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特訓

「ただ、その6人ってのがまた問題でな。」


レオナルドが言う。


「その6人はSクラスでもトップクラスの強さを持っているだけじゃなく、そう簡単には戦おうとしないらしい。」


まさに能ある鷹は爪を隠すという奴か。


「戦おうとしないのなら決闘もできないのか。それだと記憶検索をするのは難しいか…」


俺はうつむき、別の方法を考えようとする。


「それならいい機会があるでごわすよ。」


その時、ブライオスが話しかけて来た。


「ん?いい機会?」


ブライオスに聞き返す。


「”異能大会”がもうじき開催されるでごわす。」


そういえば教師がかなり前の説明会で言っていたな。この学校は年齢に関係なくクラス分けされるため1学年しかない。そのため実質Sクラス全41人での戦いとなる。


「その6人は全員大会に出場するでごわす。」


なるほど。トップクラスということはその6人は恐らく勝ち抜いてくる。その大会で俺も勝ち抜けば、運が良ければ全員に当たることもできるだろう。


「その異能大会はいつ開催されるんだ?」


ブライオスに聞く。


「今から大体1ヶ月後の9月でごわす!」


「9月か。それじゃあその異能大会までにいっぱい実力をつけるとするか!」


そう言うと、ブライオスが言う。


「ぜひ拙者も鍛錬を共にさせて欲しいでござる!」


「人がいた方が力もつきやすいから大歓迎だぞ。」


そう言うとレオナルドも言う。


「じゃあ俺も!!」


すると、葵達も続けて言う。


「私も一緒に鍛錬する!!」


「私もどうしてもって言うなら混ざってあげてもいいんですのよ。」


「俺も混ぜてくれ!!」


「もちろん!」


結局みんなですることとなった。やはりみんな強くなりたいという気持ちはあるようだ。


「あの…少し静かにしてもらっていいですかね…」


あ。そういえばここはオカルト研究部だった。完全に忘れていた。






俺たちはオカルト研究部を出たのち、模擬戦が行われるフィールドへと移動した。ここはいくらものを壊そうと神の力で自然と回復する。その中でもこの草原地帯が一番特訓に適しているだろう。


「よし!じゃあ始めるか!とは言ってもどうするか。」


俺が鍛錬の方法に悩んでいると、レオナルドとブライオスが言う。


「そういえば水原はどんくらい強いんだ?」


「拙者も気になるでごわす。拙者たちは水原氏の出た模擬戦、見れなかったでごわす。」


じゃあやることを考えながらこの二人と決闘でもするか。


「じゃあ水原が俺たち全員をまとめて相手にすればいいんじゃないか?」


濱口が言う。実力を示すには確かにそれが一番いいな。


「じゃあそうするか。」


「私はそれでいいけれど貴方それで本当にいいの?」


シャロルが問う。


「別にいいけど。」


そう返すと、シャロルが言う。


「今度は勝たせてもらうわよ!!」


どうやらシャロルは5人でかかれば俺を倒せると思っているようだが、俺はもちろん負ける気などない。


俺たちは全員決闘を承諾し、戦闘を開始した。


「<雷光(サンダーフラッシュ)>!!」


戦闘が始まった瞬間、レオナルドが仕掛ける。


「<風力盾(エアロシールド)>」


空気を圧縮し、常に流動させることにより攻撃を防ぐ。


「<衝撃(ショック)>」


レオナルドが気絶する。


「<(ファイア)(ランス)>!!」


シャロルが盾を貫こうと攻撃をしてくる。もしかするとシャロルはあの技が飛び道具には効かないと思っているのだろうか。


「<反射(リフレクト)>」


シャロルの槍を風力盾に当たる前に弾く。


「そんな飛び道具、余裕で弾けるぞ。<衝撃(ショック)>。」


シャロルが気絶する。


「<強打(メガパンチ)>!!」


ブライオスが風邪の盾を貫き、俺の眼前に迫る。しかし。


「<反射(リフレクト)>」


ブライオスが弾き飛ばされる。


「<衝撃(ショック)>」


ブライオスが気絶する。


「お前反射とか強すぎだろ!?!?」


濱口が言う。


「確かに強いが単純な飛び道具や攻撃が防げるだけだ。」


「じゃあこれはどうだ!!<溶けた石>!!!」


濱口は溶けてドロドロになった石を投げてくる。


「<反射(リフレクト)>」


溶けた石が弾かれ、地面に落ちる。温度が変わろうとただの石だ。


「<衝撃(ショック)>」


濱口が気絶する。


「最後は葵か…」


そう言いながら振り向いた途端、俺は何かを直感で感じ、左に<加速(アクセル)>で回避する。


すると、俺が元いた場所に長方形の歪みができたかと思うと、俺の頰から血が垂れていた。


「やっぱり、これは反射できないんだね。」


そう口にしたのはこの攻撃をした張本人、葵だった。


「<次元切断(ディメンションカット)>!」


「<加速(アクセル)>!!」


俺は上下左右無造作に動くが、俺の元いた場所の空間が正確に切り刻まれてゆく。


「私だって今まで毎日鍛えてきたんだから!!」


葵が言う。だが毎日鍛錬を積んで来たのは俺も同じだ。


「<再生(プレイバック)>」


俺は立ち止まる。その瞬間、何度も切り刻まれるが、それと同時に俺は再生する。分断された体の組織を念力で修復しているのだ。自らの異能に切られる前の組織の状態を記憶させ、切られた後にその前の状態へと修復している。


