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「え、変装の魔法? そんな魔法あったっけ?」


 リュラさんの言葉にアルノルドは驚きながら魔法を思い出しているようだ。


「いや、俺が作った。非常事態用に。まぁ本当は誰にも教えるつもりなかったんだけど」


 と当然のように言うリュラさんの一同が驚きの声を上げる。


 まぁ魔法を「創る」って結構すごいらしいからなぁ……。


「誰にも教えるつもりがなかったのにいいの?」


 アルナルドは、戸惑いながらもリュラさんにそう尋ね、リュラさんは当然のごとく、「大丈夫だ」と答えた。


「一介の王子ならこの魔法の危険性もちゃんと分かってるだろうしな」


 とリュラさんは続けた。


「……危険性?」


 ボソリとそう呟いたのは、エル。ちょっとおバカなエルも可愛いよ! 失礼とか知らない! 可愛ければよし!


「まぁ、変装の魔法なんか出回れば、犯罪者が顔を変える可能性がありますからね」


 ニコニコと笑いながらそう言うと、エルにきっと睨まれる。えぇ、なんで睨むの!


 そしてカトレアさんは親指を立て、キメ顔を決めている。カトレアさんも分かりますよね!


「じゃあその変装の魔法をよろしく!」


 と、かっこよく言うアルナルドにパンっと軽く頭をはたくエディ。


 はい、エディアル尊いですね。カトレアさんもキラキラしてます、そうですよね、アルナルド推しですもんね。私もこの2人は好きです。


「ちょっと待て。それでも危険性が0になるわけじゃないだろ。お前に何かあったらどうするんだ」


 はい、ありがとうございますぅぅ!! 「お前に何かあったらどうするんだ」ってもう一回お願いします! カトレアさんなんて顔伏せて震えてるじゃないですか。でもわかります。


「……あれもだめ、これもだめって……お前は僕のなんだー!! 僕は街に行きたいんだよー!!」


 そう怒って言うアルナルドに、私とカトレアさんのテンションはアゲアゲだ。そこからのエディの返しが楽しみで楽しみでしょうがない。


「俺は」

「館長」


 アルナルドが話そうとすると、ドアの方から声がした。


 おいぃぃぃぃぃ!! 今いいところだったのにぃぃぃぃ!!


 ばっと(かなり)激しくドアの方を向く。


 誰だ!!


「あの、えっ、あ、あの……」


 私達を見て怯えたようにどもるドアにいる男の人。館員さん?


 あっ、カトレアさんめっちゃ怖い。……まぁ人のこと言えないけどね、私も睨んだし。


「なんだ、早く言え」


 急かした館長に我に返った館員さん。


「あっ、はい。今図書館前の街道で魔法の暴発があったらしく、まだ危険があるので気をつけてください。というか今外に出れないので、裏口から出た方がよろしいかと思われますので、どうぞよろしくお願いします」


 と、言ったのち、こちらを見回した。


「じゃ、邪魔でしたか?」


 ええ、とっても!!

 ……ん? っていうことは……


「街に出るのはなしだな」


「えぇ!!」


 まぁ、そうですよねー。


 淡々と言うエディに、絶望に染まっているアルナルド。


「じゃあとっとと、帰るんだな。裏口を案内しよう」


 館長はそう言い、部屋を出ようとする。


「待って」


 ま、まだ街に行きたいとゴネるのかな……


「魔法の気配がする」


 さっきと表情とはガラリと変わり、真剣な表情になったアルナルド。


「そりゃあ魔法の暴発があったらしいからな」


 と返すエディ。


「これは……操作系の魔法。暴発したのは炎火系かな。まだ気配が強い。……ってわぁ! すっごい打ってるよ!」


 真剣な表情から一変驚いたように声を張り上げ、すぐにドアへと走り、そのまま出て行くアルナルド。


 お、っとと……?


「これは出て行ったパターンですねー…」


 そうポツリと言った私に、一同が顔を青くさせる。


 もし、国の王子になにかあったとなれば……


「い、行くぞ!!」


 そう言ってすぐに走り出したのは館長。


「え、ちょっ待ってください!!」


 そう言って、私たちもそのあとを追った。


ちょっと腐った話があったりなかっ……まぁありましたね、苦手な方ごめんなさい。

今日は文化祭があってめっちゃ楽しかったです!!

中学の頃とは全然違い、高校生やべぇって思ってました(笑)

そして今日は部活の先輩と最後の演奏でした。短い間ではありましたが憧れの尊敬する先輩が引退するのはやはり悲しいです。

……引退なしにならないかな……

私事になりましたが、あとがきにすみません(笑)

これからもがんばります!

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