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体力テスト-前編

俺がガイザー先生と決闘した次の朝。俺たちはいつも通り教室に集まっていた。


「みなさんおはようございまーす!!」


いつものようにシリル先生が入ってくる。


「お早う諸君!」


続けてガイザー先生も入ってくる。


「今日はみなさんにお知らせがありまーす!!」


シリル先生が言う。お知らせとはなんだろうか。


「今日は体力テストを行いまーす!!」


体力テストか。やはり異能学園といえど体力テストはあるのだな。異能者としてもやはり異能なしでもある程度の体力は必要だろうからな。


「もちろん異能ありの体力テストですので特に点数とかはつけません!!毎月あるので自分の成長を確認する機会だと思って本気でやってくださいね!」


いや異能ありなのかよ!!


「異能ありって…すごいことになりそうね…」


シャロルが小声で言う。その通りだ。


「俺たちが知ってる平均とかそう言うのはもはや使えないな。」


小声で返す。


「でも異能ありでの体力テストってちょっとわくわくするね!」


葵が言う。確かに自分の限界を知れるというのは面白そうだ。


「俺の能力全然役にたたなさそうなんだけど…」


濱口が言う。確かに濱口の力じゃ何の役にもたたなさそうだな。


「はっはっはっ!!異能が体力テストの結果に影響しないようなら普通の体力テストだと思って受ければいいぞ!!」


ガイザー先生が言う。そういえば小声で話してもガイザー先生には筒抜けだったな。


「一応神の力が使われた測定器具なので本気でやっても壊れたり測れなかったりということはないので安心してくださいね!!」


なるほど。正真正銘の本気でぶつかれるというわけか。


「Sクラスの人たちは5・6限に体力テストなのでそれまでは普通の授業をしますねー!」


そしていつも通りの授業が行われた。






授業を終え、昼食を食堂で食べた後、俺たちは体育館へと移動していた。


「なあ、体力テストの結果で勝負しようぜ!!」


レオナルドが俺たちに言う。


勝負か。それは面白そうだな。


「いいんじゃないか?」


俺がレオナルドに言う。すると他の皆も声を上げ始めた。


「いいでごわすよ!!」


「面白そうね。」


「いいと思うぜ!」


「私もいいよ!」


そして俺たち6人は体力テストで勝負することとなった。


「せっかくだし、最下位になった奴は他の奴にジュース奢りな!!」


続けてレオナルドが言う。


「え!?俺負けるじゃん!!」


濱口が言う。


「まあまあ!!やってみないとわかんないって!!」


レオナルドが言う。いや明白だろ。


「そうだな!!」


濱口が返す。なんで今のが納得できたんだろうか。


「いいわよ。私に負ける気なんてありませんもん。」


「いいよ!!私も自信あるから!!」


「いいでごわすよ。」


「まあ皆がいいならいいんじゃないか。」


そして最下位はジュースを奢ることとなった。


体育館に着くと、先生が待っていた。しばらくして、チャイムが授業の始まりを告げる。


「はーい、みなさんちゃんと居ますねー!それでは体力テストをはじめまーす!!」


シリル先生が言う。


「種目の周り順で4種類のコースを用意しておいた。人数がばらけるように好きなコースを選択してくれ。」


ガイザー先生が言う。


俺たち6人はもちろん同じコースを選択し、体力テストをはじめた。どうやら体力を測定する場所は地下にあるようだ。


「最初は50メートル走だな!!最初は俺だな!!」


レオナルドが言う。50メートル走では記録を正確に測るため、走者が好きなタイミングで走り出すと自動的に記録が開始されるらしい。


「いくぞー!!<瞬雷(フラッシュサンダー )>!!!」


足に電気をまとわせ加速する。


ー記録:3秒62ー


50メートル走3秒台か。異能じゃなければ余裕で世界記録レベルだな。やはり今までの価値観は通用しないようだ。


「じゃあ次は俺だな!!」


濱口が言い、走り出す。


「うおおおおおおおおおおおっ!!!」


ー記録:6秒87ー


すごいじゃないか。異能なしでこれは普通に速いぞ。速く感じれなくなってしまったが。


「次は私ね。」


シャロルが言う。炎の異能をどう活かすのだろうか。


「<爆裂(エクスプロージョン)>!!!!」


次の瞬間、シャロルがジャンプしたかと思うと後方が爆発し、凄まじい速度でシャロルが飛んで行った。爆風は障壁で防がれたが、もし障壁がなければ俺たちは壁に叩きつけられていただろう。


ー記録:4秒28ー


うむ。濱口がすごくないように見えてしまうな。


「次は拙者でごわすな。」


ブライオスが言う。ブライオスはどのように異能を使うのだろう。


「<跳躍(ジャンプ)>!!!」


次の瞬間、ブライオスは50メートル先までひとっ飛びした。怪力を応用して高速で走るのかと思いきやジャンプするとは。


ー記録:5秒75ー


これはもう濱口負けだな。


「じゃあ次は俺だな」


そう言いながらスタートラインの上に立つ。


本気でぶつかれと言われたからな。本気でいくとしよう。


「<身体強化(アドバンスパワー)>」


「<時間加速(タイムアクセル)>」


「<跳躍(ジャンプ)>」


「<空気抵抗耐性(エアロレジスタンス)>」


「<空中跳躍(スカイジャンプ)>」


「<軽量化(ウエイトセーブ)>」


「<超速加速(グレートアクセル)>」


あらゆる力を自分が引き出せる限界で使った。俺はほぼ停止している世界で音速を超えて飛んでゆく。するとすぐに50メートルを超えたが、あまりにも速すぎて奥の壁に衝突した。


ドガアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!!!!!


