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『大長編ドラ』か『てんコミドラ』か



 3つくらいに分けたかったのですが、1つにまとめることにしました。

『批判』の『大別』の話です。

 批判ってのは、神経質に気にしすぎるか、大雑把に気にしすぎないかの、どっちかじゃあねぇ~んだよ。

 という話。

 だけでもありませんが。


 お料理の話ですね。ガチの調味料だと断言したり、ラーメン屋とドラゴンボールのエピソードトークをしたり……。

『すこし・ふしぎ』という軸に関する、核心の詳しすぎる解説は、もう少し後にして、『大長編ドラ』か『てんコミドラ』かの話をやります。


 志望者がスタートする際に、必ず選ばなければならないゴール。大別して、長編か短編か。具体性を増すと、毎日3食口にしている、生命維持用の普通のご飯か、記念日・夏休み・年末年始・旅行先――での、スペシャルなディナーか。日常か非日常か。


 まだまだぼんやりとしています。

 もっとハッキリと、『大長編』『てんコミ』、大別したこの2つ、それぞれの、『プラス』と『マイナス』を把握できるようにならなければなりません。


 自宅で節約料理をやりくりする方が、間違いなく安く上がっているのに、簡単じゃなかったりしませんか?

 間違いなく絶対においしいはずの『記念日ディナー』でも、365日食べさせられたら、どういうわけか激安の、TKGが恋しくなるんです。

 きちっきちっと、お料理・食べ物に、置き換える習慣を身に付けましょう。


『モノづくり』の全てを一度に思い浮かべてください。

 頭の中に100のモニターを起動させましょう。

 卵の中やら子宮の中で、ヒヨコから人間まで、全ての動物が、受精卵から細胞分裂を繰り返して肥大化する映像を、眼前に毎秒思い浮かべるのです。

 一戸の家が建築されてゆく映像も、50倍速で同時に再生してください。

 植物が発芽して花を咲かせ実をつける。

 幼虫が脱皮を繰り返してさなぎになって、翅を手に入れて青空へ飛び立つ。

 ヒナがたった半年で成鳥へと成長して青空へ巣立ってゆく。

 田植えが始まって青々と茂って稲穂がこうべをたれ、刈り取られてなお芽を出して……。

 全ての職人。ガラス工芸、焼き物、編み物、飴細工、花火師……。

 小説家あなたが執筆している姿を、グーグルアースの視点から。




 何度も言いますが、めちゃめちゃ不思議なのは、ガチガチのSFじゃなくて、ガチガチのミステリです。

 不思議なのは空想科学小説じゃなくって、推理小説なのです。

 古典の推理小説……ポーだのドイルだのルブランだのを、誰もが図書館で読書した経験があると思いますが、必ず最初に死体が出てきて、必ず人殺しが事件の中核になり、最後には探偵が犯人を糾弾する――という形ばかりにはなっていないですよね?


『必ず殺人事件が起きる』のが推理小説であるのならば、なんと言うか、ミステリジャンル全体から、『不思議さ』が損なわれてしまうからです。

『殺人事件じゃなかった』という『解』も時にはあるし、だからこそ、ミステリのジャンル内から、『不思議さ』が薄れてゆかない。

『人殺しなんか全然おきなかった単話』というのも多々あります。古典の探偵小説の中にもです!


 次第に執筆マニュアルに近づいてきました。

 錬金術おかねもうけというものは、『ローリスク・ハイリターン』でなければなりません。


 ミステリー小説の中の『人死にの影もない単話』――これが『日常てんコミ』サイドの『娯楽』の基本になるわけです。

 こいつを『異能力・妖怪要素・魔法的なもの』までOKにして、ミステリージャンルを自称することをやめたら、『大長編ひにちじょう』サイドの『娯楽』のベースが出来上がる。

