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Mousse chocolat framboise 〜 おじさんのお話 〜  作者: カフェと吟遊詩人
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フラれる準備

見て頂いてる方


投稿が凄い遅くて申し訳有りません

いつもと反対方向の電車に乗ってみたが


2人共にどこに行って良いか解らず


一駅先で降りていつもの方向の電車に乗った


「で、どこに行ったら良いんだろうね。一つ間違ったら会社の人に会っちゃうよ」


「そうですね。サボったのがバレますし、、、サボって私と会っているのが沙都美さんにバレます」


「、、、、そうだね」


「意外と冷静ですね」


「まあ、、、そうかな」


「そうですか、、、まあ、詳しくは今度聞きます」


「聞かれても何も出ないよ」


そう言いながら亜紗美に笑顔を返した




何となく乗り継いだ電車は終点駅に着いた


途中で空いた席に座らせて貰ったおじさんは


いつの間にか寝ていたらしく


目の前に立っている亜紗美に起こされる


「降りますよ勇輝さん」


時計を見ると9時を過ぎている


「ヤバイ、電話しなきゃ」


「そうですね、私は先輩に一応伝えているので後で一応電話しますが、勇輝さんは急いでした方がいいですね」


「取り敢えずホームから出て静かなところに行かないと、、、

ここじゃ外だって丸わかりだから」




駅から慌てて出た2人は静かな場所を探した


そこで慌てて勇輝は会社に電話をした


調子が悪くて途中駅で降りて休んでいた事になった


勿論、会社の人達が信じているとはあまり思っては居ないが


亜紗美と一緒にいるとは誰も思わないだろう


やや落ち着いて来て状況を把握すると


今いる場所は横浜中華街駅だった


「まさかこんな遠くまで来るなんて」


「横浜、良いですね。デートみたいです」


「何を言ってるんだか。どこか行きたい場所でもあるの?」


「私、大桟橋に行ってみたいです」


「あそこは綺麗で良いよね。。。何も無いけど」


そう言って2人はゆっくりと歩き出した





大桟橋で風に吹かれながら芝生の上を2人で歩いている


亜紗美はとくに何か聞いてくる訳でも無く


会社の同僚の他愛のない話や


友達との事を優しく楽しく話しかけてくる


ベンチに腰を掛けて空を見ると薄く青い見ると


眩しいが少し心が落ち着く気がした


「港って良いな。海と空の広さを感じで、心がリラックスする」


「そうですねぇ。とくに仕事をサボってのお散歩ですから」


「、、、、、それを言われちゃうと」


その時、勇輝のスマホのバイブが音を立てた


画面を覗き込むと沙都美からだった


「出ないんですか?」

 

「うん。今は出たくないや」


「そうですか、、、じゃあ朝ごはん食べに行きますか」


「そうだね。何を食べようかなぁ」


「モトヤのパンケーキ、、、あ、閉店しちゃってますね」


赤レンガ倉庫をウロウロして


しばらくしてクアアイナのハンバーガーを食べる事にした


「ハンバーガーはよく食べるんですか?なんかあんまり似合わないですけど」


「ちょっとお高い意識高い系のハンバーガーが好きなんだ。肉ニクしくて好きなんだよね」


「お肉好きなんですか?私も焼肉好きです」


「女性は焼肉好きだよなぁ」


思わず勇輝の顔に笑みが漏れる




お腹が満たされて眠くなってきた


日差しもちょうど良く


停車場に腰を落として


しばらく2人は無言で風に包まれていた


緑の間を無邪気に子供達が走り回る様子を見ながら


ふと呟いた


「ちょっと話を聞いてみるかい?」


「はい」


亜紗美は迷いを一切感じないタイミングで返事をしたが


視線は勇輝の方で無く


子供達の遊ぶ姿を見ていた


亜紗美なりの気遣いのつもりだった


「あのさぁ、人に話すのは初めてかな、、、いや、秋寛は知ってるなぁ。。。あのさ、大学を卒業するかしない頃にさぁー、、、」


勢い良く勇輝の方を見た


『えっ?沙都美さんの話じゃ無いの』


亜紗美は全力で心の中で思ったが


頑張って口から出ない様に抑えた


「どうした?やっぱりそんな昔話聞きたく無いかな」


「そ、そんな事ないです」


「おじさんはね、結婚したい位に大好きな人がいたんだ」

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