ー記録:0秒00ー


どうやら速すぎて四捨五入で0になったようだ。


「おい水原大丈夫か!?!?」


「すごい音したよ!!」


「ああ、大丈夫だ。」


正直身体強化で防御力が強化されてる上に異能者としての自分の力に対する耐性がなかったら体力テストで命を落とすところだった。


「じゃあ次は私だね!!」


葵が言う。葵の異能的に結果は見えている。


「<瞬間移動(テレポート)>」


次の瞬間、葵は50メートル先に居た。


ー記録:0秒00ー


うん。知ってた。


「おっ?ってことは最下位はー??」


レオナルドが言う。


「ああ俺だよ悪かったな!!だが次からは勝つぞ!!」


濱口が言う。


「それにしてもあなたたち0秒ってさすがにどうかしてるわ…」


シャロルが言う。


「次は握力でごわすな!!」


そして俺たちは握力測定の場所へ行った。


「よし、じゃあ早速測るぜ!!」


レオナルドが言い、針もディスプレイもない握力計を手にする。おそらくこれも機械が音声で結果を伝えるタイプだろう。


「<電気強化(エレクトロエンハンス)>!!」


おそらく筋肉を電気で収縮させて通常以上の力を出しているのだろう。


ー記録:72kgー


うむ。ゴリラだ。


「じゃあ次は俺だな!!」


濱口が握力計を手にする。


「うおおおおおおおおおっ!!!!」


相変わらず異能は使わないようだ。


ー記録:68kgー


異能なしでこれは普通に凄い。だが俺の価値観はすでに壊れようとしている。


「次は私ね。」


そう言いシャロルは握力計を手にする。炎の異能で握力をあげるのは流石に難しいか。いや、まさか…


「<爆裂(エクスプロージョン)>!!!!」


手の周りを爆発させ、無理やり握力計を握る。いくら異能者が自分の力に耐性を持つとはいえこれは流石にやばいな。


ー記録:81kgー


やっぱりゴリ押しなところもあったからこの程度か。ん?この程度?俺の価値観完全に壊れたな。


「次は拙者でごわすな。」


おお、次はブライオスか。怪力と握力測定は相性が良さそうだ。


「<怪力(スーパーパワー)>!」


「ふんっ!!!」


ブライオスが思い切り握力計を握る。一体どれだけの力が出ているのだろうか。


ー記録:816kgー


化け物だった。


「じゃあ次は俺だな。」


俺は握力計を握る。また本気を出すとするか。


「<身体強化(アドバンスパワー)>」


「<圧縮(プレス)>」


「<超速加速(グレートアクセル)>」


「<超重力加速(グレートグラビトン)>」


身体能力を強化して本気で握った上、周辺の空気と手と握力計を圧縮し、最大限まで自らの手の握る速度を加速させ、さらに重力の手助けも得て本気で握った。


ー結果:876152kgー


87万kgか。自分が恐ろしくなってきた。


「相変わらずかいとくん凄いね!!次は私だね!!」


そう言いながら葵は握力計を握る。


「<切り取り(カット)>!!」


「<貼り付け(ペースト)>!!」


次の瞬間、空間が歪んだかと思うと測定が終了していた。恐らく何処かから大量の空間を切り取り、その空間を手の周りに貼り付けたのだろう。空間がひしめき合い、押す力で握ったと言うわけだ。どの程度の力なのだろう。


