竜王格闘杯開幕
私立ファーレン冒険者学院の落成式典も無事終了した。
次に控えるのは竜王格闘杯である。
後一日開催まで時間があるので受付中だが、既に3千人の参加が見込まれている
まさにお祭り騒ぎである。
宿泊施設も一杯となり、これを見越して野営地を用意してあったのだが、既にこの場所に寝泊りする者も居るらしい。
今回の大会で慶司が提案したのは大会のルールだけではなかった。
まず大会公認=竜族公式商品の販売である。
変な物を公式扱いできないので、此処は協賛してくれる商人達にも動いてもらった。
審査を慶司が行い、限定数のみ発売という方式でD・L・F・Cの刻印入り商品が用意された。
よくあるカップ、皿、バッジ、スカーフ、記念メダル、である。
売れるかどうかまでは流石に…数は減らした。
後は自己責任で持ち込んだという、竜具である。
実際には販売宣伝が必要無かった位なのだが、逆に言えばよく揃えてくれたというぐらいには数はある。
市場で売り切れてる商品のプレミア版である、協賛費用分高くしたのだが即時完売しそうである。
そして、胴着、とTシャツにロゴを刷っての販売。
特別品として漢字で”竜王”と書かれた物があって注目を集めた。
さらに、ムーサの趣味でマーガレットに依頼した竜の意匠のキセル。
これらが会場の入り口周辺で販売されている。
そして慶司がもう一つ提案したのは公式賭博である。
試合毎の賭けと優勝者を予想、さらに優勝から3位までを予想する物である。
不正防止策として魔術ギルドに技術提供をして籤の作成を依頼、一口
10リュートから1000までの金属片の籤を作って魔術付与、刻印で賭けの対象を明記しておく。
ハズレの場合も籤の値段の1割で回収する仕組みだ。
これらは出場する選手でもあるので全てを冒険者ギルドと商人ギルド、魔術ギルドに任せた。
アドニスに頼んだ屋台も好調に売れ行きが伸びていると報告が来ている。
串焼き、焼きそば、サンドイッチ、クレープ系の料理デザートを販売してもらっている。
屋台なので食べやすい物を準備したのだが忙しすぎると苦情を言われた。
こうして大会の準備も整い、開会式と予選の抽選会が行われることになった。
まず開会式である、参加選手は全員がスタジアムに入れられた。
観客も満員である。
入場券も場所によって値段が違うのだが全て売り切れた。
最前列の特別席SSS級から最上段の一般席C級まで値段を買えて販売。
正直一席が5000リュートはどうなのと思ったが売れた…
既に裏で取引されたり、贈り物として使われたりとしてる模様だ
そして笑えたのが会場の四方に設置されていた台座なのだ。
最初は篝火でも焚くのかと思っていた。
それが開会式の時間に竜が降り立ったのだ。
さすが竜族の庇護の元に暮らしてるだけあってパニックにはならなかったが、会場にいた戦士までもが驚いた。
そしてグラディスさんによる開会の宣言がされた。
「この地に集いし強者共よ、最強の者を決めるこの大会、こうして竜族が見守ろう、そして竜族がその栄誉を称えるものである、これより竜王格闘杯を開催する」
「「「うぉぉぉぉぉ!」」」
物凄い魂を振るわせる叫びが会場に響き渡った。
単純明快な挨拶である。
四方に各種族の代理の竜族が鎮座し会場での試合を見守る。
これまでにこのような戦いの場はなく、竜と戦う事が許される認定試験でさえ、他の竜族が見届けたりはしないのである。
ちなみに、マリシェルが拗ねていると聞いたのは余談である。
どうせ慶司さんが勝つんです、試合結果は判ってるからいいんですと呟いていたらしい。
そして抽選が始まった。
人間化している竜族の女性たちが箱を持って会場を巡る。
少しこの抽選には細工があって抽選の箱には魔術が付与されている。
