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ミラクル・ステラ

登場人物紹介

・ムツキくん【ミラクリオン】

まだ厨二が抜けてない本作の主人公。大学二年生。奇跡は風。友人が少ないので、人との繋がりはとても大事にしている。ダイヤちゃんLOVE。

・ヨウくん【ミラクリオン】

ムツキの幼馴染で、唯一、ちゃんとした友人。馬鹿だが真っ直ぐで泣き虫で優しい。とにかくめっちゃいい奴。だけどすぐ告ってすぐフラれる。

・ダイヤちゃん【ニル】

ムツキ達の大学の隣にあるめちゃんこ頭のいい理系の大学の一年生。ムツキに助けてもらった事で一目惚れし、即告白、即交際。容姿はトップモデルくらい美しいが、お淑やかそうな見た目に反して、中身はなかなかのおてんば。

・銀河超人さん【ミラクリオン】

苗字が銀河で名前が超人(ウルトラマン)の警察官。当然ながらこの名前をすごく気にしている。噂によるとめちゃんこ強いらしい。

「思ったより連絡早くて、びっくりしたよ。ムツキくん」


「ウッス...」


 俺が銀河さんに電話をして、約1週間。俺は再び警察署の取調室に呼ばれた。薄暗くて閉塞感があって、防音性能でもあるのか、嫌な静かさがそれを際立たせている。やはり俺はここが苦手だ。と言うより、得意な人はいないだろう。この男以外は。前に会った時もそうだが、ここに来てからずっとニコニコしている。一体ここで、何人容疑者を問い詰めたのだろうか。はっきり言って、不気味だ。


「早速だけど、この1週間で『ミラクル・ステラ』に関する色々なことが決まったから、それを今から君に伝えようと思う。覚悟はいいかい?」


「覚悟?何の覚悟ですか?」


「そりゃ、この話聞いちゃったら、ミラクル・ステラに入るしかないから。もう戻れないんだよ。家にも帰れないし、大学も辞めるしかない」


「もう…戻れ…ない?」


 それじゃあ、ヨウにも、ダイヤにも…もう、会えない…?


「当たり前でしょ?未知の怪物と戦うんだから、休みなんてないと思った方がいいよ」


「ちょっ、聞いてないですよ、そんなの!」


 俺は、彼女のことを護りたいと、護れるくらい強くなりたいと思ってここに来たが、彼女に会えないことと天秤にかけるとなると、話は別だ。いや…これは試されてるのか?覚悟を。俺の覚悟はそんなものかと、試されているのか?


「うん、言ってないし。冗談だもん。ははは…ごふぇっ!!」


 ここまで人に不快感を覚えたのは初めてだ。生まれて初めて、思わず手が出てしまった。某5歳児アニメだったら画面いっぱいに「げ ん こ つ」と映っているだろう。

 こっちは真剣に考えてるのに、能天気に、笑えない冗談を言うな。


「しょーもない嘘つかないでください!こっちは真面目なんですよ!」


「いてて…警官を殴ったな?暴行罪で逮捕するぞ。あっ、その拳を下ろしてくれ。警察ジョークだよ、警察ジョーク」


「冗談でも、度を超えると信頼を失いますよ」


「ごめん、ごめん。でもほら、緊張がほぐれただろう?」


 そういえば…俺はずっと、この場所、この状況に緊張していた。あのままだったら、伝えられたことの半分も耳に入っていなかったかもしれない。仕方ない、今回は許そう。


「じゃあ、改めて、『ミラクル・ステラ』について話そう。心して聞けい!!」


 反応を待っているのか、変なポーズをとったまま動きを止めた。


「…早くしてください」


「ごほん…この組織は、この前怪物が出現した7地域、それぞれに第1部隊から第7部隊まで名前をつけられて配置される。第1から、『サン』『ムーン』『マーズ』『マーキュリー』『ジュピター』『ヴィーナス』『サターン』だ。例えば、君が戦ったあそこは、第一部隊『サン』が配置される。 1箇所につき、ミラクリオンの『隊長』とニルの『司令』が一人ずつ、あとは一般隊員が複数人配属される。ちなみに俺は、『サン』の隊長(予定)だ。君も入隊したらそこだろう。と言っても、まだ確定したわけじゃないがな」


「どういうことですか?」


「いくら俺がスカウトしたと言っても、あの怪物との戦闘には、命の危険が伴う。戦いに向いていないやつを戦わせるわけにもいかないから、入隊にあたって、隊長との戦闘試合による試験を行うことになったんだ。まあ、君は怪物を撃破した実績もあるし、いらないとは思うのだが…決まりだし、一応な。ただ、評価するのは俺じゃないから、油断だけはしない方がいいぞ」


 入隊試験…?何度も言うが、俺は実力で怪物を倒したわけじゃない。そもそも俺は普段運動もしない、ヒョロヒョロガリガリの、もやし人間だ。対して対面の警官は、ふざけたやつだが、さすが腐っても警官、体格だけはかなりがっしりしている。もし相手がニルだったとしても、普通に戦っては勝てないだろう。俺はここでミラクル・ステラに入隊できず、この小説のタイトルも「運だけで未知の怪物を倒したら一目惚れした美少女に告白されてなんとかかんとか…」みたいな長ったらしいタイトルになって、少ないブクマも離れていってしまう!つまりはThe endだ。


「試験は1ヶ月後だ。色々準備が必要みたいでね。申し訳ないけど、また待たせてしまうことになる。詳しい日にちが決まったら連絡するから、それまで君も、準備をしておいてくれ。まあ、君には必要ないかもしれないが」


「はは…」


 まずい、相当買い被られ…期待されている。今更断るわけにもいかないしな。それに俺は、彼女を護ると、覚悟を決めたんだ。幸い、試験までには時間がある。それまでに何とか勝てる方法を考えよう。


「それじゃあ、今日はとりあえず解散にしよう。送って行くよ。飛ばすぞー!」


「…法定速度、守ってくださいね」

読んで頂き、ありがとうございました!

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