7/62
「邪心の芽生え」
「何か不思議、
珍しく明るい気分にさせくれただす語さんが、
今日の今日お見舞いに来てくれるなんて、
奇跡が起こらないかなあ?」
美少女は明るく笑った。
「奇跡だすかあ?」
「うーん、でも、無理よねえ」
美少女の顔がまた曇った。
「話してくれないだすかなあ?
僕ならできるかもしれないだすよ?」
「だす語さんって、お医者さんなの?」
「違うだすが、できるかもしれないだすよ。
夢はあきらめちゃダメだすよ!」
「本当!」
美少女はかおむにそう言われて、すべて話した。
美少女は心臓がかなり悪く、
心臓移植以外に助かる手段はないとのことだった。
「要するに、逆にすればいいのだすなあ。
もとえさんに彼女を合体させればいいだけだす。
だば、もとえさんは充分キレイだすからなあ。
少し不細工になってしまうだすかなあ?
うーん、でも、しょうがないだすよなあ。
彼女から見れば、キレイになるんだすからなあ。
さあて、問題はだすなあ」
かおむはもとえから話しを聞いた後、
ぶつぶつ言いながら、
次の段取りを考え始めていた。