ー結果:156192kgー


恐ろしかった。


「お前ら強すぎんだろ!?!?!?!?!?!?」


濱口が言う。


「はっ!!またお前の負けだな!!」


レオナルドが言う。


「正直水原氏と空色氏は桁が違うでごわす…」


ブライオスが呆れたような声で言う。


「あなたたちほんとうにどうかしてるわ…」


シャロルも続けて言う。


「いやー、かいとくんには及ばなかったよー。」


「いや、15万kgもかなり恐ろしいぞ。」


「次は反復横跳びだなー!!」


レオナルドが言う。


そして俺たちは反復横跳びの測定場へ向かった。


「今度は皆一緒にやるみたいだな!!」


「そうっぽいなー!今度は負けないぞ!!」


「私も負けないわ!!」


「拙者も頑張るでごわす!」


「俺だってまけないぞ。」


「私だって!!」


そして俺たちは少し感覚を開け、3本線の真ん中に縦に並んだ。


するとそれぞれの前と後ろ、左右、そして上に障壁ができる。気兼ねなく異能を使ってどうぞということか。これも20秒間の計測の開始は自由なようだな。


「<瞬雷(フラッシュサンダー)>!!」


レオナルドは雷の力で加速する。


「うおおおおおおおっ!!!」


濱口はやはり自力で反復横跳びする。


「<爆裂(エクスプロージョン)>!!!」


シャロルは爆風を利用してゴリ押しで反復横跳びする。ここまでゴリ押しするか。逆に器用だな。


「<脚力強化(レッグアップグレード)>!!」


ブライオスは脚力を強化し、反復横跳びする。


「<身体強化(アドバンスパワー)>」


「<時間加速(タイムアクセル)>」


「<跳躍(ジャンプ)>」


「<空気抵抗耐性(エアロレジスタンス)>」


「<超速加速(グレートアクセル)>」


「<超重力加速(グレートグラビトン)>」


俺は思いっきり横に跳ね、超重力で無理やり着地し、再び横に跳ねるという動作を繰り返す。時間加速しているせいで、20秒が超絶長く感じる。


「<瞬間移動(テレポート)>!!!!」


葵は連続で瞬間移動し、反復横跳び…?をする。跳んでいるといえば跳んでいるから反復横跳びか。


ー計測終了ですー


「はぁ、疲れたぁ。」


「今度…こそ…勝つ…ぞ…」


「首痛めそうになったわ…」


「足が疲れたでごわす。」


「めっちゃ長く感じた…」


「目がチカチカするぅー…」


俺たちは疲れの言葉を言っていた。


ー記録 レオナルド・アレクサンド:81回ー


うむ。やはり記録が異常だな。


ー記録 濱口俊:57回ー


異能がなければ凄いんだろうな。


ー記録 ブライオス・アドルフ:78回ー


相変わらず異常だ。多分これは異常なんだろう。価値観がもう仕事していない。


ー記録 シャロル・セイクリッド:67回ー


よくあれで67回もできたな。


ー記録 水原凱斗:316781回ー


俺にとっては数時間経っているレベルの長さに感じたからな。これくらいが妥当だろう。それにしても我ながら恐ろしい記録だ。


ー記録 空色葵:208191回ー


そんなに瞬間移動したのか。凄いな。