128種類の玉が入っているのだが竜族の独断と偏見によって割り振りがなされるという仕組みがある。
実力者が予選で潰しあわない配慮だそうだ。
しかし、慶司もグラディスも参加人数を見誤っていた。
当初は1000人も集まればいいだろうと考えていたのだ。
それが3000人規模だ。玉の数を急いで増やしていた。
そして、当初なかった予選のみのルールを発表する。
予選では、場外に逃げたら失格とするルールを設けた。
そして一次予選を会場を4つに仕切ってまず128名に搾りこむ。
試合形式は生き残りをかけた乱戦である。
一度に30人近くが試合場に上がって乱戦を勝ち抜く。
さらに二次予選として場外判定ありで16人まで絞り込む事になった。
これは次回に向けての課題である。
地方での予選を行う必要があると判断された。
何が問題になったのか、それは分けられた組にそれなりの実力者が居ればいいのだが、いない組での試合状況が泥沼になる事である。ある程度観客からの笑いもとれるので構わないのだが…
そして慶司の出番がやってくる、同時に闘技場に上がったのは29人である。
場外に出られないルールなので自然と中央へと人が集まる。
これまでの予選でも大方の試合が中央での殴りあいである。
だが慶司は場外の一線よりも1メルあたりで佇んでいた。
開始の合図と共に中央で殴りあいを始めた選手達だったが、端の方で此方をみている慶司に気がつく。
4人が気がつき場外へと押し出すために走ってきた。
慶司は足捌きでこれを左右に避けながら足をかけて転ばせ、勢いを後押しして場外へ送り、腕を掴んで相手だけを場外に投げ飛ばして、最後の一人は蹴り飛ばされていた。
この時点で残ってる選手は12人、殴り合って倒したり、組み合ったまま場外へと出てしまったりしている。
そして佇み與猶を持っている慶司が危険だと全員が判断した。
12人の選手は打ち合わせも無く、自然に慶司へと走り出す。
掛け声を上げながら一斉に慶司めがけて殺到してくるのを慶司も止まって対処はしない、先程よりはさらに5ネル中ほどへと進みながら横へ横へと移動していく。
そこからの慶司は独楽のようだった。
これでルージュぐらいの相手でもいればまた方法も変わったのだろうが、普通の冒険者相手である。
突っかかってくる相手を壁にしつつ避け続ける、しかも避けては外に放り出すのである。
体格の大きい選手が吹き飛ばそうと体当たりしようとすればその勢いのまま場外へ吹き飛ばされ。
体を掴もうと近づく選手には誘導したかのように走りこむ選手がぶつかる。
そこに肘を鳩尾にいれられたりしてダウンしていくのである。
誘いこまれていると判断した冒険者は蹴りや突きを繰り出すのだが互いに敵同士が連携などしていない。
蹴りを放つと他の相手の裏へと廻られてその選手を殴ってしまう、しかも体制をくずした所を蹴り出されて場外である。
結果、慶司は一撃も貰わずに全員を場外へと追い出して一次予選を突破した。
次の2次予選は次の日に行われる為、手続きを行った慶司は会場を後にする。
外ではエルとエイミーが嬉しそうに待っていた。
恐ろしい事にエルはお小遣いとして持っていた金貨を全額、エイミーも手持ちのお金を全額慶司に賭けていた。
流石にそれだけの事をすれば掛け率は下がったようだが、それでも10000リュート単位で儲けたそうだ…
「そんなに賭けてたの」
「我の主様が負けるはずなかろう」
「だって慶司に賭けるのは当たり前にゃ」
「本選は何があるか判らないから、危険な事は辞めてね」
「フフフ、我が賭けるのは主様のみじゃ、他の試合は賭けぬ」
「私もだにゃ、勝つ勝負しかしないにゃ」
いまいち伝わってないようである。身体強化の魔法が無いので、そこまで楽観視はしてない慶司なのだ。
