目的もなく進む。それはなんて虚しいことなんでしょう
前回のあらすじ
チノ「フィアラと私では、決定的に違うことがある!」
フィアラ「楽しめる、のかなぁ」
この後、フィアラはチノの手によってパフォーマンスの特訓が始まった。
元々魔法の扱いには慣れていたが、魅せるための魔法を使ったことがなかったフィアラにとって、パフォーマンスのための魅せる魔法というのはいまいちわからなかった。
「う〜ん。調整は上手いんだけどね」
チノはそう評したが、魔法の威力調整はアイトに言われ続けたことだった。
魅せる演技がわからない。そんなフィアラにチノは一つだけアドバイスをした。
「ねえ?なんでパフォーマーになろうとしたの?」
「なんでって………」
それは、リリルナ家に近づくためだ。自分の指名手配を解除し、アイトの仇へと一歩でも近づくための。
「私は、パフォーマンス好きなお父様やお母様に私のパフォーマンスを見せたかったから」
チノの願い。それは、とても尊いものなのだろう。
「ファンのみんなも好きだよ。私は、私の演技でみんなが笑顔になってほしいって思ってる」
誰もが幸せになる新時代を願っている。
「フィアラは、違うの?」
チノに聞かれても、フィアラの答えは変わらなかった。
違う。それが答えだ。パフォーマンスは手段でしかなく、復讐の道具でしかない。チノのユニットを組めたことは僥倖ではあっただろう。
だが、
「私には、そんな願いはないよ」
そんな、尊ぶべき願いなど、フィアラには持ち合わせてはいなかった。
「じゃあさ、」
そんなフィアラの目を見たチノは真剣に
「思いっきり盛り上がったファンの人達を見たことはある?」
そう問いかけた。だが、あるはずがない。フィアラは、はじめてのパフォーマンスの時ですらそんなことは気にしなかった。
「フィアラちゃんは、技術はあるの。私がサポートすればあっという間にトップクラスになるくらいには。だから、さ。一度ファンのみんなを見てみなよ」
チノのその提案をフィアラは悩む。
確かにフィアラなら目を向けることができるだろう。フィアラは、パフォーマンスをする子なのだから。
だが、それをレベッカは許さない。
「もうすぐ、私たち二人のユニットで、はじめての公演があるの。一度、思いっきり暴れてみよ?」
「………わかった」
フィアラは、一先ずその誘いに乗る。
だが、フィアラはきっとチノの期待には答えられないだろう。
フィアラとは、レベッカがリリルナ家に近づくための道具でしかない。レベッカの復讐のための手段でしかない。
パフォーマンスを楽しむなんて、そんな雑念は不要だから。
Q.チノはパフォーマンスで新時代を作るの?
A.さすがにそこまで自惚れていないし、基本的に平和な世界で無理矢理する必要はないと考えている
Q.チノがパフォーマーになったのは、やっぱり両親に言われたから?
A.それは自分の意志で決めた。でもパフォーマンスは子供の時から見てた




