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第三話 農業女子になるには、まず耕すことから始まる

 翌日。



 私は農具を買いに町へ出かけた。


必要なのは、鍬にスコップ、そしてジョウロに野菜用の鋏。


私は最新の物を購入して帰宅した。



 肥料の袋を破き、まずはそれを土にばら撒いた。


そのあと、スコップで土と肥料をかき混ぜ、鍬でゴツっ、ゴツっ、と土に打ち付けて耕していった。


分からないなりにやっていった私ではあるが、想像以上に農具が重かった。


けれど、このひと作業が、後に大事になってくる、ということも身をもって知った。


「よし……次は……。苗を植えましょうか。」


こうして私は、トマトの苗を、縦に2メートルほど空けながら植えていった。


ただでさえ5個しかない苗だ、こうでもしていかないと大きくは育たないと踏んだのだ。


苗を植え終わった私は、ジョウロで水をやるために、井戸へ向かった。


1ヶ月、自炊生活を送っていた私にとっては水を汲むのはもう慣れたものだ。


井戸水の入った桶をジョウロに流し込む。


これが地味な作業なのだが、大事なことだ。


私はジョウロで畑に水を撒いた。


これがとても楽しいのだ。


何故なら殆どの作物には水が欠かせない。


成長のための水だ。


トマトが成長する姿を想像すると、私は楽しくて仕方がなかったのだった。



 その後は雨の日以外は水やりと草むしりの毎日だった。


小さい畑とはいえ、なかなかの重労働。


その上カラスもたまに襲来してきたりするので追い払うために鍬を振り回したりしている。


トマト農家として絶対に成功するという意思と、私なりに愛情を降り注いでいるが故の行動でもあった。




 そして、2ヶ月が経過した。


トマトが小さく、青いながらも、実が出来始めた。


あまりの可愛さに目を輝かせた私。


だが、私はこの時はまだ知らなかった。


トマトだけではなく、実のなる野菜を育てる上で最も大事な工程、「()()()」をするということを。

生物の世界は非情。

間引きは厳選を意味する。

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