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-26- 財産

 財産を残す価値について考えてみたいと思います。当然、考えなくてもいい訳ですが…。^^

 黒田は恵まれた家系に生まれ、何一つ不自由なく、とあるホールディングスの御曹子として育てられた。そして、何一つ不自由することなく外国の大学を卒業し、自社のホールディングスのエリート重役として勤務した。次第に自分の働いた給料と家の財産は、莫大なものとなっていった。そんな黒田にも、やがて老いが迫ってきた。黒田はふと、考えた。

『財産を残す価値はあるのか?』

 家族にも恵まれていた黒田には妻と数人の子供がいた。

『遺言を書いておかんと相続争いなるかも知れん。いや、恐らくなるだろう…』

 死んで、あの世とやらに金を持っていけないことは黒田にも十分、分かっていた。そう思った次の日から黒田の貯蓄はストップし、好きなものを買い、好きなものを食べ、好きなだけ旅をする生活が始まった。会社は息子に委ね、楽隠居の身となったのである。

 財産を残しても、必ずしも好結果を得られない…と考えれば、財産に価値がある? とは言えない訳ですね。ということで、困らないほど財産がある方は人生を楽しみましょう。^^


                   完

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