31. 金銭問題と解決法
「コ~ン!!!」
「うううわぁ!?ななななんでふか!?」
龍帝と契約してからもう1週間が経ち、リオさんもいなくなったある日。
僕の一日は、ブイさんのモーニングコールで始まった。
びっくりして僕の返事はおかしなものになったけど。
「コン!」
「き、聞こえてますから!すぐに準備しますから朝食をとる所で待ってて下さい!」
「わかった。急げよ?」
.......行ったかな?
「ブイさん、どうしたんだろう?」
あれかな?早く王都に自慢しに行きたいのかな?いや、でもまさかブイさんに限ってそんなはずはないよねぇ。
「まぁ、早く行こうか」
「やっと来たか、コン」
「はい。で、どうしたんです?」
「あぁ、実はな.....っと、その前に、飯食うぞ」
流石。食べ物を粗末にしないブイさん。
まぁ、そこまで重大すぎる案件ではないのかな。
皆静かに食べ進めていく。
...あれ?ちょっと食事が.......
「さて、食い終わったか?」
「あ、ちょっと待ってください」
急がないと。でも、ブイさんの前では味わって食べないとうるさいしなぁ。
..............よし。
「さて、この場を借りて報告させてもらう」
「はい、どうぞ」
ブイさん、何回も深呼吸してる...そこまでの事なのかな?
「まぁ、あれだ。一言で言うと、金が無い」
「金?」
まさか、そうきたか...
「ブイ、お金がないとは、どういうことだ?」
「アル、説明はする」
ブイさんの説明が始まった。
纏めると、
龍帝を倒すために多くの魔族を戦場に出し、その褒美として金を払った。結果、金がかなりピンチ......ということみたい。
具体的には、1つの村位しかないらしい。
「とまぁ、かなり危ない状況だ。そこで、1つ提案がある」
「何ですか?」
ディーネが不思議そうに質問をする。...首を傾げて考えてるディーネも可愛いなぁ。
「コン、聞いてるか?」
「聞いてますとも。続けてください」
危なかった!本当に危なかった!聞いてないっていうと、ブイさんに作ってたあげたあれで射たれるからなぁ。
「俺からの提案は、ここの何人かが、王都で冒険者をやることだ」
「.......あ、なるほど。金稼ぎですか」
「まぁそうだ。ここにいるのは、そこらの冒険者には負けないような強さを持ってる奴等ばかり。特に、リュウジとミノリは既にSランクだ。戦いの勘を忘れないようにも出来て、一石二鳥だ」
..........確かになぁ。でもなぁ。僕のランク最下位なんだよなぁ。
それに、魔族や魔物を狩るんだから、結構厳しいんだよなぁ。
「ブイ殿、魔族を狩る時は、北の魔族を狩るしかなさそうであるが.......?」
「あぁそうだな。まぁ、魔族を狩る時はな。別に、魔物狩りや護衛もあるんだから、それをやれば良い。ついでに、良い人材がいれば、ここに連れてくれば良いし、気に入ってもらえば住民が増える」
.......ん?北ってなんで?というかスルー?まぁ、いいか。
「で、誰が行くんですか?」
「まず、魔族が行くのは不味いからな。人族か闘族、エルフとウンディーネ族位しか行けない」
「それだけ行ければ充分ですけどね」
僕とディーネ、セルベアさんも行くとして、リュウジさんとミノリさん。ブイさんは、アルさんと一緒に留守番で.......お父さん達かな?
「まぁ、冒険者稼業は、落ち着いてからでも良い。ただ、王都に行くのは明日だ。もう余裕がない。行く奴等を纏めて、俺に見せてくれ。最終判断はコンだが、念のためな」
「わかりました。今日の夕食時の後にしましょう」
さて......誰にするかなぁ。
「と、言うわけで、発表しま~す」
う~ん、これでやっていけるかなぁ。一応、それらしくはしたんだけどなぁ。
「え~、二組に分けました。これです」
皆にも見えるように紙を壁に貼った。
コン、ディーネ
レーラ、ミルズ、セルベア
リュウジ、ミノリ
ダン、ミーチェ
レオールさんは戦士長としての仕事があるので今回はいれてない。
「どうでしょうか?」
「コン、お前、他意はないんだな?」
「え?分けた方がお金を集めやすいと思っただけですけど?あぁ、それと、ミルズ君には強くなって貰わないとですから」
「...まぁ、いいか」
本当は、ディーネと一緒に狩りがしたかっただけだけど。
まぁ、他に新しく人がくる可能性もあるんだしね。いつまでも続くとは思ってないよ。
「じゃあ、僕はセルベアさん達を呼んできます。断られたら、まぁ、勘弁してあげてくださいね?ミルズ君以外は」
「お前は鬼か。.......まぁ、そのあとはゆっくり休め」
よし。いやぁ、冒険者かぁ。楽しみだなぁ。
「コン!一緒に話ながら行こっ!」
「うん、いいよディーネ。一緒に行こう」
あぁ、本当に楽しみだなぁ。でも、やっぱり制限付けて冒険者やっていこうかなぁ。一応王様だってことバレたらやりにくそうだしね。
「じゃあ、皆揃ったから、行ってみましょう!」
結局、ディーネのお父さんのシビアスさんが、お父さん達と行動することになった。何でも、元々同じパーティーで、かなりの強さらしい。.......ディーネもそれを始めて知ったみたいで驚いてた。
「それじゃあ、行きます。皆、予め決めた人に掴まってください。途中で離したら落ちちゃいますから」
王都までは飛んでいくことになった。その方が早いからね。
「よ~し!それじゃあ、出発~!」
どんな事が起きるのか、本当に楽しみだなぁ




