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不意の再会

大変お待たせ致しました。Twitterにも書かせていただきましたが、機種変後のアカウントの引き継ぎなどにごたつきまして、投稿ができませんでした。


楽しみにお待ちいただいておりました読者の皆様には誠に申し訳なく思っております。

 索敵範囲の一番広いニナを一番後ろに置いて、俺達はケモナーさんを追って、森の中を走っていた。


「そう言えばさっきケモナーさんは近くの村が襲われたって言ってたけど、その襲った奴とやらはニナの探知の範囲にいないのか?」


 ケモナーさんの後を追いながら、ふと疑問に思ったことを聞いてみる。ニナの探知は半径五百メートルと、俺達の中では圧倒的な広さを誇っている。もし、ケモナーさんの言う通りこの近くにある里が襲われたのなら、襲った奴も近くにいる可能性が高い。ならば、ニナの探知でその存在を把握できるのではないかと思ったのだ。


「この前も説明したにゃ! 確かにニナの探知は最大で半径五百メートルまでなら探知できるにゃ。でも、それは何もない平地に限った時だし、個人や魔物の識別ができるのは百から二百メートルまでなのにゃ。その範囲に入ってこないのなら、それこそ何か動くものがあるとかくらいしかわからないのにゃ」


「······つまり、実際に役に立つのは半径百から二百メートルまでと言うこと?」


 それでも十分にすごいことではあるのだが、如何せんもっとすごいものだと思っていたためなのか、アオイの声も少し呆れ声だ。


「まぁ、使い道によっては······ケモナーさん!」


 いきなりニナがケモナーさんに呼び掛ける。


「どうしたの? ニナ?」


「スピードを上げ······いや、もう気づかれてるっぽいにゃ······ここで止まるにゃ! 此方へとすごいスピードで近づいてくる存在が、一、二、三、四、五······五人にゃ」


 ニナの言葉に苦虫を噛み潰したような顔になって足を止めるケモナーさん。そのうち舌打ちでもしそうな感じだ。 


「チッ!」


 あ、した。しかし、ニナの顔色が少し悪いような·······?


「······あり得ないにゃ」


「······?」


 ニナの呟きの意味が解らずに、一瞬首をかしげた俺だったが、その理由は直ぐにわかった。  


「へぇ、やっぱりニナは無事に逃げ切ったんだな。しかし······随分と懐かしい顔が揃っていやがるな。なぁ、テツ、アオイ。そして······ノエル」


 俺達を追ってきた奴等の先頭には俺達の朝焼けの空メンバー最後の一人であるレッカが立っていたのだ。


「······レッカ」


 レッカは自分の名を呼ぶ少女ニナの方を見るとため息をついた。


「なぁ、ニナ。なんで戻ってきちまったんだ? 俺はお前を助けるために犠牲になったってのに······」


「レッカ?」  


 頭に手を当ててやれやれとばかりに呟いてニナの方へと手を伸ばすレッカ。


「こうなったら仕方がない。俺はお前を殺さなきゃならない。アルファの命令だからな。火球ファイアボール


 レッカの伸ばした手から炎の球が放たれる。照準は勿論―――伸ばした手の先にいるニナだ。


「アオイ!」 


「······ん。アクアカーテン」


 アオイの発動したアクアカーテンがレッカの火球ファイアボールを打ち消す。幾ら薄い水の幕とは言え、魔法の相性もあってレッカの火球ファイアボールを簡単に打ち消した。


「······流石に防がれるか。向こうにアオイがいる以上こっちはどうしようもない······か」


 レッカがため息をつくが、その隙を逃がすほどお人好しでもない。それに、どう見ても今のレッカはおかしいのだ。そういうのはできるだけ早く正気に戻すに限る。俺はアオイとアイコンタクトを取ると、合体魔法を発動させる。


『セイクリッド・ウォーター!』


 聖なる水がレッカに向かって行くが、間一髪で回避するレッカ。


「おっと。その魔法には絶対に触れるなってアルファから言われてるからな。気を付けねぇと。これ以上いてもこっちはじり貧だし、一旦引くとするぜ!」


「待て! セイクリッド・ウォーター」


 言葉と同時に逃げ出すレッカ達にセイクリッド・ウォーターを放つが、あっという間に範囲外に逃げられてしまった。


「待つにゃ! レッカ! レッカぁ!」


 ニナがレッカを追って走り出そうとしたが、これはケモナーさんに止められる。


「離すにゃ! レッカが! レッカが!」


「落ち着け! 今レッカを追っても絶対に追い付けん。······それだけではなく今のお前では集中力を欠いて、いつの間にか大勢に囲まれて袋叩きにされるのがオチだ」


 ケモナーさんの言葉を聞いてもニナの暴走は止まらず、仕方無しにケモナーさんが首の後ろに手刀を当てて気絶させる。 


「······拠点まではもう少しだ。ニナは私が背負おう」


 そこからケモナーさん達の拠点につくまで、俺達は一言も言葉を発することはなかった。

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