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精神力+想像力=魔法創成  作者: 耕一
第1章:ルーミー編
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第14話~依頼の報酬~

「ルーミーさん、回復アイテムを飲んで。」

「んっ・・・ゴクッ。

ありがとう、コウイチさん。」


無事で良かった。

・・・甘かった。

次々と新しい魔法を作りだし、俺は最強の精神力だからと自惚れていた。

倒せない所か無傷なんて考えもしなかった。

もっと戦い方を考えないと、次は一体どうなるのか。


「コウイチさん。本当にありがとうございます。」

「いや、相手の実力も見極めずに挑んだせいで、危ない目に会わせてしまってごめん。」

「そんな事無いです。私が気絶してしまったからあんな事になったんですから。

 それに私を見捨てずに助けてくれましたし、コウイチさんがいなかったら、私は殺されていました。」

「2人とも生きて戻れて良かったよ。」

「はい。」

「しかし全力の雷攻撃を無傷で済む方法があるなんてね。一体どうやったんだろう?」


ルーミーさんが少し考えてから答えてくれた。


「多分、カミュと言う方も雷攻撃を放って、後ろに流したんだと思います。」


・・・そうか。

雷の特性として水や金属、同じ雷には流されやすいんだ。

離れた距離から攻撃しても、相手も雷属性を持っていたら通用しないと言う訳か。

そういえば、ダークサンダーと唱えていたから、闇と雷の属性は持っていると言うことだしな。

次からは注意しないと。

納得が出来た事だし、そろそろ親父さんの所に戻るとしよう。


「ルーミーさん。そろそろマーベラ町に帰りましょう。立てますか?」

「んっ・・・ちょっと無理みたいです。」

「それじゃあ、はい、どうぞ。」


俺はしゃがんで背中を向けた。


「え!?そんな悪いです・・・。重いですし。」

背中を向けているので顔は見えないけど、恥ずかしそうにしているのが手に取るようにわかる。


「重く何か無いですよ。それともお姫様抱っこの方が好みかな?」


と言うとルーミーさんが、背中におぶさってきた。

柔らかい2つの感触は・・・と言いたい所だけど胸当てがあるから、硬い感触なのが少し残念だ。

しかし背中に伝わる体温、太ももの感触は柔らかく、首にかかる吐息が堪らなく心地よい。

役得過ぎて遠回りして帰りたい位だ。


「重くないですか?」

「全然重くないよ。」


ある部分が固くなりそうで、少々歩き難いのが困るけどね。

早く帰らないと暴発しそうだよ。


―――――――――――――――――――――――――――――


「ルーミー!!大丈夫か!?」


宿に戻ると親父さんが真っ青の顔で飛んで来た。


「お父さん、大丈夫よ。コウイチさんのおかげで、何とか助かったから。」

「親父さん、取り敢えずルーミーさんをベッドに寝かしましょう。用意をお願いします。」

「わかった。すぐに用意する。」


そう言って奥へと走っていった。

後を着いて・・・行けないので、ルーミーさんに案内して貰った。


「準備できたぞ。下ろしてくれ。」


名残惜しいが仕方がない。

ベッドにゆっくりと下ろした。


「コウイチさん。ありがとう。」

「気にしないで。

 親父さん、さっき回復アイテムを飲んだから少しは回復しているとは思うけど、

 もう私は持ってないので代わりの回復アイテムはありませんか?」

「これは回復アイテムではどうにもならんよ。」

「そんなに酷いんですか?」

「そういう意味ではないよ。かなり酷いダメージを受けたんだろう?

 体力は回復してもダメージは残るものだからな。

 幸い怪我があるわけではないから、しばらく休めば動けるようになるさ。」


なるほど。

回復アイテムは体力を回復する道具で、怪我を治してくれる訳ではないと言う事か。


「勿論、怪我も含めて回復するアイテムもあるが、そう簡単に手に入る代物ではないからな。

 この辺りじゃまず見かける事すら無いよ。

 じゃあ、ルーミー、しばらく休みなさい。

 食事が出来たら、起こしに来るよ。」

「はい、お父さん。」

「おやすみ、ルーミーさん。」


ルーミーさんの部屋を出ると、親父さんは食事の用意をするとキッチンに向かった。

いつの間にか暗くなり始めていたんだな。

取り敢えず素振りでもしながら食事を待つとするか。


フェザーソードを持って外に向かうと、入り口に人だかりが出来て親父さんが対応している様だ。

町長さんがいる所を見ると、ゴブリンキングの件だろう。


「親父さん。ゴブリンキングの件ですか?」

「コウイチか。ちょうど良い所に来てくれた。

 ゴブリンキングの件もだか、ルーミーが心配で集まって来てくれててな。

 詳しい状況を説明してくれ。」


なるほど。

結構な人数がいる所を見るとルーミーさんは町の人達に愛されているようだね。


「君は彼氏さんじゃないか。ルーミーを助けたんだってね。」


道具屋のおじいさんじゃないか・・・って彼氏!?


「違います!!彼氏じゃありません!!親父さん、違いますよ!!」


慌てて否定するが、肩を捕まれた。


「ルーミーに彼氏なんている訳ないよな。コウイチは単に助けただけだもんな?」


どうやら彼氏認定されてる怒りと、ルーミーを助けた感謝の狭間で揺れているらしい。

ギリギリ押さえてはいるが、掴まれた肩は砕けそうな位痛い。


「取り敢えず状況を説明してくれんかね?」


町長さんが、そう言うと親父さんの手が離れた。

助かりましたよ・・・。


俺は今回起きた出来事を説明した。

ゴブリン洞窟の場所。

ダークゴブリン、ダークゴブリンキングがいた事。

そしてカミュという男。


「ふむ。良く生きて帰ってこれたの。

 ダークゴブリンキングなんて、上級者が複数人いてようやく倒せるレベルじゃぞ。

 そのまま放置していたら町が滅ぼされていたかもしれん。

 町の代表として礼を言う。コウイチさんのおかげで、町は救われたよ。

 ありがとうのぉ。

 当面の危機は脱した様じゃし、明日から壁の修復を始めることにしようぞ。」


これで本当に終わったな。


「そうそう、忘れておった。報酬じゃが、1金札でどうかな?」


・・・ん?

聞き間違えかな?


「1金札?」

「そうじゃ。」

「多すぎる気がするんですが・・・。」

「そんな事はないぞい。

 上級者一人雇うのに最低30銀札は必要で、それが3~4人となればもっと掛かるかもしれんよ。」


なるほど。

なら遠慮なく貰っておくか。


「報酬は明日の朝で良いかい?今日もここに泊まるのじゃろ?」

「その予定です。」

「でわ、また明日。ルーミーによろしく伝えといてくれ、彼氏さん。」


このクソジジィ、絶対わざとだろ!!


「あぁ!!俺は素振りに行く所だった!!」


わざとらしく言いながら、噴火しそうな親父さん横目に外に出ていった。

何度も首を絞められるのは、勘弁して欲しいからね。


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