破魔の試練その2
今回少し鬱展開です。
ご注意お願いいたします。
また0時を越えてしまいました。申し訳ない。
「おはよう母さん。父さん」
「あら、今日はきちんと起きてきたのね?」
朝起きて挨拶した俺に対して笑いながら母さんが声をかけてくる。······が、いつも寝坊してくるみたいな言い方はいただけない。
しかし、昨日寝坊していたのも事実だし·······何にも言い返せないか。
それにしても───、
「どうしたの? ノエル。そんなにジロジロ見て······私の顔に何かついてるかしら?」
「いや、何でもない」
母さんの言葉でジーっと見つめすぎた事に気づいた。
しかし······昨日試練のナビゲーターとやらが本格的な試験は今日から始まるとか言っていたけど、母さんにも父さんにも変わった様子は見られないし······
そんな事を考えているうちに朝食は終わり、母さんも父さんもそれぞれの仕事へと向かって出ていってしまった。俺も昨日に引き続きノムおばさんの家へと向かう。
『さてと······健闘を祈るよ』
家を出るときにナビゲーターの声が聞こえた気がしたが······どういう意味だろうか?
「良く来てくれたね。今日もよろしく頼むよ」
「はい。任せて下さい」
昨日に引き続いてノムさんのお父さんであるカインおじさんの治療に当たる。カインおじさんは腰を患っており年齢ということもあって毎日痛むそうだ。
ヒールを使うことで痛みが薄れるのだそうで、俺が来てはヒールをかけ続けている。
「何時も済まないねぇ」
「いえいえ、カインおじさんやノムおばさんにはお世話になってますから」
俺には12歳までの記憶しか無いが、それでもノムおばさんの用意してくれていた夜食なんかは本当にありがたかった。
「そんなノエル君にお願いがあってのぉ······」
「お願い?」
カインおじさんのお願い事に全く検討がつかず、首を傾げる。
「うむ、ちょいとノエル君にはな······死んでほしいのだよ」
その言葉と共に何処に隠し持っていたのか、包丁を俺に向かって突き出すカインおじさん。
「なっ!?」
いきなりの事に戸惑い、回避行動が遅れる。
そのせいで、俺の頬に一筋の線が走る。
「カインおじさん······一体なにを!?」
「なんだい? いきなり大声を出して?」
俺がカインおじさんに問いかけると同時に席を外していたノムおばさんが慌てて戻ってくる。
その手には先程まで料理でもしていたのだろうか? 包丁が握られていた。
そして、その目が包丁を持ったカインおじさんへと向く。
「ノムおばさん! カインおじさんがいきなり───」
俺の慌てた様子に対してノムおばさんは慌てた様子を一切見せない。
······嫌な予感がする。
「何だ、そういうことかい······私が戻るまで待ってる約束───だろ!」
その嫌な予感の通りに手に持った包丁を俺に向かって突き出す。
今度は察知していたこともあり完全に回避する。
「ノムおばさんも!? どうして!?」
俺の言葉にノムおばさんは答えない。ただ不気味な笑みを浮かべているだけだ。
取り敢えず後ろからはカインおじさんが包丁を手に襲いかかってきている。流石にこんな狭い場所で攻撃を凌ぐのは無理だろう。
というよりもカインおじさんはさっきまで痛みで全く動けないんじゃ無かったっけ!?
俺は隙を見つけてノムさんの家を飛び出す。
「······そんな」
外には村の皆がいた。各々武器とは言えないが、十分に人を殺傷することは可能な物を手に、先程のノムさんと同じ様な笑みを浮かべている。
その中には父さんや母さんもいて······
「がふっ······!」
目の前の光景に軽く絶望を覚えている内に後ろから胸を刺される。
俺は自分の胸から飛び出す包丁を見ながら意識を落とすのだった。
次回は何時投稿できるかわからないです。申し訳ない······遅くても来週の水曜日には投稿できるはずですが······




