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云々蒐集短譚  作者: 里崎
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平和ボケ/帰還兵と学生/賭博格闘技

攻め込む魔族を滅ぼして、王国が平和になってはや数年。

あけっぱなしの玄関から金が盗まれたという市民に、市街警備兵がふざけるなと怒鳴る。

「まぁまぁ、はいこれ」通りがかりの優男が、強盗から取り返した金を市民に返した。

「僕が欲しかったのはこういう世界だよ」勇者はまぶしそうに笑う。


***


「誰の犠牲の上に生きてるかなんて、お前らは考えたことないんだろう!」血走った目の帰還兵が往来で怒鳴る。上等な服を着た若者に、金で徴兵を免れた同世代の彼に、血のついた剣を向けて。

黙して眉を下げる優男が、普段は学生に扮する彼が、戦いの度にしんがりを担う極秘部隊の、代替わりの激しい若き指揮官だとも知らず。


***


賭博格闘技は違法で、家族も毛嫌いしているから、商売で儲けたと嘘を書き添えてファイトマネーを全額仕送りに。

潰れた鼻。額の傷。鏡を前に帰省を諦めた日の試合、「兄貴!右だ!」懐かしい声がした。

汚れたツナギ姿の六人目の弟は、俺の勝利を泣いて喜んでくれた。「尊敬する」呟いた弟の耳は潰れていた。俺と同じように。


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