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46 また簀巻きに戻る

 俺はまた簀巻きにされている。

 この城に初めて来た時に戻った。

 服を着ているところが違うけど、今度は目隠しされてる。


 人生の半分くらい一気に駆け抜けてしまった気がしたとは言え、まさかの終焉を迎えようとしてる俺。やっぱり俺は運が悪い。アーネスは女神じゃなかった……。


『ガーグル、サイを捕らえよ!! 』


 マドリアス王子、俺に何の恨みが? アーネスがブラコンなのに加え、マドリアス王子がシスコンだと言う事にどうして考えが及ばなかったんだろう。


 俺はアーネスに不敬を働いた罪で裁かれるのか……人生短かったなぁ……


 キスしたの俺からじゃないのに!!


 しかもアーネスは、俺が羽交い締めにされて目隠しされて簀巻きにされる俺のことをちっとも助けてくれなかった。


 アーネス、やっぱり俺のこと嫌いだったんだ。サイホーンの末裔、魔剣の造り手、変身をする幻影魔法の使い手……お兄さまを救うために俺が必要だった。それだけだったんだ。


 ——もう用済みか。


 俺が去ろうとした時に寂しそうな顔に見えたとか、ブローチを付けるとき嬉しそうな顔だったとか……ロマンチックな思い違いした俺は俺を殴りたい!! でも、今、簀巻き。


 泣いちゃおうかな、目隠しした布があるから拭かなくていいし(腫れるぞ)、いや鼻水まで出たら手に負えない……


 と、俺はそのまま眠っちゃう事にした。

 幸い、堅い床じゃなくて、しっかり厚手のマットの上に寝かされてるみたいだし…………

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