三日目 続・ウサギ依頼
『カシミの宿』に帰ってきた僕はカシミさんに一泊分の追加料金を払い、一旦自分の部屋に戻った。
「ふぅ~。今日は結構楽しかったな~♪」
初めての依頼、初めての買い食い、そして初めての魔法。異世界だから苦労するかなぁと、思ったけどそこまで大変じゃなくて良かったと僕は思った。
「お金も稼げないわけじゃないし、この調子で頑張ろう!」
一番心配していたのはお金だったけど、ちゃんと稼ぐことが出来て一安心です。今持ってるのは……
銅貨:三枚
銀貨:五枚
金貨:二枚
こんな感じです。今日稼いだ分、全部宿泊代にいったけど明日からはもっと頑張れるから問題なし……だよね?改めて確認したあと、お腹が空いてきたからご飯を食べに下に降りた。適当な場所に座って待っていると、20歳位の活発そうな女性が食事を持ってきてくれた。
「お待たせしました。本日の夕食はこちらになります。」
持ってきてくれたのは、白ご飯と焼き魚と味噌汁だった。味噌汁はあっさりした味でほっこりした。焼き魚は身がふっくらしていて塩加減が絶妙、ほんのり甘味のある白ご飯とマッチしてとても美味しかった。
お腹を満たして満足したあと、部屋に戻って眠りについた。
~次の日~
「よし!今日も頑張ろう!」
目が覚めた僕は、準備運動をして朝ご飯を食べた後依頼をしにギルドに向かった。
ちなみに朝ご飯はサンドイッチとオレンジジュースだった。サンドイッチは新鮮な野菜としっかりしたハムが挟んであってとても食べやすく、オレンジジュースはスッキリした味わいで美味しかったです。
ギルドについてミリアさんが見当たらなかったので、ミリアさんより少し小柄な女性に話しかけることにした。
「すみません、依頼ありますか?」
「はい、ございます……ってあれ?もしかしてヒロさんですか?」
「はい、そうですけど…。あなたは?」
「あ、すみません。私はルルと言います。ミリア先輩から聞いた特徴に似ていたのでつい。それにしてもヒロさん、ギルド内じゃ噂になってますよ。駆け出しとは思えない働き振りだって!」
「いやー運が良かっただけですよ。あはははは……。」
言いながらやっぱり少しやり過ぎだったかと後悔した。
「そんなことないですって!運も実力の内って言うじゃないですか、ってああっとすみません。話が脱線しちゃいましたね。ヒロさんが受けられる依頼はこちらになります。」
運も実力の内(運:500)かと苦笑しながら、ルルさんが出してくれたボードを見た。
キラーラビットの討伐 ランク:G
キラーラビットの10体討伐
討伐対象部位:尻尾
報酬:銅貨八枚
「今日はこれにします。」
選んだのはキラーラビットと薬草の依頼だ。
「はい、かしこまりました。キラーラビットはスノーラビットより少し凶暴なので気を付けてくださいね。」
「分かりました。じゃあ行ってきます。」
「はい、行ってらっしゃいませ。」
ルルさんの声を聞きながら僕はギルドを後にした。さぁ今日も頑張るぞ~!
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