 自作はミステリで組み上げておきながら、現実縛りじゃなくなったので、マナーとして、ミステリではないとアナウンスする。

 ――これを逆算するのはまあ、バカには特に難しかった。

 具体的なスキルの開示はまた今度。


 かいて書いて描きまくって、上達するのは硬筆・毛筆・画力だけ……。

 それなのに、喋って、喋って、喋りまくったら、トーク力が上達するわけでもない。

 こいつはものすごい地獄でした。


 人間を研究しなければなりません。

 人間を熟知しなければなりません。

 会議室でネタバレ嫌いが、売れる商品のアイディアを、自力でひねり出したがる前に。 


 アイディアなんか必要ありません。

 落選したのはアイディアがしょっぱかったからじゃありません。

 その方がよっぽど楽だったから、なおさらそうじゃないんです。

 人間に関する知識を限界まで頭に詰め込んでください。

 そうすれば例えば、『玩具販促アニメ』の軸が見えてきたりするはずです。


『デジヴァイスを売れ!』という発端と、『デジモンアドベンチャー放送』の関係を、しっかりと研究しましょう。

 あなたではなく、世間一般の人様が、購入したいと思える『おもちゃ』から、デザインしなければならなかったんだという絶望が、窮鼠に猫を噛ませるのだから。

 



 話を今回の本題に戻しましょう。

 まず把握。

(以下は随時加筆する予定です)


★『大長編ドラえもん』系。

 

 『ONEPIECE』

 『映画』

 『ハルヒの消失(映画)』

 『クレしん映画』

 『誕生日のケーキ』

 『結婚式』

 『夏休み』

 『年末年始』

 『旅行』

 『ジョジョ3部』

 『異世界転移・転生』


★『てんとうむしコミックス ドラえもん』系。


 『30分アニメ』

 『たまごかけごはん』

 『ソーセージ丼』

 『牛丼』

 『おうちデート』

 『ジョジョ4部』



 全ての”マンガ”は、大長編ドラパターンか、てんコミドラパターンかに分けられます。

 ヒトというものは、毎週金曜日に30分、てんコミ版のドラえもんがあって、年に一回、ドラえもん映画があったら、このバランスが快適なんです。

 コナン君でも一緒ですね。毎週、安定の、普段着の、着飾らない『ミクロ』を安心して嗜めて、年に一回『大迫力』の、『ドキドキハラハラ』心臓に悪い『大きな刺激』――という『バランス』。


 重かったり、鬱だったり、感動させられすぎたり、犠牲になったり、爆発したりは、『記念日のディナー』には相応しい。

 …………。

 ……。



『ONEPIECE』がワンパターンで飽きた、同じことの繰り返しで嫌! という意見、批判、そういうのをもし自作に向けられたら? という話です。


『ONEPIECE』とは、80巻全部が大長編で、てんコミ版が一冊も無い世界線の『ドラえもん』に等しい、と考えてください。

『大長編』=2時間映画は、2時間ブッ続けで見た方が疲れないんです。

 それを20分ずつに分けて、3週間かけて視聴させられる……。

 先に述べた『ミクロ』と『マクロ』のバランスが最適じゃないから、不満の意見が出る。

 引き延ばしされていると感じる。


 そして受け手は、自分が何々どういった原因で、快適・不快になっているのかを、ここまで明確に理解しておく必要がない。

 何故ならそれこそが、物語の神秘性であり、男のロマンであるから。


『ONEPIECE』だけじゃなく。結構自分で作る場合も、『映画一本』を作った方が楽なんですよ。要するにそのまま、ある程度ワンパターンでいいから。

 ただ、受け手は、大仰なマクロは、毎週じゃなくて、年に一回の摂取が、最も気持ちいいという事実があって(お誕生日は年に一回だから楽しいんです)――……。

 逆に言えば、年に一回なら、大仰でもマクロでも、『大長編ドラ』の様に、矛盾点・ご都合展開・ツッコミどころが正直満載でも、漠然とした冒険・大旅行の疑似体験さえできれば、ゆるしてもらえるというか、イライラされないというか……。



