17. 神と人族
「ほぉう?本当に、知らなかったんだな?」
「ほ、本当だ。あの神がこの世界を壊そうとしていると知っていれば協力などしなかった!確かに、我も魔王の1人!新しい土地が欲しいと思わなくもない。だが!好き好んで、生物を殺すわけ無いであろう!」
う〜ん............つまり、神に騙されていた。って事になるのかな。
「リオさん、他の魔王はどう言ってるんですか?」
「似たり寄ったりな答えだ。まぁ、あの糞神が相手なら納得だけどな」
リオさん、一応、騙されてたのかどうか聞いてるんだ?
でも、その神はこの世界を創った。
なら、他の神様達はどうやってここに来たんだろう?
「それは聞いた。他の神は、元々人族だったらしい」
「え、何で考えを読めてるんですか?」
「俺らは元々同じ。お分かり?」
あ〜。したくないけど、納得。
「いや、それよりだな。お前は何でまだここにいるんだ?」
「えっ?牢の格子が魔法を吸収しちゃうし、壁が硬すぎて壊せないからですよ?」
「何を、さも当たり前かのように言ってるんだ。というか早く言えよ」
うん。本当に行った。音の反響を使ってお父さん達の場所を見つけた。見つけたよ?でもさ......あんな魔術師殺しの牢を壊せって無理だよ。
1. 格子が魔法を吸収する。
2. 壁が硬すぎて少しも削れない。
3. その場にいるだけで魔力が減っていく。
そもそも僕に壊せる牢ならお母さんが壊してるよ!
精密さではお母さんの方が凄いよ!僕はただ魔力量が多いだけだよ!
ロングナイフ持って来てれば何とかなったかも知れないけどさ。
自分を強化しても、その強化した分まで取られちゃう。
もう無理だよ!
だからここに戻って来たんだよぉ!!!
「あ〜、何かすまん。......おい魔王。解除しろ」
「.......我だけでは不可能だ。方法は2つ。お前が斬るか、そこのお前と我で、魔力を限界まで送り込んで壊すかだ」
ふ〜ん。そんなので良かったんだ?
「じゃあ、僕送ってきます。魔力量だけが取り柄ですから」
よし、フライで飛んで行こう。その方が早いし。
でも、あの牢に入ってる魔術師は皆昏睡してるのかな?
ま、それはともかく。
この世界のシステムに感謝だね。......あれ、システムってリオさんの言葉?まぁ。いっか。
人族は、戦う人は剣士か魔術師になるけど、魔法剣士も存在する。
ただ、魔法剣士は、魔術師しかなれずに、剣士はなれない。
剣士は、生まれたその時から魔力が無いから。
つまり、剣士になった人は、魔力が無いけど戦わなきゃいけない人。
でも魔術師は、努力次第では剣も振れる。だから、魔法剣士になれる。
つまり、今回は剣士の人は牢に吸われる魔力が無いから昏睡状態にならないって事。少なくても、お父さんとレオールさんはまだ動けるはずだから、脱出が早く終わるからね。
ーーーーーーーーーーーーっと、着いたね。
「お父さん、動ける人は何人いますか?」
「あぁ、コン。戻ってきたんだな。......まともに動けるのは、5人もいないな。この格子を破るのか?」
「はい。僕がこの格子を壊します。その後で、皆さんの脱出を手伝って下さい」
「よし、わかった。動ける奴らに伝えてくる」
お父さんは全然弱ってないなぁ。本当、凄いや。流石お父さん。
さて、そろそろやろう。
魔力の送り方はどうでも良いよね?
格子を掴んでっと。
「............壊れろぉぉぉっ!!!!!」
うん。気合は必要だよね。まぁ、要らないと言えば要らないけどさ。
う、どれだけ送ったら壊れるんだろう?闘神の弓の時くらいいるのかな?
「聖級の魔法でどうだ!」
え、まだ吸うの!?いや、そろそろ魔力が切れる。あの魔王が言ってた事本当だったのかな?
ーーーーーー他の神は、元々人族だったらしい。
いやいやいや!無理無理無理!僕は神にはなれないから!
............やってみようか?
神級魔法は、属性が無いものもあるらしい。属性が無いって何なんだろう?まぁ、僕には関係ない。
水と風。これが、僕の得意な属性。
なら、この2つで目指せばいい!
『闘神だ。神級魔法とはつまり、心意だ。己を信じるがいい』
闘神さん!?............あ、ありがとうございます。
心意か......これは不純かな?まぁ、意志の強さってことだと思うし、大丈夫かな。
「僕は、ディーネを、皆を守る!」
熱っ!?ま、魔力が物凄い速さで減っていく!右腕から?この手を通して格子に行ってるんだ!これは、水と風の聖級魔法を同時に使用してるみたいな......いや、それ以上の辛さがくるね。
右腕無くなるんじゃないかな?
.........もう魔力は残ってない筈。だけど、まだ行ける!
「お父、さん!壊れるよ!」
こんな格子なんて、吹き飛べ!
「うっ、......はぁ、はぁ。よし、あいた。壊せた」
「コン!大丈夫か!?」
「あ............お父さん。僕、神級魔法、使えたよ」
「あれが、神級魔法.........。いや、それよりお前だ!大丈夫なんだな!?」
「大丈夫、だよ。魔力が無いから、倒れてるだけ」
この短期間で、魔力を使い過ぎな気がするのは、きっと僕だけじゃないはず。
リオさん。何とかならないんですか......?
「なるぞ。ほら、飲め」
「うぐっ。......ん、......んぐ、............はぁ〜。窒息しちゃいますよ!って、あれ?普通に動ける......」
多分、魔力が回復したんだ。あれを飲んだだけで回復できるんだ!?
「あ、あなたは、コンと一緒に助けてくれた人ですか?」
「ん?............コンのお父さんですか。俺......あ、いや。私はリオ。訳あって、今回同行させてもらいました。これは、ポーショ............魔力回復剤です。魔術師の皆さんに飲ませてやって下さい」
リオさんそんな喋り方出来たんだ!?
凄い!!
(おい、馬鹿にしてんのかお前?)
あ、こういう風にわかるんだ。へぇ〜。便利。
「魔王は、どうしたんですか?」
「あ、その事も含めて、後で話がある。まずは脱出だ」
何なんだろう?まぁ、魔力回復剤飲ませよう。
あ、レオールさんやっぱり起きてた。




