エピローグ
そこは、白く、隔たりという概念のない有と無の世界。
「……ふむ、一時はどうなるかと思うたが、無事、終わることが出来たのぅ」
1人の老人が疲れたように呟く。
「全くじゃな。これで一安心じゃ」
また、もう1人の老人がふぅ、とため息をついて呟いた。
そしてでは、と1人の男が続ける。
「現名、マリーナ・アディソンをこちらの不手際で命を落とさせてしまってから始まった負の連鎖。事故と自殺の責任は、これにて受け持ちを一時完了させたという事でよろしいですかな?」
「うむ、そうじゃの」
「これ以上の干渉は不要じゃろう」
「ではこれにて解散、ということで。お互い、ふたたびこのようなことが無いように肝に銘じておきましょう。では失礼」
そう言い、仕切っていた男はスタスタと去って行った。
「……全く、あやつが1番責任を感じとるはずなのに、なぜ何もないフリをするのかねぇ……」
「思春期ってやつですな」
キランっとドヤ顔で返す老人にニヤつき始めるもう1人の老人。
「ほうほうほう、そうかそうか思春期かぁ。懐かしいの。うむうむよいよい。ほっほっほっ」
「ほっほっほっ」
そんなからかいまじりの笑い声を響かせながら、2人の老人……またの名を、神と称される2人と、去った男……同じく神は、この世界の干渉を、終了するのであった。
これまで作品を読んでくださり、ありがとうございました!!
ここまで完結できたのも今読んでくださる読者の皆様がいたからです!
たくさんの方々に読まれてそして感想をいただき、完結まで頑張れました!
本当にありがとうございました!