 もちろん、『ミクロの方』、『てんコミドラ』の方が、作るのが楽な点もあります。



 また別の角度から比較。

『てんコミドラ』……1冊にだいたい18話。→2話で実質30分と計算すると、1冊で『4時間半』。

『大長編ドラ』……てんコミドラとページ数に違いは無いのに、『映画化』すると、長くて『2時間』。


 普通に考えれば、てんコミドラバージョンの方をたくさん生産する方が儲かる計算になります。

 まあ結局は一長一短なんですが。

 バランスのベストがわかっても、やはり、『映画の原作』しか、作る暇がなかったりする。

『日常のみ』で勝負しても、通用するのは45巻分仕上げた後だったりするのなら、『映画の原作』を軸にして、冒頭には『日常』を、多めに配置したりするしかなかったり。


 ミクロとマクロのバランスは、自分で責任を負うしかない。

 それに『日常版のクレしん系』で行く! と決断できるのは、小説家じゃなくて漫画家でしょう。

 小説家志望は、日常縛りの『超SS集』では、まず頭角をあらわせない……。

 東野圭吾先生も、『映画の原作』になりますよね。執筆して出版されればね。

 ダ・ヴィンチ・コードも、『小説』→『映画』のワープ進化です。


 世紀末リーダー伝たけし! ――『超SSの日常系ミクロ』と『〇〇編』――が、予告なしでランダムに、交互に……。の形。てんコミドラと大長編ドラが、執筆された順に、『ドラえもん』というひとつのマンガの中に収録された形。


 犬夜叉 ――井戸のタイムトンネルで繋がった、現代と戦国の時間が平行(交互)に流れる。

(マクロとミクロを主人公が随意に選択できるようにして、大長編ドラとてんコミドラの利点を上手に一作へ抽出している)


 結構選択の余地は、人様の嗜好まで理解していたって、なかったりするんですけれども、まあ当然、走り出す前に自己の責任で、どちらへ進むのかは決断しなければならず、一旦決断した後は、反対側の利点に目を奪われたり、おおっぴらに真似できない先人の手法を羨んだりしているわけには、どうしてもいかないということ。


 大迫力の感動の、大袈裟な大仰な、マクロの方、つまり『ウエディングケーキ』を真剣に集中して作らなければならない状況にだって立たされるでしょう。たとえば一食だけ無料なら、誰だって、『TKG』じゃなくて『記念日ディナー』の方を選ぶんだから。

 いずれにしろ年に1冊は、『大長編ドラ』系を、世に送り出さなけらばならない。

 その時に!

 卵かけごはんよりおいしくないという批判を、真正面から受け止めてはいけません。

 受け手がどんなバランスで、普段から娯楽を摂取しているのかなんて知らんよ。

 

 逆でもそうです。

 こんぶのくらこんとザク切り白菜で、簡単に浅漬けを作って出した時に、七面鳥よりおいしくないと評価されても、意味不明に落ち込むんじゃない。

 自宅でレストランの記念日ディナーを欲するところから間違っている。


 志望者なら『ONEPIECE』を、『大長編ドラ』が連続するパターンの漫画だと、しっかり大別できなければならない。

 そうすれば『ワンパターンだからつまらない』などという、見当違いな参考書は、抽出できないはずだ。

 ワンパターンでも粗があっても一向にかまわない、大冒険・大迫力の『大長編ドラ』は、年に1回、2時間映画の形で摂取するのが、大多数の人にとって、快適であるだけなんだから。

 