「うあああああ!!また負けたあああ!!!」


「濱口お前このままだとジュース奢りの刑だぞー!!」


「相変わらずこの二人は異常ね…」


「二人だけ桁が全く違うでごわす。」


「精神的にすごく疲れた。」


「目がまだチカチカするぅ…」


「次は長座体前屈だな!!やっと疲れないのがきたぜ!!」


ほう。長座体前屈か。これなら異能でそこまで左右されることもなさそうだし、まともな勝負になりそうだ。この種目なら濱口も勝てるんじゃないか。


俺たちは長座体前屈を測定する場所へ向かった。


「よーし、じゃあまずは俺だな!」


レオナルドが壁に背をつけ、高さ20cm程度のゲート上になっている黒い機械に手を置き、機械に足を通す。


「<瞬雷(フラッシュサンダー)>!!」


無理やり背中を押し、測る。


ー記録:69cmー


光景がシュールだな。まあこれなら濱口も勝てるんじゃないか。


「よっしゃ!今度は勝つぜ!!」


「うおおおおおおおおっ!!!!」


濱口は体を倒す。


ー記録:27cmー


めっちゃ硬かった。


「えっと、次は私ね。」


シャロルが機械に手を置き、足を通す。


まさか…


「<爆裂(エクスプロージョン)>!!!!!!」


直後、シャロルの背が爆発し、強制的に体を倒した。爆裂便利すぎだろ。爆裂しかさっきからしてないぞ。


ー記録:76cmー


おお、爆裂しても記録がまともだ。まあ胴体と手の長さ的にぶっ飛んだ記録は出せないからな。


「次は拙者でごわすね。」


ブライオスが機械に手を置き、足を通す。


「ふんっ!!」


普通に長座体前屈する。異能はまあ正直なくても濱口には勝てるからな。


ー記録:65cmー


65cmか。体格が大きいこともあって普通に良さげな記録だな。


「じゃあ次は俺だな。」


俺は機械に手を置き、足を通す。


「<柔軟(フレキシブル)>」


体を無理やり柔らかくし、力を抜いて上体を倒す。


ー記録:91cmー


思ったより好成績だ。軟体動物になれるな。


「じゃあ私だね!!」


葵は機械に手を置き、足を通す。いくら葵であろうと流石にこればかりは普通に測るしか…


「<空間門(ゲート)>!」


葵の手、そして機械が目の前にできた紫色の穴に吸い込まれる。空間を切り貼りできる時点で手の長さとか葵には関係なかったな。あんな技も使えるとは。


ー記録:919516187cmー


!?!?!?一体どこへあの扉は出たんだ!?!?恐ろしすぎるだろ。


「また俺負けたじゃねえか!!!!」


「長座体前屈で9000km以上出すとかやばすぎるだろ!!!」


「せっかくみんな2桁以内に収まると思ったら最後でまさかこんな記録が出るなんで思わなかったわ…」


「余裕で海外行ってるでごわすよ…」


「一体どこに空間繋げたんだ?」


「えーっと、どこかはわかんない!とにかくできるだけ遠くに繋げた!!」


知らない場所でそんな遠くに繋げてよく無事だったな。

主人公と葵ちゃん、出す記録が恐ろしすぎます…

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