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王様クエスト  作者: シャム吉


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17/17

隠しクエスト


「最近、勇者ちゃん見当たらなくて寂しいの」


 花屋に愚痴を言いにきた戦士は、倒れてる魔法使いの口にステーキをネジ込みながら話す。


「生き返ったー」


「ねえ、聞いてる?」


「うんうん、聞いてるって。異世界人の解剖についてだよね」


 魔法使いは起き上がり、人食い花に手をかざした。人食い花は、ペッと鍛冶屋の親父さんを吐き出した。



 城の執務室で、大臣は頭を抱える。


「城の修繕費と食費が以外とかかった上、兵士が命を狙われてると辞表を出してきた。どうなってるのじゃ……」


 大臣の背後から、メイドが顔を出す。


「食費なら、料理長がこの間のゴキブリ退治のお礼に、犬のご飯のステーキを、ここ36日間、542g多くしてましたよ。あと、兵士は朝晩10時04分に天使令嬢から毎日無言通話がきて、病んできて、3分40秒に一回後ろを見るとか」


「……」


 大臣はメイドを見つめた。


「……何で、お前また牢屋から出てるんだ?」


「……」


「何か言えー!!」


 大臣は叫んだ。



「大臣、元気が良いのう」


 階下からの大臣の声を聞きながら、王と王妃は床の修繕を進める。


「あら、これは何かしら?」


 王妃は、何か書かれてる冊子を見つけた。


犬語     意味

ワン     王様

ワワン    王妃様

クーン    異世界

クーンクーン 勇者

ワフ     来た

ワフワフ   勝手に

ガウ     ハンカチ

ガウガウ   使ってる

キャン    知ってる

キャンキャン ゴキブリ

ワン!    見つける

クーン!   頼む


「何かしら?」


 次のページをめくる。


宇宙  意味

✦   は

≋   を

⊹   です・だ

∵   原因

⊗   異世界

⌘   ワームホール

☼   勇者

⇄   該当する・持つ

⌁⟡   剣の形の小物

⇅   女装

♆   最近

∞   増える

☍   聞く・情報

⟁   確定

≒   調べる・特定

ψ   可能

∯   持つ・所有

≠   違う

⇶   他

⌖   心当たり

✧   趣味

⊰   起こる

⟟   反応


「……本当に、何かしら?」


「おお、それは懐かしい!」


 王が、王妃の後ろから冊子を覗いた。


「それは、ワシのメモ帳じゃ。一度、記憶喪失になった経験があるから、一時期メモ魔になってたのじゃ」


「昔、剣のキーホルダーのお土産持って、この世界に来た時のことですっけ?」


「ああ。お前と出会う前に、色々あった気がするのじゃが、思い出せなくてな……」


「あなたのいた世界では、この言語を使ってたのですか?」


「いや、たぶん使わん」





 僕は、誰かに揺すられて目が覚めた。今まで下らないことをやっていたような気がするけど、何も思い出せない。最後の記憶は、お土産屋で剣のキーホルダーを持ったら光に包まれたことだけ。


「こら! 起きたなら、わたくしに何か言うことがあるのではないのですか?」


 目の前には、可愛い娘がいた。きっと、彼女が起こしてくれたのだろう。ボーッとした頭で、何とか声を出す。


「……焼いた青魚の身ような肌と、泥水のように艶やかな髪、鳩のようなつぶらな瞳の美しいあなたは?」


「……」


 次の瞬間、衝撃が走った。また意識が遠退いていく。


「しまったわ! ついイラッとして、手が出てしまった……」


 薄れ行く意識の中、慌てる娘を見て、可憐だなと思った。


TRUE END


ここまで『王様クエスト』を読んでくださり、ありがとうございました!

全17話、無事に完結しました。

この作品は、バカゲーRPGのようなノリで、思いついたネタを詰め込みながら楽しく書いた作品です。

少しでも「くだらない」「なんだこれ」と笑っていただけていたら嬉しいです。

最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

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