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鍛冶改造と装備の下準備

「現在、先程仰られた鍛冶セットを用意しておりますので、その間にこちらを」


と言って俺を地下室に案内してくれた。


「地下室には主に魔物の素材や鉱石を扱っている店です。先程の貴方の話を聞いた限りではこちらの方がいいかと思いまして案内させていただきました」


と言う通りにその地下室は目立たない場所に階段があり、一階の店から見ただけじゃ絶対に気が付かないような場所にあった。 

 地下室み案外柔らかな明かりに包まれているが、そこに陳列されているものが一言で言えば野蛮なという感想がある。

 籠に入った牙、何かの毛皮に、横倒しになっている骨に頭がい骨、樽に入ったスライムのような粘液かなり異世界だ。というかもう異界じゃねぇか!さっきの上の時とは大違いだ。上は食品に家具が置かれてあるかわいい上品な品ぞろえに雰囲気だったのに、不気味さすら感じる。


「ではお好きなように見て回ってください。こちらが籠とカートです。では申し訳ございませんが私はこれから仕事がございますので、ここの案内はこの者がいたしますので」


といってツー・ハンさんは若い使用人服を着た男性に後を託して部屋から去っていった。


「では何か気になるものがあれば仰ってください」


と言ってカートに乗った籠を引いて持って来た。


「こちらに収まるもので、入れる前に私に見せてくださいね」


というのでカートを受け取って通路を歩いて行った。


 ふむ。商品の名前は確かに書いてあるから大体わかるな。オーガの皮にマジックスケルトンの骨。ウルフの牙に爪、なるほどなるほど。こっちは鉱石類かー。

 うーん他の物はっと。えーっとあれ?この茶色の袋みたいなものはー。セーブスクワルの頬袋?何それ?


「これって何?」


早速聞いてみるといやな表情一つせずというか無表情で。


「そちらはセーブスクワルという魔物の素材で見た目より大量に入るので、アイテムバッグを買えない冒険者たちにとってかなり重宝します」


どの位の容量があるのかは知らないが、これは使えそうだから数ポケット分手に持ち籠の中に入れる。


「じゃあこれを五枚ほど貰います」


と言うと何も言わなかったのでいいと判断してそのまま次に行く。

 こっちは魔物の持つ武器?どういう事?あ、そう言う事か。リビングアーマーの鎧片に、刃片?解呪済み。ほうほう。そんでこっちは石材かーストーンゴーレムの石、クレイゴーレムの粘土。うん!これは使えそうだ!と小玉スイカサイズを容器に詰め込んで籠の中に入れた。

 あとはーっと。うーんあれ?ここから先のコーナーは属性素材?何それ。


「あのー属性素材って何ですか?」


「属性素材はその名の通りの素材でその魔物固有の属性が込められています。武器に使い、魔力を流せば武器にその属性を持ち、魔道具に使えば効率を上げることができます」


へ―そんなものがあるのか。あ、これ使えるんじゃない?へぇーフラムポーキュパインの炎腺?熱そうあれ?そうでもない。念のため一束だけっと。


 うーん結構カゴが空いているなぁ。他にまだ何かないかな?個人的には虫メガネとかも欲しいんだけど。まぁそれは後で買えばいいか。お?この毛皮は?使える気がするな。これも欲しい。ハイドジャガーの毛皮に、もうちょっとしか入らないな。最後にハンマーマッスルの拳粉を入れてっと。これで丁度埋まったな。


「じゃあこれをお願いします。結構在庫のあるものを選んだと思うんですが、どうですか?」


と言うと使用人の男性は広めの台に広げて商品を見て、メモをしてから大丈夫ですと許可を出してくれた。 そして次に案内されたのは店の裏手にある人気がない倉庫だった。そこに待っていたのはツー・ハン氏と職人らしき人たちだった。


「お待ちしておりました、こちらに準備を整えています。一応使えるかわかりませんが道具なども用意させていただきました」


と言って手を向けた先には炉と金床、あの回転する砥石に水を溜める様の桶、それに皮を加工する設備などなど、一通り揃っているように見受けられた。



「今回のことは彼らにも刺激になるかと思い連れてきました。口出しはさせないので是非ともご一緒させていただけませんか」


物凄い謙虚だけどそんなにかしこまる必要はないしなあ。


「いいぞ。それより早速始めてもいいか?早速手順が見えて来たから始めたい」


とカートを押しながらそう言うとその場から離れてくれた。じゃあ早速始めよう!