 たまごかけご飯ばっかりだったら、高級レストランにも行きたくなる。

 365日、毎日3食バースデーケーキだったら、しょうゆかけご飯でもいいから食べたくなる。

 パンしか食ってない奴は、映画の原作にしろと言い、庶民の味を知りたいセレブは、庶民の日常を切り取れと言ってくる。 

 その非難は聴いてられないよ、聴くべきでもない。ということ。

 今はマクロ。次はミクロ。これの連続で、永遠に両方から批判されながら、結果的に両方を満足させていくしかない。


 売れっ子になったら、ミクロだけしかやってなくても、たとえばクレヨンしんちゃんの様に、めちゃめちゃホラーな映画をアニメ会社が作ってくれます。

 売れっ子になったら、マクロだけしかやってなくても、たとえば進撃の巨人の様に、スピンオフで学園ものを、後輩? みたいのがやってくれます。


 あとの批判は、どんなのが気になるのか、あんまり普通人の感覚はわかりませんが……。

 とにかく気にしないで欲しいのは、この2つ(?)だけですね。

 他はともかく、このミクロマクロ問題だけは、反省し様がないんですから。




 ガチの調味料と断言するのと、ラーメン屋とドラゴンボールの話は一緒でした。

 今のキッズはスマホやYoutubeが日常にありますが、まあ自分の頃は違いました。

 田舎で、まあ、きたなシュランというか、おいしいラーメン屋さんってあるじゃないですか。近所に。個人経営の。お好み焼き……も作れるテーブルなんですね? わかりますか? お好み焼き屋さんの、待つ間に読む用の本棚に詰め込まれた、もう茶色くなった昔の漫画。

 昔はなんか結構、アニメのドラゴンボールは、血が出たり暴力とか言って、あんまり見せてくれなかったんですよ。ビデオ借りまくる経済力があったわけでもないし、見逃したら終わりで、かといって全巻そろえる小遣いもない。


(小学校低学年以前とかの話)


 するとやっぱり、ラーメン・お好み焼きを、待ってる間(しかもその店に行った時だけ)しか、ドラゴンボールを読めるチャンスはなかったわけでして、でもまあそれで別に当たり前ではあったというか、とにかく、こつこつ読みためて、でもブルー将軍と海賊の宝を奪い合うあたりまでしか、結局進めなかった思い出……。

 レポートの概念が解らなくて、毎回毎回トキワの森とかニビシティに到達する――を繰り返す感じと一緒ですね。


 今でもうまいし、当時だってラーメンをすすりながらマンガ読んでいいわけでもなかったのですが、待ってる間は、ラーメン屋の雰囲気・空気・香気と一緒に、ドラゴンボール無印編を、楽しめていたというか、最高だったというか。

 もう本当に最高だった……。『ラーメンが待ちきれない』はずなのに、『このままずっとドラゴンボールを読んでいたかった』のだから!


 あれは間違いなく、真っ白な新品を本屋で買って、自室で静かに読むのとは、きっと味わいが違いましたよ。

 つまり”マンガ”というものは、本物の調味料になり得るのです。

 又吉先生とか、遠子先輩の比喩でとどまってブツ切りになって現実へ帰ってくるんじゃなくって、”本”というものは、本物の飲食物の一種なのです。

 ですから本を、ラノベを、漫画の原作を、作ろうとする場合、本物のお料理を徹底的に勉強する必要があるんですね。

 そうでなくとも最低限の自炊は、愛していなければなりません。

 テフロンをネットで調べて、鉄のフライパンにたどり着いた時の喜び!

 塩で生卵が混ざりやすくなることを知って、マヨネーズと牛乳を入れることで、厚焼き玉子がパサパサじゃなくなる!

 …………。

 ……。



『異世界転移・転生』の、決定的な欠点というものが、見えてきたと思います。

 なろう内では『ザ・なろう』であることを強いられるのに、『ザ・なろう』へ染まって外界へはばたくと、『俺TUEE異世界チーレム』は食傷! と言われる。

 外界が実際に食傷気味なら、柔軟に対応していかなければならなくなるでしょう。

 …………。

 ……。




 次回。

 ★『現実縛り』か『異能力アリ』か

 ★質と量の話/マンガはギャンブルじゃない


 こんな感じに話を続けて、それから『S・F』のパターンの開示ですかねえ。

 膨大なメモを、読み直してみたりします。

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