余談:人物・用語紹介
◇◇◆冒頭時点での主要人物紹介と、専門用語を取り纏めておきます◆◇◇
◯主人公たち
●遠江 久遠
纏占隊の最年少纏式士。見習いを命じられている荒増に恨みを持ちつつ、自分の日々の想いや生き方に疑問を感じている。
●反坂 萌花
北方の田舎の村(反坂村)出身の樹人。幼いころから出自故の差別を受けてきた。今年唯一の新人隊員。
●荒増 也也
大胆不敵、傍若無人。行動の裏に深いものがあると見せつつ、なにもない。なにもないと思わせつつ……?
◯纏占隊(識外事案※超常の害悪への対処)
●吉良 義久
当代の纏占隊統括。仙石のクーデターに応じ、祖国に反旗を翻した。
●仙石 統尤
非常の手段を用いて、代々の技を伝える七家の一つ、仙石家の跡取り。自身を代表者に塞護国民会議を設置し、クーデターを起こした。
●蕗都美 心那
纏占隊統括控。統括の護衛役であり、不在時の全権代理人。二つ名は自他ともに認める、鉄壁。荒増とは違った意味で、非常(非情)にはっきりとした性格。
●四神 八紘
纏占隊にある集団の一つ、三畏の総代。いつも笑っていて、それ以外の表情を見せることはほとんどない。国分と一騎打ちの後、行方知れず。
●国分 面道
纏占隊内の集団の一つ、初手の総代。國分流剣術の跡取り。國分流は貴族に対して発言権が強く、人質となっていることが難しい問題となる。
●藤堂 高吉
仙石に応じてクーデターに参加した纏式士の一人。
◯衛士(司法機関)
●粗忽 千引
塞護における衛士府の支部長。階級は少尉。特越隊の隊長でもある。性格は短気、単純。うっかりしての忘れ物が多く、副官の見外が居なければ日常がままならない。
●見外 大過
千引の副官、幼馴染。階級は総卆。事務処理や炊事洗濯等に関する有能さには定評がある。ただし千引にしか尽くさない。
◯王、貴族
●愚王
若くして飛鳥の国主となった。自分の若さや知識不足を愚の文字に示して、生涯を賭してその名を返上すると国民に誓っている。先代は賢王。
●太政大臣
臣下最高位の位階であり役職。全ての職の上司という立場上、広い見識を持つ。
●兵部卿
飛鳥における軍隊組織、兵部の長。組織図上は纏占隊の上位にある。いかにも武人然とした人物で、短気、短絡的。
●太政官
太政大臣の直属の部下。政治、治安、国土管理の責任者に当たる。細面で、兵部卿の怒声には怖れを抱いている。
●中務卿
人事、財務部門の長。
●神祇官
祭祀に関する責任者。
◯その他
●伽藍堂 弥勒
数百年以上前から、テロ行為を繰り返す怪人。今回のクーデターにも暗躍している。
●遠江 久流
故人。遠江久遠の実父。先々代の纏占隊統括。四神によって殺められた。
※兵位(軍籍)にある者の階級は以下の順
大将>中将>少将>衛佐>杜佐>大尉>少尉>大志>少志>総卆>卆首>一卆>二卆
※霊について
◯生き物の精神的な部分、いわゆる霊魂を霊と呼ぶ。対して肉体を殻と呼ぶ。
殻が滅びて、あるいは殻に入る前など、霊だけであってもそれは霊であり、そういった存在の総称でもある。
◯霊の中でも、殻の中にあるもの。入る直前、抜け出た直後のもの。霊としての存在がはっきりしているものを特に魂と呼ぶ。
◯魂に至らない、または存在が薄れてしまい、自己の意識を失ったものを莫乃と言う。
◯魂にも莫乃にも、理由は様々ながら周囲に害意を持つ(若しくは在るだけで害となる)存在がある。これを唹迩と呼ぶ。