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5.捕まってしまった私と盗賊の男

今回は少し短いかもしれません

少し遅れてしまったので、近道をしよう。と少しだけ暗く、狭い道を入ったのが運の尽きだった。


あっ、と思った時には手遅れで、手を掴まれた、と思った瞬間どこかの家に連れ込まれた。すぐさま魔法を使おうとしたがそれに気がついた男が魔封じという道具をつけてきた。


この魔封じと言う道具はその名の通り魔法を封じる力があり貴族の罪人などに使われることが多いが、一般庶民でも手に入れることができる道具だ。


魔封じをつけられたので抵抗するすべがない。どうしてこんなことになってしまったのだろう。どうしてあのときあの道から行ってしまったのか。と後悔しても後の祭りだ。


今はこの状況をどうにかしなければ、と思い男を見る。まったく見覚えがない。この男は一体誰だと考えるが全然わからない。しかし、身なりがいいので上流階級の人だろう。


「お前は、平民なのに魔法が使えるのか」


声を聞いた途端気がついた。この人は操られている、と。声に感情がこもってなく、魔力の糸が少し見える。…闇魔法か。人を操る魔法といえば1つ、闇魔法しかない。


「あなたは一体誰ですか、それとどうして私を捕まえたのでしょうか。」


「俺は盗賊だ。君を捕まえたのは興味があったからさ。毎月下1桁に2がつく日に図書館で魔法を勉強しているだろう?」


「っ!どうしてそれを…」


「先月、クランの月にお毎日図書館に行っていたんだ。そのとき、毎月下1桁に2がつく日にきて魔法練習場で魔術師の人と練習してただろ?それを見てこいつは面白そうだと思ったのさ。」


なるほどそれだったらわかる。平民が魔法をいろんな種類使うのが珍しかったのだろう。


「それで、あなたはどうしたいのですか。」


「どうやら君はこの男が『俺』に操られていることに気づいたようだし『俺』のところまで来てもらおうかな。」


ということは、その操っている『男』のところに連れて行かれるまでにここから逃げなければならないということだろう。


「あぁ、逃げないように手を拘束しておこう。」


「なっ!」


抵抗するが成人している男の力には敵わなくて拘束される。魔法が使えればこの鎖を外すことぐらい簡単なのに…


使えない魔法のことを嘆いても仕方がない。まずは『男』について聞いてみなければ。


「あなたはどうして盗賊なんかをしているのですか。」


「お前には関係ない。」


「だけど理由があるのでしょう?」


「うるさい!黙っておけ‼︎」


バン!


聞きすぎた、と思ったときには遅かった。男が私を思いっきりケりあげた。


「げほっ、げほっ、うぅ、つぅ」


痛い。ケられたことなんてなかったのでとても痛かった。しかも手加減なんてない。そんなことを思っているうちにも男は近づいてきた。そしてまたケる。


「うぐっ、ごほっ、はぁはぁ、」


やばい。これはおそらく骨が折れた。


「お前は質問なんかせずおとなしくしておけ。次になんか聞いてきたらもっと思いっきりケるからな。分かったらおとなしくしていろ。」


そんなこと言われても、痛くて質問なんかできるはずがない。これはおそらく肋骨が2、3本折れている。魔法の勉強をしていたときにたまに威力を間違えて吹き飛ばされて骨折したことがあるからわかる。


この魔封じの鎖がなければすぐに脱出できて、水魔法を使って治癒することができるのに…


これから私はどうなるんだろう。誰でもいいから早く助けて…


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