第二話 その2 目覚め
この世界の2回目の目覚めは本当に新鮮で、近年感じた事がないくらい素晴らしいものだった。
思えば元の世界では残業に次ぐ残業で毎日午前様、ベッドに潜り込めるのは決まって深夜1時をとうに過ぎており、憂鬱で疲れが抜けきらない身体で目覚めて、また今日もつまらない一日が始まるのか…そんな事の繰り返しだった。
昨日は9時には寝床に就いたはずだった。そのせいもあってか身体が軽い。すこぶる体調が良く感じた。背中に羽が生える、そういった感覚はこういう日の朝のためにある言葉だろうか?力が溢れ出る様だ。
隣の寝床でまだちゅん助は、ぐっすりといった感じで眠っていた。起きていればうるさい奴だが、小さい体には大きすぎるベッド、その真ん中でちょこんと寝ており、ZZZの文字が出てそうな小さなその姿は可愛い気もする…
前の世界では一緒にホテルに泊まると
「わしは朝弱い上に、イズサンのイビキと歯軋りで何度も起こされて」
「二度寝三度寝状態なんだから、起きた瞬間から体調が悪いんだお!」
とよく怒られたので、まだ朝も早い…このままにしておこう。
今日は警備隊の隊長さんと会う日だ。身だしなみを整えておかねば!
俺は昨日教えてもらった顔洗い場へとちゅん助を起こさない様に身を移した。
洗い場には井戸から桶に移されたであろう水が備えられており、この世界では水は貴重品であろうと必要最低限の水だけで顔を洗った。
タオルなんてものは期待することが出来ず手で水を切ってから、ふと、うっすらと汚れてはいるが、その役割は果たすであろう鏡を覗き込んだ。
「!」
「?」
「!?」
「なんだ!?」
「いやいや!」
「オイ!どうなってる!」
鏡に映っている姿はどう見ても俺なのだが…いや俺なのだが俺じゃない!どうなってるんだ?これは一体!?
ダダダッ!!!
「ちゅんすけー!ちゅんすけー!大変だ!大変なんだ~!」
俺は混乱しつつも部屋に駆け戻り、ちゅん助を起こさない様に静かに出て行ったというのに慌てて寝床に走り寄った。
「むにゃむにゃ、まだねむいお…わしが朝超弱いのを知っての狼藉かお…?」
「ちなみにわしが弱いのは朝だけじゃなくて寒さ暑さお金に美少女…」
「他にもいっぱいあるお…」
ちゅん助は眠そうにめんどくさそうに答え訳の分からない事を口走っている。しかしこっちはそれどころじゃない。
「いやいや!ちゅん助!大変なんだって!」
こんにちは、ちゅん助です。
今回も最後まで読んでいただき有難うございます。
ラノベのちゅん助は寝ぼけてますが、現実のちゅん助はいよいよ明後日に迫った、御嶽山銀河村キャンプ場でのファスガンという超射程の赤外線弾系サバイバルゲームの準備をしてました!自作のマシナリープルバップコンパクトスナイパーライフルを引っ提げていざ勝負だおwww
さておきさておき、このラノベは皆様のブックマーク登録をお願いしております!今でゼロなのでなんとか!
であであまた次回!




