11 無事終了
リアはある魔法を展開した。
「・・・・・!!??」
「ああ、心配しなくてもいいよ。使った魔法は沈黙。ただ声が出なくなるだけだよ」
沈黙の魔法は基本的には魔法の詠唱や敵の指揮官の指示の妨害、モンスターが使う咆哮などの一部のスキルの無効化に使う。しかし、ジガルは剣士でしかも単独。なぜ、こんなことをしたかというと…。
「コレで降参宣言は出来なくなっちゃったね。しないって言ってたけど、人間って簡単に心変わりするものだから」
あるスキルを使いながら一歩ずつゆっくりと近付いていく。ジガルは目を大きく見開いて涙をこぼし、鼻水も垂れ流している。5歩も近付けば地面に這いつくばって漏らしながら、必死にドアの方に向けて逃げようとしている。止めとばかりに土魔法の壁を作り退路を断つ。
「ねぇ?どんな気分?私はね、あんたみたいな他人を蹴落としてでも自分が優位にいる様に見せたいような奴が嫌いなの。ついでに言うとね。権力振りかざしてなんでも思い通りに出来るとか思ってる奴もね。さて、あんたのお陰でそっちはギルドがブロックしてくれる様になったから感謝はしてるんだよ」
リアは沈黙の魔法とスキルを切って再度問いかける。
「で?降参する?」
「こ、降参、する…します…」
これで無事に終了だ。ちょっとやり過ぎた感はある。ジガルはまともに戦う事も出来なくなるかもしれない。まぁ別にどうでもいいが…
「私の勝ちだよね?」
「は、はい。随分、怯えていたようですが何かしていたのですか?」
「教えても良いけど…聞く?口外出来ない秘密が増えるだけだけど」
「…止めておきます」
実際、教えても問題は無い。使ったのは召喚魔法の中にある『スキル召喚』というものだ。契約した召喚獣の持つスキルだけを召喚、つまり使用できる。使ったのは竜の威圧である。契約した竜は2つ名持ちでレベルは500ある。つまりレベル500のドラゴンの威圧をあの距離で受けたのである。
「じゃあギルドカードとさっきのお金よろしくね」
「は、はい!すぐに準備させていただきます!」
ライナさんがビシッと背筋を伸ばして一礼して出て行った。
とりあえずしばらくの生活費と職と身分証をゲットした。その後、訓練場を出ていって少し椅子に座って待っているとギルドカードとお金が渡された。




