を触り、ダイエットしようかなと思った。これから改革を進めることになり、先の事を前向きに考えられる余裕ができて自然にそう思えるようになったのだと思う。


ーつづくー

『読んで頂きましてありがとうございます。』


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