「空間を切断できるお前の能力は強いが、切り離されている時間は0秒だ。つまりその瞬間に再生をすることができる。」


「<衝撃(ショック)>」


俺が葵に衝撃波を当てようとする。


「<瞬間移動(テレポート)>!!」


すると葵は俺の背後へと移動していた。


「空間を切るだけじゃなくて、切り取った部分を貼ることだってできるんだから!」


どうやら葵がいる周囲の空間と俺の背後の空間を切り取り、取り替えて貼り付けたらしい。


「<次元分断(ディメンションディバイド)>!」


再び<加速(アクセル)>で回避する。


すると、元いた空間が立方体型に切り取られていた。恐らくマルクの攻撃を防いだのもこれだろう。


「これなら再生できないでしょ?」


「確かにできないな。」


確かに空間ごと消滅しては再生もなにもないだろう。だが空間を立体で切り取るのは体力の消耗が激しいのだろう。俺が避けているとだんだんと空間を切り取るペースが落ちてきた。ここまでくればもう瞬間移動は使えないだろう。


「<衝撃(ショック)>」


葵が気絶した。


決闘が終わると、5人は元どおりになっていた。


「お前めっちゃ強えじゃねえか!!」


「拙者、尊敬するでごわす。」


「あなた前戦った時よりかなり強くなってない?」


「せっかく石溶かしたのに瞬殺されちゃったぜ…」


「あーあ、もしかしたら勝てるかもって思ったんだけどなー。」


レオナルド、ブライオス、シャロル、濱口、葵が言う。


「空色氏勝てそうだったでごわすか!?!?」


「まじかよ!!俺なんて開幕1番に倒されたぞ!!」


「あ、そうだ!」


濱口が何か閃いたように言う。


「みんなで散らばってそれぞれ特訓して、最後にこうやってみんなで戦って実力を披露するってのはどうだ?」


うむ、名案だな。それならお互いで競い合って高めることもできるし、自由な特訓ができる。


「それでいいんじゃないか。」


すると、シャロルが俺に向けて言う。


「ただしあなたは反射と衝撃と重力加速はなしよ!!あれじゃ勝てっこないわ!!」


確かに瞬殺されては披露は無理だな。


「もちろんいいぜ。」


するとレオナルドが元気に言う。


「じゃー、今から1時間、特訓開始だ!!」


「「「「「「おー!」」」」」」


こうして俺たちの放課後特訓の日々が始まった。






特訓が終わり、解散した後に葵を呼び止める。


「ん?どうしたの?かいとくん。」


「念のため女子寮でもシャロルをしっかり見ててくれ。もし何かあったら<会話(チャット)>で伝えてくれ。」


「わかった!しっかり見ておくね!」


「よろしく!じゃあな!」


葵は元気にシャロルの元へ走っていく。これで恐らく寮で敵に襲われても問題ないだろう。






異能大会へのエントリーを済ませ、俺たちは放課後に特訓をする日々を送る。そして、特に目立った事件が起きないまま学校が休みの日曜日がやってきた。俺と俺の部屋のメンバーは朝食堂で食事を済ませ、部屋に戻る。どうやら俺以外の3人はもう食べ終わって部屋に戻っているようだ。


なにやら部屋の中で盛り上がっているようだ。


「おかえりでごわす!水原氏!」


「おかえりだぜ!!」


「おう!!水原!!」


部屋の扉を開けると3人が俺を出迎える。


「なんか盛り上がってたみたいだけどなんの話をしてたんだ?」


ブライオスに問う。


「拙者たちは日本に来てすぐこの学園に入ったでごわすが、この学園から外に出ることは許されてないでごわすよ。」


そういえば異能を知らない一般人も多いためこの学園が極秘機関になっていて、外出が許されていないという話を聞いたことがある。


「でもこの学園には娯楽施設とかもあるから別に休日も困らないし良くないか?」


この学園はかなり広大で、学園の中に売店や娯楽施設などが備えられている。


「拙者は外で行ってみたいところがあるでごわすよ!!」


「俺も行ってみたいところがあるんだ!」


ブライオスにレオナルドが続く。


「「アニメの聖地、秋葉原!!!」」


どうやら二人はアニメが大好きらしい。かなり意外だった。


「日本のアニメは素晴らしいでごわす!ぜひ行ってみたいでごわすよ!」


「こっそり抜け出しちゃおうぜ!!」


「でも外出は正門からしかできないぞ。」


俺が言うと、濱口が言う。


「でもさ、俺たちの食堂にある食料とか他の物資が乗ってるトラックはサイズ的に正門からは入れないと思うぞ。もしかしたら他の入り口があるんじゃないか?」


確かに俺もトラック自体は何台か見たことがあるが、人しか通らないよう設計された正門から出入りするのは難しいだろう。


「でも出入り口、正門以外しか見たことないよ。」


俺が言うと、レオナルドが言う。


「もしかするとトラックが通る時だけ裏口ができるとか…」


普通の人だったらそんなこと有り得ないだろうと流すが、ここは異能学園だ。もしかするとあるのかもしれない。


「ってことはトラックにバレずに乗り込めば外にいけるんじゃないのか?」


濱口が言う。


「そうでごわすな!!!」


「でも俺たちまだ駐車場の位置すらわからない状態だぞ。」


そう言うと、レオナルドが言う。


「それならせっかくの休日だし、今日調べようぜ!!!」


「そうだな!!」


「そうでごわすな!!」


濱口たちも同意する。確かに冒険みたいで面白そうだ。


「そうだな!」


そして俺たちは駐車場を探すこととなった。

5人まとめて瞬殺してしまう主人公。

ブライオスくんとレオナルドくんは無事に秋葉原に行くことができるのでしょうか!?

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