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6−8 蒼月 side


本編に戻ります。


6−8 蒼月 side


昨日の約束通り、今朝は4人で城の図書寮へと向かうことになった。


「ソウ、“カンタスの鏡”についてエンジ様から何か聞いていないか?」


マルスが図書寮まで先導するように、私達の前を歩きながら質問してきた。


(“カンタスの鏡”??)


「う〜ん、聞いたことないけど??“エンジ様”って父さんの事を呼ぶのはやめようよ。」


「なんだか恥ずかしいし、むず痒いからさ。普通に“おじさん”って呼んでよ。」とマルスの右肩にポムっと“反省”のポーズで手を乗せた。


すると、左右と前から、


「それは無理でしょうね。」「そりゃ、無理だよ」「それは出来ん。」


リオウさん、ティル、マルスが一斉に口をそろえて、そう声が掛る。



「どうして?」



「エンジ様はいわばこの世界の“英雄”だ。付け加えると、お前の母と母の親友、父の親友も“英雄”なんだ。」とマルス。


「ええ。なので、130年以上経った今でも、“4人の英雄”の事についてはこの世界の“救いの神”的な認識をされていらっしゃるのですよ。」


「そうそう。姉ちゃんの父ちゃん、母ちゃんを祭った神殿もあるくらいだしね♪」とリオウさんとティル。



(“英雄”、“救いの神”、“神殿”って…。父さん、母さん、あなた達は一体何したの!!)



そろそろと右手を上げて、


「質問。私の父と母、そして2人の親友は一体何をしたの??」と3人に聞く。


すると、驚いたように固まり、青くなった3人は「「「ちょっと待て(よ)(ください)。」」」と私に言い放った。



しかも、3人とも「STOP」と右手を私に突き出して。



(んな、何!?なんだ、一体??)



そして、コミカルな動きで私の前で、私から少し距離を取って円陣になりコソコソと話し合いはじめた。



(なに??そんなに父さんたちについて知らないって事がおかしいわけ?)



私は「むぅ〜っ」と父さんについて考えることにした。



(父さんが“生物教師”で、本当の出身地はこの世界。そして、スカーレット王国の“元・第一王位継承権者”ってことは知ってるけど…)



更に謎は深まる。



(“母さんも関わっている”ってことがさっきの言葉から分かるし…、何があるんだろう?)


「う〜ん」


円陣でコソコソと話す3人の存在を忘れ、私は腕を組み、深く悩んでいた。






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