張り切っちゃうぞ!
「……で、どうして王子様と王女様がここに居るんですか?」
素直に僕は疑問をぶつけてみた。
「いや~ちょっと気分転換に来てみたんだけど、そうしたら『俺と稽古つけてください。』って人が来てね。それで相手していたらこんな人だかりが出来たんだよ。」
「そ、そうだったんですか……」
それは単なる手合わせなのか、それとも王女様に良いところを見せようとしただけなのか…どちらにしても大変だったんだろうなぁ…
「お疲れ様です。」
「いやいや、僕もちょっと稽古し足りなかったなぁ~って思ってたからちょうど良かった位だよ。」
「は、はぁ……」
この人はちょっとした戦闘狂なのかな?
「あ、そういえばどうして僕達の事を知ってたんですか?」
「うん。君たちのことはたまに耳にするんだ。『旅鳥という少年と犬人族の少女の初心者離れしたパーティーが居る』ってね。」
「あ、あははははは……」
そう言われて僕は乾いた笑いしか出来なかった。そしてやっぱりやりすぎだったんだと思った。
「あれ?そういえばルーナは……!?」
ふと気がついてルーナの方を見ると、王女様に撫でられていた。
「はふぅ~わふぅ~♪」
「うふふ。ルーナさん、可愛いです……♪」
「あはは、ユリアはルーナさんのことを気に入ったみたいだね。」
「………………」
なんだろう、この突っ込みたいけど突っ込めない雰囲気は……
「ところでヒロ君、手合わせ願えないかな?」
「え?い、いいですけど…理由をお聞きしても?」
「いやー、ちょっと噂の君の実力が知りたくなっただけさ。」
「そうですか……」
やっぱりこの人は戦闘狂のようだ。
「ヒロ、王子様と手合わせするの?頑張って!」
「う、うん!」
王女様から解放(?)されたルーナがキラキラした目でそう言ってきた。
「それで、ルールはどうしますか?」
「うん、互いにスキルは無し。この木剣でやろう。ほい。」
「っとと。」
木剣を投げ渡されて、慌てて受け取った。……うん。もうどこから出てきたとか突っ込まないことにするよ……
「ヒロ!頑張れ~!」
「兄様はお強いですから、頑張って下さいね。」
「まぁ、やれるだけやってみるよ。」
女性陣二人からエールをもらい僕は笑顔で応えた。よし、張り切っちゃうぞ~!
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