 まずは設備をざっと見る。最初に道具から始めるか?いやここは炉からにしよう!炉の中は石を組んで粘土で固め、熱を籠りやすい構造になっている。俺はマルチナイフで石を削り、上のドームの部分を外す。

 石の隙間をさらに深く掘り、そこに粘土と共にフラムボーキュバインの炎腺にクレイゴーレムの粘土を混ぜ込んだものを練ってから溝の中に流し込む。

 そして一段目に外した石を組んで先程の混合粘土を練り込んで接着剤代わりに使う。そして二段目からはストーンゴーレムの石を織り交ぜて組む。

 そして組み終わったので中で石炭を借りて火を焚くと、どんどん熱が上がっていき、炉の中が真っ赤に染まり、今度は色が白くなっているように見えた。


「「おおおおーすげぇ」」


と職人連中が全員感嘆の声を漏らす。これは使いやすそうか?俺がまじまじと炉を見たのはあの砦だけだしなぁ。


「ほう。これは」


と顎を撫でながらツー・ハンさんも唸っている。

 そして次にハンマーをリメイクすることにした。ハンマーを握ってから持ち手の部分を外して身の部分を型に置いてから炉の中に入れる。

 しばらく待つと真っ赤になり溶け出したハンマーの頭の部分にハンマーマッスルの拳粉を混ぜ込み、追加で余ったストーンゴーレムの石の欠片を同時に融かす。

 そして原型をとどめなくなったときに引き出して少し冷ましてから鋳造してブロックにしてから型を外して、水で冷やす。その後で火ばさみを使って炉に入れて真っ赤に熱した後で取り出して、ペグを打ち込むハンマーを使って鍛造する。

 柔らかくなった後で先程外した棒を差し込んで一気に冷やした。よし!出来た!

 とりあえずハンマーと火ばさみは出来上がった。あとは今のところ我慢してまた別の機会に改造する。これで言ったん終りにしよっと。あとはソーイングセットさえあればいいな。


「ツー・ハンさん。後で買い物させてもらえませんか?ちょっと欲しいものがあるので」


と炉が自然に冷める時間を待つ間、炉に行きたくてうずうずしている職人と共にそう提案すると、


「それはもしかしてそちらの毛皮の加工に必要だからですか?」


「ああ、そうだ。安心しろ、金ならある程度ある。寧ろ安いもので構わない。ちょっと賠償金りんじしゅうにゅうがあったからな」


と言うと、我慢できなくなっているような職人たちを何とか抑えているから。


「それは構いませんが、ではその間そちらの鍛冶設備を見せて頂いてもよろしいでしょうか?」


まぁ触らなければ別にかまわないけど。


「それは構わないが」


と言い切る前に我先にとダッシュし始めた職人たち。熱くないのかな?

 そんな職人たちを無視して先程案内してくれた人に頼んで売り場に案内してもらった。目当てはルーペと

裁縫道具だ。勿論革用の。


「こちらが道具売り場となっております」


と案内されたのは建物の三階だった。その間に見たのだが、この店は一階が食品売り場、主にキャンディーやクッキーなどの嗜好品が主だ。そして二階には薬品売り場で、俺も治療でお世話になったポーションなどが置かれている。かなり清潔だ。そして三階には職人道具として均一等級の一メートルほどの刀身の剣がずらっと並んでいたり、本当に間に合わせのノコギリなどが置かれている。

 そこを歩いて行くとおや?丁度いいものがあった!と歩いて行った先には箱の中に詰め込めるタイプで自分だけの裁縫道具が造れるみたいだ。

 値段もそれほど高くなく、えっと俺の現金は金貨が五枚に、銀貨が二百枚、銅貨が130枚、半月銅貨が57枚だからっと70万1357バーチっと。

 えっと初めにちょっと小さめの箱を選ぶ。次に針を選ぼう。革用の待ち針を数本かなり太い。そして縫い針を三本、布用の針を待ち針含めて七本、そして糸切狭を買う、裁ちばさみも、それであとは縫い糸かなり強靭な糸だ。ここは妥協しない。ミスリルカイコの糸を買う。これで合計4万七千バーチっと。

 それであとはおや?これだ!只のルーペだな。これいくらだ?ふむふむ。4千バーチか。ちょっと高いけど買うか。と俺はちょっと変な形状のルーペを買って戻ると、早速俺の改造した鍛冶道具を使おうとしている人がいた。


「何してるんですか?」


と自然と腰に着けていた弱牙強咬に手を賭けながらそう言った。


「「「「あ、」」」」


という沈黙が辺りを包んだ。人って腹が立つと敬語になるんだな。

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