だがエルもエイミーも慶司の勝利は確定事項になっている。
いよいよ負けられない戦いになってきてしまっている。
予選を待つ間に次に戦う選手はみているので今のところは安心してはいるのだが…
2次予選をあと3試合すれば本選である、明日からは試合会場で他の選手を見なければと気を引き締めた。
明日からの試合も考えて大会決定から続けてきている訓練は行わない事にして瞑想のみで寝床へ向かう。
【竜撃ノ拾八識無我】を毎晩繰り返し過負荷を掛けるためシルフィに風圧をかけてもらいトレーニングをしてきたのである。
人間の思考速度は訓練する事で高める事が出来る。
思考速度の訓練とともにそれが認識速度の訓練にも繋がるのである。
【竜撃八識無我】は竜族魔法で強制的にこの状態の極地を再現するものなのだ。
今現在の慶司ならば魔法を使用しなくても5割ほどの速度ではあるが【竜撃八識無我】の状態にもっていける。
簡単にいえば車を一般道で高速道路の感覚でもって乗りこなすのである。
速読もこの状態であれば楽にできる。
この速読の状態を自らの意識を読むことに使う。
さらには意識を同時に二つ三つと増やして並列処理していく。
この訓練を常に続け、かつ肉体をその思考速度に反応できるように訓練していた。
過負荷の掛かり方が尋常ではない為に、肉体の訓練は休んだのだ。
しかし意識の並列化、思考速度の上昇は常に発動可能な状態である。
慶司は自分の訓練結果に満足をして眠りへと落ちていった。
翌日からの2次予選は3日間で行われる事になっている。
初日、4箇所での16試合。
二日目、2箇所で16試合。
三日目、1箇所で16試合。
となっていて、ここまでは場外失格ルールでの試合となる。
慶司の相手は7ネルはあろうかという巨漢だった。
試合の掛け率も慶司1.7:相手1.5と相手の方が上回っている。
確かに昨日の結果を見る限りは圧倒した戦いを見せていた。
3人纏めて吹っ飛ばすといった戦いをしていたので人気もでたようだ。
審判の合図がなされ試合が始まる。
「はじめっ」
「ッフッフッフ、小僧、このドラカン様が相手だ降参しても恥ではないぞぉ、ほれ降参しろ」
「筋肉だけのお化けかと思ったら喋れるんだな」
「なっ、このガキが、打っ飛ばしてくれるわ、肉弾衝撃」
怒らせるのも一つの手だと気がつかないのは如何なものか…
しかもマッスルアタックってショルダータックルだし。
この人は対戦相手の戦い方は見ないで帰ったタイプだな。
慶司は腰を少し落としぎみにしながら、右へとゆるく動いたあとに急速に左へ回避する。
右肩から突撃しようとしたドラカンは左に動く目標へより肩を入れ込む形で突っ込もうとし、突然右に動いた相手にバランスの悪い姿勢で対峙することになった。
そもそも、場外失格のルールがあるとしても相手を吹き飛ばせば勝ちなど単純過ぎる考え方である。
だが、そう思ってるから突っ込んだのだが、実際は、慶司の発言についつい怒りのまま攻撃させられたというのが真相だ。
よし、ぶち当ててやったぞ、と思っただろう瞬間にドラカンは宙をまっていた。
慶司は当たる寸前で左手を肩に当てて自ら倒れこみつつ相手の力を上に逸らしながら自らの倒れる力と体を後方へ倒す力を相手の腹に当てた足から伝えて巴投げを決めた。
あまりに一瞬だったために何が起こったのか理解できた人は少なかったが2メル以上は吹き飛ばされているのが巨体のドラカンで闘技場に残っているのが慶司であるのを確認すると歓声が上がった。
「勝者、ケイジ・ワタラセ」
宣言を聞いてから一礼をし、次の対戦相手を観察する事にした。
次の選手を決める試合は隣で行われていて、どちらの体格も慶司と変わらないぐらいである。
