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異世界の女大賢者  作者: 山田 奏
第二章 海業都市編
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39 視界の端に…

「にしても、なかなかの量だな!持って帰れんのか!?」


「持って帰る?」



確か欲しい物のリストを作るって言ってたけど、言われてすぐに用意出来るような物じゃ無いだろうし、あとで小分けにして搬送するんじゃない?



「ん?違ぇのか?ここに持ち帰りはお前さんに依頼するように書いてるんだが…」


「聞いてなかったけど、依頼って事ならまぁ良いか。どうせマルセアに帰るし。とりあえず1週間くらい滞在しようかと思ってるんだけど全部揃うの?」


「無理だな!」



無駄に元気に即答された。いや、商品の仕入れはサラさんの担当なはず…



「そうなの?」


「少し失礼します」



サラさんはそう言ってお婆ちゃんからの手紙に目を通し、少し顔をしかめた。



「大半の物は1週間以内になんとかなりそうです。しかし、出没が稀な魔物の素材や討伐が難しい魔物などは時間がかかりそうです。そちらに関しては最善は尽くしますが、最悪無くても良いとの事ですので問題は無いかと…」


「クラーケンの脚の干物なんて馬鹿な物もあるからな!そっちはタダのババァの嗜好品だ!」


「そう。とりあえずもう良い?街を見て周りたいんだけど…」


「おう!とりあえず量が多いからな!帰る時はちゃんと考えて取りに来いよ!」



それだけ言われて商業ギルドを後にした。とりあえずあの場にいたらマズい気がした。

クラーケンはゲーム時代にイベントで登場したモンスターだ。その後、正式にゲーム内に実装されたらしいが海の中、もしくは海の上という事もあって誰も遭遇していない。同じ条件であったとして討伐がほとんどされていないなら、レベルが上がっている可能性もある。



「まぁ見つからない時点で出番は無いかな」



散策を再開して宿を探したあと、市場に顔を出し魚を大量に購入した。出汁用に小魚も大量に購入したが昆布も探したが見つからず、聞いてみると網に引っかかる邪魔者扱いで引き揚げた時に捨てられているらしい。欲しいなら漁師に直接頼んで持って帰ってきて貰うしか無いと言われた。とりあえず朝一に港に行くことが決定である。

そして、現在。街が見渡せる展望台に来ている。



「懐かしいな…」



ゲーム内にも似た地形の港町があった。割と小さな街ではあったが近くの洞窟に深海鉱石という水属性の鉱石があり、それの採掘にたまに訪れていた。

そして、ぼーっと海を見ている時に視界の端にソレ(・・)を発見した。



「…嘘…」



そんなはずが無い。あったとしてもあんな状態(・・・・・)のはずが無い。自分の見たものが真実なのかを確かめる為、全力でそこに向かって駆け出していた。

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