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育まれる絆

前回のあらすじ


ヴァインヒルト「レベッカを殺すのは、私だ」


レベッカ「助かったァ!」


エリザベス「ひ、久しぶり、だね」

 エリザベスは、今のレベッカへの憎悪に溢れた家族に比べると、警戒する必要がないと判断した唯一の人間である。


 昔からエリザベスはレベッカへ干渉してこなかった。

 だが、エリザベスはレベッカへ憎悪の視線を送らなかった。むしろ、心配するような、そんな視線を感じたのだ。


 だが、それは最近の印象であり、以前まではエリザベスもレベッカの事を嫌っていると思ってた。

 だが、社交界の日、あの日エリザベスはレベッカに優しい目を向けていた。


 もしあの視線すら作戦のうちで、レベッカを殺そうとしているのであればかなりの策士だろう。

 だが、時間がなくて結局しなかったが、話し合うと、そう決めていたのだ。


 レベッカは静かにエリザベスに向き合った。

 エリザベスは、レベッカからの殺気が解除されたことを肌で感じとったのか、ホッと息を吐いて、優しい目でレベッカを見た。


「久しぶりね、レベッカ」


 久しぶりに聞いた母の声にレベッカはどこか懐かしさを感じながら返答する。


「うん。久しぶり………」


 会話とも言えない短い挨拶の時間だったが、それでも久しぶりにレベッカと話せたことが嬉しかったのか、エリザベスは涙を零しそうになっていた。


「ごめんね、レベッカ………」


 泣きながら静かに謝ってきたエリザベスに、レベッカは困惑する。


「えっと、泣かないで?私、何かをされたことはないと思うんだけど………?」


 エリザベスが謝る理由に心当たりがなく、困惑するレベッカに


「違うの。ただ、産まれ持ったその力だけで、色んな人から迫害されるあなたに、禄に何もしてあげれなくて………」


 涙を流しながらエリザベスはレベッカに謝る。

 もし、この涙もエリザベスの演技であるというのであれば、これはもう女優になれるだろう。それほどまでにエリザベスの言葉と行動には、感情が乗っていた。


「私は気にしてないよ?アイトも、いてくれたし」


 今は、いないけど。


「それでも、よ。母親としてなにもできず、母親の仕事を別の人に押し付けた、私を許してくれる………?」


 エリザベスは、ただ話したかったのだ。レベッカと。


「私の方こそ、いいの?私、今は………」


「わかってる。あの人も王都に指名手配の申請を出てたし」


 その事実は初耳だが、これでハッキリする。


「でしょ?私、今は犯罪者だから。結局、みんなの言う悪魔の子に………」


「それは違う!」


 エリザベスはそう言うと、レベッカを抱き締めた。


「周りの影響で、自分自身を責めないで!あなたはあなた。たとえどうなろうと、私の大切な娘だから!」


 泣きながら抱き締めてくるエリザベスの胸の中にいると、レベッカの心が温まってくる。


「それに、私はあなたがアイトを殺したなんて思ってないから………」


 エリザベスはレベッカを信じていた。


「私は、ずっとあなたを信じているからね」


 エリザベスがそう言って、レベッカを解放し、顔を見合わせた瞬間だった。


「!?危ない!」


 エリザベスは急にそう言うと、レベッカを横に倒した。


「きゃ!?」


 突然のことに、対応出来なかったレベッカは、なされるがままに倒される。

 急に何をするのか。それを問うために起き上がったレベッカが見たものは、


「………え?」


 胸が貫かれたエリザベスの姿だった。

Q.エリザベスって結局味方なの?

A.エリザベスはずっと味方


Q.エリザベスってなんでレベッカに直接干渉してこなかったの?

A.ヴァインヒルトに拒まれていたからです

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