双方とも打撃中心の選手で豪快な拳の応酬である。
見ていてこちらが痛くなるといった試合である。
若干虎紋族の男性が有利に思える。
「師匠、応援に参りました」
「師匠、我輩も応援にきましたぁ」
なかなか応援熱心な人達もいるなと思う、どの試合を応援してるんだろう。
この相手と戦うなら、組討、こっちの人なら手間取るか…
ふむ、レスリングのように関節を決める人もいるんだな。
お、この女性はルージュみたいな動きだな、あの蹴りは、うん沈むな。
などと感心して見回す。
なんとなくだがこの8人が勝ち抜けるだろうと思う人は検討がつく。
どこまで自分の技が通用するのか楽しみでもある。
だが賭け続けられるのがちょっと怖いとも思う。
特に締め技を使う男性やルージュのように体の動きが柔らかな女性の蹴り。
あれを受けたら不老不死の肉体といえど意識を刈り取られる。
骨が折れることもないだろうし、実際折れてもすぐに直る出鱈目な体だけど、意識だけはまだわからないけどもまあ、そうなれば負けである。
この世界には武術の流派は存在しないようだが一子相伝のように親が子を鍛えたり、仲間で鍛えあったりはするようだ。
ルージュのような動きの女性は恐らく赤竜の牙の団長だろうし、レスリングの動きをしてるのは白竜騎士団の団長ではないだろうか…
というか…あのレスリングっぽい動きの人の胴着…まさか自前か、名前が書いてあるし一人だけ白色だし、間違いなく白竜騎士団の人でしょ。
さわやかに髪を掻き上げてるけど、黄色い声援うけてるけど…
なんだろうこの沸々と湧き上がる不快感は…
まあ真面目な話が他の6人も何処かで訓練しているのだろう、何かしらの訓練を重ねている動きだ。
気をつけねば危険だ。
その日の予選が終わって会場を出ると4人ま待ち受けていた。
エルとエイミーにカミュとホメロウまで来ていた。
「「師匠、お疲れ様です」」
ってあの声、この二人だったのか。
「先に奥方様と姉御へ挨拶をしておりました」
「流石師匠でした、あの巨体を一息で投げてしまうとは」
「ッフッフッフじゃろう、しかし久しいな二人とも」
「本当に良く来たね」
「はい、こちらで両親や師匠が居る事をしったメルクさんの計らいで来る事ができました」
「我輩も同じです、先に故郷の両親へと挨拶に行きまして」
「そうか、カミュのお父さんとは会ったよ、ホメロウはそれらしき人にはあった気がするんだけど」
「我が父にお会いになったのですか、アワワワワ」
「大丈夫変な話はしてないし、褒めていたよ」
「そ、そうですか、それは良かった」
「我の父も慶司殿にお会いしたと言ってましたぞ」
「あれ、じゃあやっぱりホメロさんって」
「はい我が父です」
「ってことはアンジェリカさんとルージュさんは従姉妹か」
「おお、姉上様達を御存知でしたか」
「色々あってね」
「そうですか、今回二人とも大会に出てないと聞き、さらにルージュ姉さまにいたっては国外へと遠征中と聞きましたがやはり師匠の絡みだったのですね」
「うん、ルージュさんには手合わせの条件でお願いしたんだ」
「さすがですね、言う事を聞かないルージュお姉さまを従わせた、と言うことは師匠が勝ったと言うことですね」
「ルージュさんて、やっぱりそういう扱いか」
「はい、小さな時にはそれはもう………」
「大丈夫だと思うけどな、普通に護衛任務引き受けてくれたし」
「ハハハ、それは師匠だからですよハハ、アハハ」
「相当なトラウマがあるようじゃの」
「表情と言葉が一致してないにゃ」
「せっかく再開したんだ、戻って学校を案内するよ」
「おお、興味があったのです」
「行きます」
「じゃあ適当にアドニスさんの料理でも買って帰ろう」
カミュとホメロウを連れて慶司達は学校にある慶司の部屋へと向かった。
エルとエイミーにウラヌス達の世話を任せて、慶司は流石に足りないだろうと料理を始めた。
簡単で手早く出来る料理ということでホロホロ鳥の他人丼とも言えるのか親子丼とも言える一品を用意した。
夕食をともにとりながら話をすると、あのあとも2人で行動し、いまではもう少しで鋼の中位から高位のレベルになるとの事だった、討伐の任務だけはあまり受けてないらしく鋼の中位にはまだ時間が必要なようだった。
一度どれ位上達したのか見て欲しいと頼まれ、食後に軽く見ることになったが、二人とも剣筋が安定してきている、武器も変えて扱いやすいサイズにしていた。
「師匠、今度は格闘方法を教えて下さい」
「今日のような業はどの様にすればよいのでしょうか」
「格闘を教えるのはうーん時間が足りないけど、俺のは我流だからなぁ、経験で盗んで覚えたってのが正解であとは独自に考えたんだよ。基礎の形と理論的なものは伝えるから、組み手を繰り返して覚えてもらうしかないけど、しかも人が使えるかどうか教えた事がないからわからないな」
「「それでも構いませんので是非」」
「それじゃあ、まず基本、攻撃と防御があるんだけど、まず重要なのは防御。
防御と同時に攻撃をする、防御する事によって攻撃に入るという事。
ゆっくりとやっていくからね、これをだんだんと早くしていく。
そして相手が人間である事を考えた攻防ならまず人間を知る事。
それと力がどこにどうあるかを見極める事。
たとえばこう、殴り掛かる相手がいるとする。
そうしたら、こっちの踏み込んだあしから膝、右肩から肘、手首と力が伝わってくる、そしてその力には方向がある、この力の流れを真正面から受け止めると此方も痛いわけで、これを受け流す。
受け流すには相手の力の方向や力を込めてくる瞬間を見極めるしかない。
これは観察すればわかるようになる。
達人でもない限り右の拳を振るおうとすれば目や呼吸、肩の筋肉なんかが打ちますよと合図を出すんだ。
そして打ち出してくる拳を躱、もしくは逸らすんだけど、ここが攻撃に繋がるポイントになる。
この動きをなんども反復して体になじませていく。
これが相手が蹴りだったら、掴んできたら、フェイントだったらと多用に渡って繰り返す。
それに加えて理論を覚えて無い型にも適応するわけだ。
例えば俺の体重は20セト無いわけだけど、これを全て相手の右腕にかけたらどうなるか。
今日の対戦相手の人ならこうぶら下がっても堪えるかもしれない。
そうしたら堪えるためにそれだけの力を相手の腕や体はどこかに力を発生させてる事になる。
その力を逆に利用してやると一瞬で腕を極めることが出来る。」
「連続で攻撃してくる相手にはどう対処するんですか」
「相手の体制を崩す瞬間がくるまでは捌く、捌くと相手の体制は崩れやすくなってくる、そこで体を入れると攻撃が出来る範囲から逃れる事ができる。
まずはつまらないとは思うけど受身の練習からかな、投げられた時、攻撃をかわすとき、すばやく起き上がって臨戦態勢を取れるようにしておくこと、ルージュさんなんて投げたら空宙で体を捻ってきたけど、まあ例外だろうと思いたい。でもそれができるだけで脅威になる」
それから基礎になる動きをホメロウとカミュに伝えられるだけ伝える。
そして関節の極め方、重心のとりかた、歩方、攻撃から入る方法以外をできるだけ伝えてみた。
あとは日々努力するしか無いと思う。
ある程度身についたら攻撃方法を教えても虎紋族と犬狼族の二人ならその内【流転】も【流水】も下手したら【八識無我】まで体得するかもしれない。
雨を数えるとかそのあたりからか…
基礎が動体視力の強さも必要だからな。
どうせやるなら徹底的に伝えるか…
基礎運動の練習で倒れこんだ二人をみつつ慶司は呟いた。




